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第百十二話 救援物資補給計画を練るが無双できない。


「貴也さん、何か方法があるのですか?」


 こちらの表情を読み取ってキリルが驚くように聞いてきた。

 貴也は軽く頷くと


「確か、待避所の近くにエアダクトがありましたよね」


「ええ、でもかなり狭くて小さな子供くらいしか通れませんよ。しかも、曲がっている部分もあるし、100m近く真っ直ぐ落下する場所もあります。とてもじゃありませんがそこを通ることは出来ません」


「まあ、普通の人には無理だろうね。ところでエアダクト内ではマナタイトの影響で魔法が使えないということはありませんか」


「断言はできませんが大丈夫だと思われます。エアダクトを作る時にも魔法は使っていますし、発見されたマナタイトの鉱脈からかなり離れてます」


「でも、100%でないなら使わない方が良いか。飛行魔法くらいは使えた方が楽なんだが」


「飛行魔法は身体に作用する魔法なので直接触れでもしない限りマナタイトとは干渉しませんよ。それは身体強化魔法も同じです」


 バルトの忠言に貴也はホッとする。

 うん、これなら問題なさそうだ。

 そんな貴也の反応を見て、ピンと来たのかバルトが


「スラリンさんに運んでもらうのですか?」


「正解」


 スラリンは不定形のスライムだ。

 僅かな隙間でさえ潜り込むことが出来る。エネルギーキューブが通るだけのスペースがあればスラリンにとって運搬作業など簡単なことだ。


 ただ


「問題はダクトの合間、合間にある。送風ファンですね。流石のスラリンもあの刃を潜り抜けてエネルギーキューブを通すことは無理だと思います」


「それは問題ないです。エアダクトの管制は生きてますのでこちらから操作可能です。ただ、ネズミやモグラなんかが侵入しないように金網が敷かれています。これはどうしようもありません」


 キリルが渋い顔をしてそう答える。

 それを見てホッとする、貴也。


「金網くらいなら問題ありませんよ。壊してもいいんでしょ?」


「ええ、どうせ一度全面的に点検しなくてはいけませんからその時に交換すれば済むだけの話です」


「なら、それはスラリンにどうかしてもらえばいい」


「って、スラリンってあそこにいるスライムですよね? スライムにどうこうできる代物ではなあいのですが」


 あれ? と貴也は首を傾げる。

 さっきの貴也とスラリンとの決闘を見ていればそんな疑問は浮かばないはずなんだけど……


「キリルさんはさっきの騒ぎを見てなかったんですか?」


「ええ、バルトさんたちが到着したのでその対応と下からの連絡を受けていたので」


 なら、納得だ。


「スラリンはタダのスライムではないんですよ」


 自信満々に答える貴也に不安そうな目を向けるキリル。

 だから、


「スラリン、あの大きな岩に超○磁スピン」


 貴也がそう言うとスラリンはドリル形態になって大岩に特攻。

 粉々に打ち砕いた。


 キリルが目を点にして驚いている。


「ね?」

 

 貴也がそう言うとコクコクと無言で頷いていた。

 なんだか新鮮な反応に満足する貴也だった。


いつもお読みいただきありがとうございます。

次回もスラリンのターンですお楽しみに

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