ダンジョンでの不運
今回も短い……
次回頑張りたい、なぁ……
すいません
朝食、勉強、訓練、ダンジョンのサイクルを続け、合間にいろいろとありながら、2週間ほどたった。
最近は、こちらの生活にも慣れたのか生徒間でも会話が多くなり、人によっては買い物や、自主練を一緒にやる人なども見受けられるようになってきた。
そのため、一部から武術の手ほどきを教えてほしいと頼まれたり、ある馬鹿も面倒事をする回数も増えた。後片付けは勿論俺もやっている。
城の人とも仲良くなり、手伝いも頼まれるようなこともある。
楽しく、面白い。そんな生活を送っていた。
しかし、限界はやはりあった。
「シ……お………さぃ」
「ん?」
どうやら、少し眠ってしまったみたいだ。
疲れが限界まで来ている。
「あ、シヅル!今日は止めませんか?とても疲れていますよね」
「いや、今日でやっと目標まで届くんだ」
「……わかりました。無理だけはしないでください」
「わかったよ」
ダンジョンに着き、いつも通りに狩りを始める。
2週間程の間で慣れたもので、いつも通りにワープをして下の階層にいっきに行き、ハスミンの探知を目印に、モンスターを屠っていく。
これまでの魔石などを売った桶根も相当溜まっており、ハスミンと半分にしているのにも関わらず、かなりの量となっていた。
「よし、次で最後かな」
「全力で探します。……いました、このまあまっすぐ行ったところに敵2体です」
「了解、行きますか」
「はい」
ハスミンの言った通りの所にいた、敵を倒しやっと目標としていたポイントまでたまった。
「今日は早いけど帰ろうか。やっぱり、少し疲れてるみたい」
「そうですね。今日は、結構ふらついていたこともあったので、そうしたほうがいいと思います」
「あぁ、自分でも気づかないほど重症か。やばかったかもな」
そう言って、帰ることにした。
しかし、一歩踏み出したその時、ダンジョンの…いや、詩鶴達の周りの雰囲気が変化した。
「シヅル、かなりピンチかもしれません」
「ああ、こんな時に限って本当についてない」
一本道の奥が黒い闇に包まれ奥が見えなくなる。
更に、その闇から大量のモンスターが現れる。
それだけでなく、ダンジョンの壁や天井などのあらゆるところからモンスターが、文字通り湧き出てきた。
「……生成ポイント」
ハスミンがつぶやく。
別名、無限湧きや大量増殖、デスタイムなどと呼ばれる現象だ。
ダンジョン内のモンスターが減ったため、ダンジョンはそれを増やそうとする。
ダンジョンは生み出すときに、その場所を侵入不可の領域にする。
その場所は毎回変わるためわからない。
だが、たまたまその中に入ってしまうと、大量に生み出されるモンスターの中に外に出ることもできずに閉じ込められるのだ。
しかも、同じ階層だけでなく下の階層のモンスターも生み出して、転移させてダンジョンに配置する構造らしく、自分がいる階層より下のモンスターも出てくるらしい。
まあ、倒されている数事態が、上の階層のモンスターより少ないが。
下といっても、20階層で一回区切られているようなので、それよりもしたのは出てこないらしい。
「ハスミン、俺から離れないでね」
「わかりました」
早くも、50体程のモンスターに囲まれた。
しかし、変に動くのもハスミンがいるので危険だ。
絶対というのはないのだから。何か起きた時にすぐ対処できるようにしなければならない。
「シヅル、死なないでください」
「まだ、死ねないよ。約束、果たせてないから」
「そうでしたね」
こういう時こそ笑顔なのだ。
二人で笑いあい、向かってきたモンスターたちに詩鶴は目を向ける。
そして、小さな声で口ずさんだ。
「絶対守る」
数時間にも及び、いつもよりも遅くなってしまった。
1時間も寝れないだろう。
寝なければ良いのだが、今日はそうもいかなそうだ。
「大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫……じゃないかもしれない。まず、今日は帰ったら寝たいかな」
使っていた剣は折れ、来ている服もボロボロ。
魔法を使ってくる敵もいた為、焦げていたり、きれいにきられていたりといろんな傷があった。
「私から、今日は体調が悪いと言っておきますので、今日は寝ていてください。」
「ありがとう、いつも助かる」
「ふふ、気にしないでください。私が好きでやっていますし、さっきは足手まといでしたから、これくらいはしないといけません。」
「それでも、ありがとう」
その日は、言った通り休んだ。
ポイントも大幅にすぎるほど溜まったので、しばらくはダンジョンも休むつもりだ。
しかし、異世界は俺が嫌いなのかもしれない。
問題が次々と襲って来るのだった。