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俺が行く路になにが残る  作者: ちくぅわ
いざ、異世界へ!
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4話 俺のⅣ歩目

ノロウイルスには気をつけてください。ノロウイルスには気をつけてください。ノロウイルスには気をつけてください。ノロウイルスには気をつけてください。ノロウイルスにかかりましたしんどかったです。

俺が子供の頃、ナイトテイルっていう映画があった。14世紀のイングランドが舞台で、貴族や騎士が馬上での槍試合や剣の腕を競う内容だったと思う。俺の大好きな映画だ。貴族の部屋の装飾なんかは深緑や紅、緋などが使われていて、木材の家具なんかがおかれている。家具にはいやらしくない程度の、金箔をあしらった彫刻があったり、壁にはでけぇ油絵なんかが飾ってあるそんな世界だ。今俺がいる部屋はまさにその世界にぴったりと当てはまるアンティーク調な部屋だ。14世紀フランスやイングランドを思わせる。きっとこの世界では、最高の部屋であろう。高級感があっていい雰囲気だ。昔、シャトーに泊まったことがあるがあそこからモダンな雰囲気を抜いたらこんな感じだろうな。そう俺は今、ケトンっていう変態爺さんの部屋にいる。3人掛けの深緑色のソファーに座っている。両脇には言語野コンビはいない。扉の外で待機だ。なぜかというと


「ここがわしの部屋じゃ。お主らはここで待機。さぁショー・ゾゥサ・サキ殿、入りなさい」


「失礼ですがケトン様!この者1人だけをお入れするつもりですか!?」


「そうじゃ、ここから先のことは機密事項じゃ。貴様ら小隊長ごとき身分では知ることのできぬ話が多い。控えておれ」


「ですがケトン様!こいつは危険です!!」


「おいおいオーランド!熱くなりすぎだ!口を慎め」


「オーランド、これ以上口出しするようなら、ただではすまんぞ?軍法会議にかかっても良いなら口を開くがよい」


「ぐぬぬぅ、、、」


なーんてことがあったからだ。いったい俺はどんなプレイを受けることになるのか非常に興味がない逃げたい。


「お待たせしてすまない。ではまずこの世界のことから話すとしようかのう」


俺の前にある腰掛けに座るとそう話を切り出した。


「まず、確認じゃが、おぬしは渡来人と呼ばれる異世界から渡来した人間である。このことに間違いはないかの?」


ここは正直に話すべきだろう。


「多分、そうだと思いますよ」


「やはりなぁ、にしてはよく落ち着いておる。よい肝の座り方じゃ、ふぉっふぉ」


古典的な笑いをするジジイだな。変態のくせに。


「ならまずこの世界の在り方についてじゃ。この世界には1人の神、4人の精霊によって成り立っておる。精霊は火・風・土・水の4人。神は1人で聖と穢に分かれておる。これらはいわゆる実体と呼ばれている。私たちが外界から感じる全てを現しているという考えじゃな。また、それぞれに属性というのがあって、我ら生物の根源となるものじゃが、種類が多くてのまだ把握はできておらんからここでは割愛するぞぃ。それとおぬしたち人間にも普遍なるカテゴリーがある。黒い肌の人、赤い肌の人、白い肌の人、黄色い肌の人、青い肌の人すべて人間であるという考えじゃ。私たちエルフ族もエルフ、ハイエルフ、ダークエルフ、ホビット、ドワーフ、ゴブリンすべてエルフじゃ。これらの考えを普遍と呼ぶ。ここら辺の話は理解できたかの?」


む、難しい、、、!とりあえずこのおじいさんは性のスペシャリストではなく、聖のスペシャリストだということは分かった。変態だと罵って悪かった。

まぁつまり4元素の考えだな。実体とか普遍とかなんかよくわかんないけどなんとなくわかった。


「話を続けようか、そんな神と精霊によって成り立っているこの世界では争いが多い。1人の神に二つの実体があることが問題なのじゃ。聖神(せいじん)穢神(わいじん)、言い換えれば善と悪じゃな。聖につく者と穢につく者の対立が多くてのぉ。生き物の大半が聖につく者なんじゃが、獣や魔族、霊族、悪に堕ちた者は穢につく者として扱われる。これが大きい実体間での争い。また国ごとの争いも絶えん。まず、大きい国が三つ。北のセントノース国、南のバリオサウス帝国、西のウェストリッジ国の3つじゃの。そして世界の中央に位置するショーシン小国、ショーシン小国の周りを取り囲むサンゲン原とシゲン山脈。サンゲン原には獣が多く住んでおるし、この3国はシゲン山脈も壁となってなかなか攻めあぐねておる。ここら一帯を支配できんが絶対安全都市としてここを利用しとるの。またサンゲン原とシゲン山脈を東にぬけていくと海に出る。海を越えた大きな離島に我々が東の国と呼ぶ島がある。ここはひとつまとめで東の国と呼んでおるがその実態、73の国に分かれておるらしい。3大国の中も自治国がそれぞれ存在するがそれも地図を見ればわかるしの、割愛じゃ」


長い、話が非常に長い。眠くなるよ。なんか世界世界いうてはりますけど国が少ない。東西南北中央の5つしか国ないやんけ。あと東の国完全に日本だな。絶対日本イメージの国だよ。他の国の名前も安直やなぁ、ノースにサウスにウェスト!覚えやすいね!


「おぬしも眠くなっておるようだし、やることをやろうかの」


ん?バレてた?ごみんね。


「おぬしの属する実体を判別しよう」


そう言ってケトンが取り出したのは5角形の石だ。手の平に乗る大きさで、水晶の様に透明できれー!


「これを手に乗せてみよ」


ほれ、と渡されたので片手に乗せてみた。すると何やら光る!かと思ったが何も起きない。


「実体がない?そんなことはありえん。しばし待つのじゃ」


焦ってんなじじい。まってろ!光り輝かせてみせるからよ!


おりゃあああああ!


「なんも起きない!ねえ!どういうことなの!?」


「ちょっと貸して見せよ」


石を爺に手渡してみても何も起きない。


「壊れとる。ここ200年は壊れとらんのだがのぉ。すまん、また新しく持ってこさせるから待っとれ。キリ、おるか?」


そういうと影から小柄な女の子があらわれた。ビックリした。いやマジで。ヌルッと出てきたよ!今までそこにいましたって感じで!


「キリ、新しい物を持ってきてくれ」


「はいよ」


ヌルッとまた消えた。しゃべり方はすげえフランクだけど、声のトーンは冷たかった。


「実体は置いといて次は魔力量を測ろう」


次は丸い水晶みたいなのを取り出した。ってかどこから出てんのその道具たちは。


「こいつに手をかざしてみなさい」


疑問は横に置いといて、言われた通り手をかざした。


どおせ光んねぇんだろ?わかってるよぉおお!?熱い!熱い熱い!光るには光ったけど光った途端すごい熱を発した。なんか軽く溶けとるやんけ!あっぶな!


「あっつ!!触ってないのに火傷するかとおもったわ!ボケ!これ弁償しねぇかんな!わざとじゃないかんな!」


「ふぉっふぉっふぉ!すごい魔力量じゃの!こいつは熱量で魔力量がわかるんじゃがすごい熱量じゃ!普通の者で150℃、魔法適正のある者で250℃、上級魔法適正者で500℃、ワシらクラスで900℃。おぬしは1600℃をゆうに越えておる!身体がよく溶けずに保っておるのぉ。これを溶かした人間は他におらん!というか人間では無理な魔力量じゃ」


おお!なんかよくわからんけどすごい魔力量だってさ!


「おぬしにはわしが絶対に100パーセント!魔法を伝授する」


なんか超興奮してるしやべぇけんど、教えてもらえるなら教えてもらおー!すごい人らしいし!


「ケトン師、気持ち悪いところ失礼だが、新しい物を持ってきた。置いとく」


うをお!また音も立てずに出てきやがって!赤色の目が怖い。こっちみんなよジト目女。厨二かよ、黒ずくめないでたちしやがって。


「キリか、このことは内密に頼むぞ」


「こんな化け物、言っても誰も信じない」


化け物て、、、。


それだけ言い残すとまたヌルッと消えた。キモチワリィ。


「キリは昔から愛想が悪いからの。すまん」


キリが持ってきた五角の石はジジイの手に反応して白く光っている。


「ワシの実体は聖じゃ。聖じゃと白く光る。ついでにキリは穢じゃ。穢は黒く淀む。人間では珍しい穢じゃが、穢の実体を持つ者も少なくはない。これは聖につく者の属性の1つと考えられておる。所詮、聖と穢は表裏一体じゃし不思議なことではない。よく思わない人もおるにはおるがの。さあ次こそわかるぞ」


気合を入れて受け取る。


「なんか灰色っぽい光が射してるんですが、、?」


淀んでいる。汚い色だ。全然嬉しくない。


「ワシも見たことがないのぉ。すまんがこれに関しては専門外じゃ。実体に関してはお預けじゃ。でも実体があることはわかった!それで十分じゃ」


そんなこんなで俺はすげえ魔法適正があるとわかった!実体把握はできてないけど、教会に行けばなんとかわかるっしょ!あとはケトン爺が用意してくれた書類にサインしてお開きとなった。廊下に出ると律儀に2人とも待っていてくれた。まぁ待ってろって言われたし待つわな。


「お待たせ〜。タダーン!身分証ゲットだぜー!」


「サキちゃん待ってたよ!ついに身分証手に入れたんだね!さぁ!街に行こうではないか」


「中でケトン様に殺されていると思ったんだがな。あまり長いこと付き合わせるなよ?」


テメェが勝手についてきたんだろうがこのデカ物!!!


「ほらほら、こんな頭でっかち置いといて行こうぜサキちゃん!」


チェスに手を引かれて俺はついに街に出るのであった。


〜廊下での会話〜

「チェス兄は実体なんなの?」


「あ?俺?俺は風だぜ。オーランドは土だな。サキちゃんはなんだったの?」


「勝手に教えるな」


「へぇー。俺はまだわかってないんだー。灰色の変な光が出てきちゃって、ケトンのじいさんもわかんないんだってさ」


「灰色ぉー?聞いたことねぇな。複合実体かもね!」


「ふん、こいつが精霊に愛されるわけがない。実体なんてないんじゃないのか?」


「複合実体ってなんですか?」


「複合実体ってのは3つ以上の精霊と親和性が高いことを言うんだが、灰色は聞いたことないね。深緑、紺、山吹、桃、水のそれぞれが光ると複合実体だね。色の違いは正直ケトン様クラスじゃないとわかんないけどね」


「知らん振りをいつまで続けるかなこの女は」


「へぇー。なるほどねー。ありがとうチェス兄」


「いいってことよ!」


「俺を無視するなぁあ!!」

街にでえへんのかいっパート2

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