アホな、知り合い×2
徹夜のテンションで書いてます。
感想にもあったのに……。
もっと、キャラがわからなくなってしまったかも。
感想あれば、忌憚ない意見お待ちしております。
ハスミンのマッサージのおかげで、翌朝は快眠だった。
だが、よかったのはここまでだ。
始まりは朝食の時だった。
いつもは、優雅にお嬢様同士や、有能なスキルだと判断された勇者…主にイケメン君などの近くにいたのに、今日に限ってなぜか俺にへと近づいてきたのだ。
「お隣よろしかったでしょうか?」
「………」
いや、可愛い女の子にいきなり話しかけられても困るんですわ。
そんな思いを込めてすぐ後ろにいる、ハスミンに目を向ける。
ハスミンは、それに気づき小さく頷いてくれた。
しっかりと思いが伝わったようだ。まだそんな日は経っていないが、しっかりと絆が結ばれた証拠ともいえる。
「皆様方、シヅル様は私で満足しているので、困ると申しております」
うーん、いや確かに困ってるよ。
でも、表現の仕方がまずいかな。それだと、誤解されちゃうじゃない。
少し、私怨入ってない?あ、まあ俺が全面的に悪いですね。
「ハストン家のハスミンさんですわね。あなたには聞いていませんの」
「先ほど私と、シヅル様が目を合わせたのはご覧になりましたよね?私たちの絆はそれでしっかりと会話できるほど深いのです」
「ふーん、ならもう一度お願いできるかしら?」
「もちろんです。……では、シヅルいつも通り目を合わせてください」
え!?い、いつも通り?なにそれ?
あれか?よく突発的に始まるプランAとかBとかと似たようなやつ?
今回は何?Cかい?
「なるほど、Cですね」
「はっ?しい?」
「はい、Cです」
「ほ、本当ですの?しづる様」
「あ、うん。マジで、当たってる」
す、すげぇ!メイドすげぇ。
いや、こっちに来て何回も言ってるけど、すげぇー!
それしかいえねぇ。なんでわかるの!?
「メイドですから」
「どうしたんですの?ハスミンさん」
「いえ、シヅルの問いに答えただけです」
「本当に会話してるんですのね!!凄いですわ。私たちはお邪魔だったみたいです。皆さん、邪魔してはいけませんわ。戻りましょう」
『はい』
後ろにいたお嬢様方も一様に、引いて行った。
俺の周りには、空席しか残っていなかった。
いや、極端すぎるでしょ!
何も、さっきまで座っていた人たちも動かなくてもいいでしょうに。
あと、そこのメイドさん。担当の勇者様を移動させてんじゃない!そっちの執事さんも!
「皆さん、気をつかってくれているのです。それに甘えましょう、シヅル。私は、この二人きりの空間が心地良いのですが、……シヅルはつらいですか」
「い、いやぁ、俺もハスミンと一緒でうれしいよ」
嘘は言ってない。
でも、この目立ちすぎるのはとてもよろしくない。
主に、俺の心的な問題で!
「その言葉だけで、私もうれしいです」
健気すぎる!!そこまで、好きでいてくれるのはうれしいけど、それを煮え切らない態度でいる俺に、自分でも嫌気がさす。
けど、あの約束、そして自分の信念を曲げるのは―。
とても心労が溜まった。
朝食も無事に食べ終わり、いろいろと準備をすると午前の勉強の時間がやってくる。
「鶴ちゃん、おはよう」
「あ、燈華か。おはよう」
「ん?なんか疲れてる?」
「いや、そんなことないぞ」
ここにも、察しがいいやつがいた。
まあ、こいつの場合長年の勘とかもあり得るんだよな。
こいつはアホだが、その分野生の勘というか、なんというかそんあ感じのものがあるんじゃないかって気がするほどだ。
「いや、絶対疲れてるよ。これは…うん、心労だね。私の目が告げてる」
「いや、絶対違うだろ。どうやって、自分の目見てんだよ」
「あ、そうだった。いや、冗談だよ。本当は私のスキルがそう言ってるんだよ」
「お前そんなスキルとったの」
ほんと、はた迷惑な奴だ。
人のことばっかり気にしやがって。
少しは、自分のことも気にしろや。昔からそうだ。無理ばっかり。
「うん。スキャンってやつなんだけどね」
「へえー」
「こないだ、進化したんだぁ」
「進化ね……」
スキルの進化というのは、スキル限界まで上がり、上位スキルが発現することのことを言う。
もちろん、前のスキルがなくなるということはないので、わかりやすく言うと、上位スキル獲得だ。
「うん、『スキャン(詩鶴)』って言うユニークスキルだよ」
「へー、ユニークになったんだ。すごいな………ん?もう一度言ってもらえるか?」
「だから、『スキャン(詩鶴)』だよ!」
「へ、へえ~……、ちなみに効果は?」
「鶴ちゃんが対象の場合詳細までわかるんだよ!だから、鶴ちゃんがまだどうて―」
「ちょっとまてーーーーー!!!」
「ど、どうしたの!?ついに頭がいっちゃった?でも、大丈夫、私だけは見捨てないよ!?」
「ついにってなんだ!ついにって!!」
いや、そんなのは些細だ。いや、そんな些細なことでもないが、今はいい。
あとで、しっかりと報復するが。
それよりも、スキルのことだ。
「え?お前馬鹿なの?いや、アホだアホだとは思っていたけどね」
「今頃?アホだアホだとは言われてたけど、そこまで思われてないとは思ってなかったよ」
「…………」
いや、自分でもそう思てったのね。
しかも、俺よりもひどかった。
「鶴ちゃん、夜な夜なストレスの解消はしちゃだめだよ」
「は?なんのことだよ?」
「えっ、いやこんなこと女の子に言わせるなんて……鶴ちゃんの鬼畜~」
「いや、マジでなんのこと!?あと、なんでそんな嬉しそうに『鬼畜』とか言ってんの?」
「ははは、でもそっかぁ~、鶴ちゃんも年頃だもんね。あんな可愛いメイドさんがいつも誓うにいたら一人エ―」
「はい!終了ーーー!!もう、講師の人来るから、席に着こうか?な?」
「もう、鶴ちゃんのせっかちさん♡」
その、笑顔が今はどや顔に見えるほどうざい……。
こいつの相手は疲れる。だが、ずっと一緒にいてくれたんだ。少しくらい我慢しなければ。 まあ、ろくな思い出はないんだけどね。あれ?なんで一緒にいたんだろ。
あれ、おかしいな。目から汗が出てくる。
こうして、午前中も心労を重ねた。
寝ることなく、講義を聞いた。
今日はスキルのことについてで、とても興味深い内容だった。
それも終わり、昼食の時間だ。
やっと、ゆっくり休める時間が来たのだ。
なんていいものなのだろうか、昼休み!
今日ほど、昼休みがうれしいと思ったことがあるだろうか?いやない(反語)。
「やあ、澄谷君。元気……なようだね」
こいつ、ハスミンのほうを見て言いやがった。
「やあ、澄谷君のメイドさんだね。よくヤってるかい?」
「??はい、シヅル様にはよくしてもらっています」
「そうかい、そうかい。意外な感じだね。清楚系に見えてビッチとは。どうだい・今日は僕としっぽり」
「アウトーーー!」
だから嫌なのだ、こいつは。
こいつも、燈華と同じくアホなのだが、こいつはそれに、女たらし、下種、種まき野郎が加わる。
こんな疲れている時にかかわりたくはなかった。
「ああ、なるほど。そういう方ですか。すいませんが、そういう話ならお断りさせていただきます。この体の細部に至るまで、シヅルのものなので」
「なるほど、調教済みということだね」
「もう、お前帰れよ!」
「はあ、せっかく友人が話しかけているのに、ひどい人だね。まあ、僕もこれから昨日あった熟女のメイドさんと―」
「いってらっしゃい」
「はあ、ノリが悪いね」
ため息をついてそういうと、どこかへ歩いて行った。
まあ、話からして例の熟女のメイドのところにでも行ったのだろう。
「ハスミンもあんまり余計なことは言わないようにね」
「こうやって、地道に既成事実を作ろうかと思っていたんですが」
「やめなさい」
こうして、心休むことない昼休みも過ぎていく。
幼馴染のキャラは、これはまだ一面でしかありません。
友人は……今後出るかはまだ未定です。