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第百一話 崩落現場は遠いので無双できない

100話、ブックマーク100件、評価300P記念投稿です。

かなり短めですがご了承ください。


「わかりました。ただし、わたしでは責任者の格に乏しいと思われます」


「そうですね。ならアルを連れていってください。至急、アルをここに!」


 そう言って侍従が飛び出していく。

 その間も貴也は鉱山についてレクチャーを受けていた。


「兄上。なに用ですか」


 アルが駆け込んできた。余程急いできたからか、軽く息が弾んでいる。

 そんなアルに向かってエドが


「バルテス山脈の鉱山で崩落事故が起こった。至急、貴也と共に現地に飛べ。お前が責任者だ。ただし、貴也の指示に必ず従うように。あと、こちらへの報告を怠るな!」


「はい!」


 気合い一杯に返事をして部屋から飛び出そうとするアルを貴也が止める。


「どこに行くんですか? いまヘリの準備中です。出発まで少し時間があるので最低限の身支度をしてきてください」


「そうですね」


 バツ悪く頭を掻くアルを見ながら本当にこいつで大丈夫だろうかと不安になる貴也だった。

 だが、人がいないので仕方がない。機転は利かないがアルは意外に処理能力が高い。まあ、今回は臨機応変な対応が必要なのだが、そこは貴也が上手くフォローすれば済む話だ。


 アルには毅然とした態度でどっしりとして貰えれば……


「それが一番難しいんじゃないかなあ」


 思わずそんな独り言が漏れていた。




 ヘリで飛びだってから既に二時間が経過している。

 草原地帯を抜け遠くにあった山脈が目前に迫ってきていた。

 貴也達は焦ってもしようがないと思いながらも何も出来ない状況に苛立ちを感じていた。


 ただ、ヘリに乗っている時に何もしていないわけではない。秒単位で更新される情報を読み解き分析している。

 そんな中、エドから緊急連絡が入った。


「貴也さん。悪い情報です」


 エドの口調が重い。

 それを聞いて歯を噛み締める、貴也。

 そして、覚悟を決める。


 しかし、それは裏切られた。


「すみません。紛らわしい言い方をしました。坑道に取り残された全員の無事は確認されました。ケガを負ったものが数人いましたが、直ぐに死ぬような状態ではないようです」


 貴也はホッと胸を撫で下ろす。

 ヘリ内の緊迫した空気が一瞬だけ緩んだ。


 だが、直ぐに疑問がよぎる。なんでエドは『悪い情報』だなんて言ったのだろうか?

 エドへと視線を向けると彼は一瞬間を置いて


「鉱山でマナタイトの鉱脈が発見されたそうです。今回の崩落事故はその鉱脈の調査中に地震がおきたことが要因だったそうです」


 マナタイト


 貴也だけでなく、その場にいる全員が戦慄していた。

 そして、タイミングが良いのか、悪いのか、ヘリは現場に到着し、着陸態勢に入るのだった。


明日も投稿します。

何とか金曜日まで連続投稿できたらいいなあ。

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