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伯爵令嬢はチート転生者  作者: 猫柳 鉄平
第一章
30/31

校外実習01

超短いです。

「う……ぉぇ」


 口の中に広がる生ごみ臭、ヌルリドロドロとした舌触り。私は思わず後ろを向いて吐き出した。荒くなる息を整え周りを見ると、カイシュは笑顔のまま青い顔をしているし、ギルバルトは口に手を当ててなんとか飲み込もうとしている。クリストファーは涙目で私と同じく吐き出していた。

この殺人的な料理を作り出した本人……リスティは満面の笑みで味の感想を待っている。ヒロイン的なキャラに料理下手な設定なんかいらないんだよ。誰も幸せにならないよ!


 

 私達は約1ヶの月間、魔物討伐実習の為の訓練や授業を受け、今日から約2週間に及ぶ校外実習が始まった。

訓練の期間に変わった事と言えば、うっかりビッチちゃんとショタ呼びしそうになってしまった私は心の中でも名前で呼ぶことにしたし、メンバーとの関係も少しは向上したと思う。


 で、いよいよ校外実習が始まったわけだが、最初のキャンプ地で悲劇は起こった。

リスティの料理の腕が絶望的だったのだ。絶望的というかどうしてこの材料でこの味になるのかさっぱり分からない。


「どう?美味しい?!」


 そんなやつに限って自信満々だから困る。ここはガツンと言わないと!


「食べれ……」

「もちろん、美味しいよリスティ」

「最高の味だぜ!」


 私が「食べれたものじゃない」という前に、カイシュとギルバルトが被せてきた。こいつらしねばいいのに。

私がジト目で二人を見ると、サッと目を逸らす二人。

きちんと言わないからこれからも犠牲者が増えるということをまるで分かってない。


「わ、私はもうお腹いっぱいですわ」


「えー?もういらないの??エミルちゃんって小食なんだねっ」


 そう言いながらリスティは謎の食べ物と化したシチューらしきものをパクパクと食べている。ゲームなら毒物耐性スキルとかもってそうだ。

さて、夕飯抜きとなってしまったわけだが、ここは魔の森を囲むように広がっている広大な草原地帯。木もあまり生えていない。つまり、隠れる場所がないと言うことだ。誰にも見つからずインベントリからお菓子や食料を取り出して食べるのは難易度が高い……。朝まで我慢するしかない。


 野営のテントは男女別で4人で一つのテントを使う。夜の間でも騎士の護衛があるから野党の心配も無く、安心して寝られる。実習に来ている生徒の多くが貴族で今回は王族も居る為、騎士の護衛がいつもよりも多いとか何とか。実習とは言うものの雰囲気的には修学旅行の方が近い。

さっと夕飯の片づけをして、寝る準備をする。明日も朝早くから魔の森に向けて移動しなければならないし、何よりも朝ごはんだけは死守せねばなるまい。


「皆様、お先に休ませていただきますわ。おやすみなさい」


 リスティを囲んでおしゃべりしている連中に声を掛け、女子テントの一つに向かおうとするとリスティが「私もいくねっ」と着いてきた。宝物を奪われたようなカイシュとギルバルトの視線が刺さる。


「リスティおやすみ」


「また明日な」


「うん、二人ともおやすみなさーいっ。

 いこっエミルちゃん!」


 リスティはカイシュとギルバルトに挨拶をして、私の腕に自身の腕を絡ませて密着状態で歩き出した。これはあれかな、女子高生ノリってやつか?そのうちお姉さまと言い出したりしないかと若干の不安を抱えつつ、テントの中へ入る。

テントの中には既に他のチームの女子2名が居て、女子が集まれば修学旅行さながらの恋愛トークが夜明けまで繰り広げられるのはどこの世界も一緒なのかもしれない。私は寝るけどね!



どうでもいいけど、恋愛トークを漏らさないようにする為に結界まで張るのはやりすぎだと思いました。

大変お待たせしてしまって申し訳ないです。

短すぎてアレですが、このまま放置はしないよという意思表示で投稿しました。

更新が遅めになるかと思いますが、長い目で見ていただけると嬉しいです。

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