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リトルアドベンチャー  作者: コーヒーブレイク
12/12

アルア むかつく   こいつらなんで仮面なんてつけてるんだ

 (何とかして逃げなければ。下に降ろしてもらう方法は。。。)


 だが、アルアは何もいい考えが出てこなかった。


 〈池からモンスターでもあがってこないかなぁ。火の技を使うモンスターだったら最高。運よくロープが燃えれば下に降りられる。そんなにうまい話はないだろうな)


 アルアは池を眺めながら、どうにもならないことを悔しく思った。


 (僕は生きている。この命を無駄にしたくない。ただ逃げるだけでいたら、きっと後悔する)


 「あいつら大丈夫か。ナタクって男、始末したのか、強いんだろう?」

 「そうらしいな。遅いとこみると手こずってるんじゃない」

 「こっちがやられてるかもしれん。見てくる」


 二人の話が聞こえた。そのうちの一人が草を掻き分けて、アルアが捕まった場所へと戻っていった。後姿から見ると大柄の男だ。残った男がアルアを見上げた。


 「お前、なんで捕まったんだ?」


 (この男は何も知らないのか。襲撃に参加していないのか)


 「なぜ捕まえたんだ?」

 「りくやに言われたからさ。何か悪いことでもやらかしたのか」

 「何もしてない」


 男は疑わしげにアルアを見た。


 「何もしてないのに捕まるわけないだろう。正直に言わないと叩きのめすぞ。さあ、何をしたんだ」

 「本当に何もしてないんだ。君はモスルーシのことを知らないのか」

 「知らないね。そこで何があったんだ?」


 男は木の根元に座った。


 「街が襲撃されて、みんな殺されたんだ。生き残って逃げた僕を兵隊が追いかけてきた」

 「なぜ殺されたんだ?」

 「それは僕が知りたいよ。誰がそうさせたんだ?」


 アルアは男が話をまるで世間話でも聞いているように思えた。驚きも何もないのだ。


 (もしこの男の町が襲撃されたら、同じように自分には関係ないことのように思うんだろうか。自分がわけもわからずに追いかけられたなら、怒りを覚えないんだろうか)


 「誰がなんて俺にわかるわけねえだろ。りくやが捕まえてこいって言うから、お前を連れてきただけだ。俺には関係ないね」


 アルアはこの男と話しているとイライラしてきた。


 「おい、こっちだ」


 男が叫んだ。アルアの耳に足音が聞こえた。やはり仮面をつけた男が現れた。


 「他にはいないのか」

 「3人はナタクとか言う男の担当だ。遅いからコースが見に行ってるよ」


 今、現れた男はアルアを見上げた。


 「降ろしてやれよ」

 「りくやが起こっても知らないぜ。お前が降ろしたって言うからな」


 木にくくりつけられたロープが解かれ、アルアは地上に座った。手は後ろに縛られたままだが、吊るされているより動ける、逃げるチャンスがきっとあると思った。


 「なぜ、顔を隠しているの?」


 とっさに出た言葉にアルアは言わなければ良かったと思った。相手を怒らせてしまうんじゃないかと感じた。


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