表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
106/241

模擬戦状況

 試合に勝った者は、ネモフィラ先生に試合結果を伝えるよう言われたので、俺はネモフィラ先生の所へ向かった。


「サクラ、勝ちました。」

 俺がストックに勝利し、ネモフィラ先生に試合結果を報告した。


「凄い試合でしたね。他の試合結果で対戦相手が決まるので、後で伝えますね。」

 ネモフィラ先生から褒められ、2回戦の相手が決まったら伝えると説明された。


「サクラお疲れ様。」

 俺がネモフィラ先生に報告を終えると、アイリスが近づいて声を掛けて来た。


「アイリスも終わってたんだね。どうだった?」

 アイリスは、俺と同じで1回目に試合をした20人に含まれていたため、試合結果を尋ねた。


「うん。勝てたよ。」

 アイリスは、笑顔を浮かべてピースサインをした。


 俺が試合会場に目を向けると、10個の試合会場では、ルームメイトのデイジーが試合中だった。


 デイジーが銀色に輝く弓の弦を引く動きをすると、その手に矢が現れた。

 ……どういう魔法なんだ?

 それより、あの弓からは、草薙剣と同じ感じがするな。


 デイジーが次々と矢を放ち、相手を攻撃するが、相手は体捌きや剣、魔法で上手く防いでいた。


「はぁっ!」

 デイジーが引いた手を離し、放った矢が相手の剣の持っていない方の腕に命中した。


 ……さっきまでの矢と速度が全然違うな。

 野球とかも、ゆっくりな球の後に単調に放って、油断を誘っていたのか。


「ぐぁ! くそったれーー!近づけばこっちのもんだ!」

 相手は、デイジーに駆け寄り剣を振った。


 あれじゃデイジーは、弓を使えないな。


 スカッ!


「あれれ?」


 ……デイジーの体が透けている。


「“蜃気楼(ミラッジョ)”だよ。“爆発(エスプロジオーネ)(フレッチャ)”」

 デイジーは、少し離れた場所に現れ、具現化させた矢に雷属性を付与して、雷によって爆発する矢を放った。


 ドガァァン!

「うわぁぁ!」


 デイジーの放った矢は、相手に当たると同時に爆発し、相手を場外に吹き飛ばした。


「弓使いがそんな簡単に、相手に近づかれる訳無いでしょ。」

 デイジーは、相手に捨て台詞を吐き、ネモフィラ先生に試合結果を伝えに向かった。


 ……デイジーは、立ち回りが上手いな。

 魔法があるから、遠距離武器の使用者があまりいないから貴重だな。


 ……他のクラスメイトの試合も少しずつ見てみたが、俺と戦ったストック程の実力者は見当たらなかった。


 2回目の10試合も終わり、3回目の10試合の選手20人が会場に上がり、その中に、クローバーとアカンサスの姿を見つけた。

 ……クローバーの相手は、アカンサスか。

 ……クロ対アカ……黒対赤。


「「“()()()()()”」」

 クローバーとアカンサスが同時に、ネペンテスから武器を取り出した。


 クローバーが取り出したのは、大きさのある楕円形のカイトシールド。

 アカンサスが取り出したのは、アカの身長ほどある大きなハンマー。


「盾って珍しいな。アカンサスは、あんな巨大ハンマー使えるのか?」


「はぁーー!」

 アカンサスは、巨大ハンマーを軽々と振り回し、クローバー目掛けて、横からスイングした。


 ガアアアァァァァァン!


 ……すっげぇーー威力だな。


「ん!」

 クローバーは、腰を落として、しっかりと盾を構えてハンマーを防ぎきっていた。


「“重力による(エルクシ)破壊(カタストロフィ)”!」

 アカンサスは、後ろに引いたハンマーの重さを軽くして、一気に上に振り上げ、振り下ろしの途中でハンマーの重さを増やして威力を上げた。


「“衝撃吸収(ショックアブソーバー)”」

 クローバーは、盾を顔の斜め前に持っていき、アカンサスの攻撃の衝撃を吸収して防いだ。


「え!? 嘘!」

 アカンサスは、自分の攻撃が完璧に防がれると思っていなかったため、隙が生じた。


「“風突撃(ヴァンアソー)”」

 クローバーは、盾を左肩の方に寄せ、体と盾に風を纏い、突撃した。


「きゃ!」

 アカンサスは、油断していたためガードも出来ずに場外に突き飛ばされた。


 ……アカンサスは、もっと集中が必要だな。

 クローバーは、体の割に動きが俊敏だったな。


「ごめんよ。大丈夫だったかい?」

 クローバーは、アカンサスに頭を下げた。


「いたたたた。……大丈夫よ。私が油断したのが悪いんだから、謝らなくていいよ。」

 アカンサスは立ち上がり、クローバーに笑顔を向けた。


 4回目の試合会場には、カトレアとリンドウが向かい合っていた。

後1話バトルシーンが続いて、休憩時間です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ