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伯爵令嬢はチート転生者  作者: 猫柳 鉄平
第一章
26/31

2年生

短いですが更新します。


簡易キャラクター紹介

カイシュ>第三王子

ギルバルト>エミルに婚約申し込んでいる騎士家系の長男

クリストファー>第一級魔法使い。同年齢だが見た目が幼いのでエミルの中のあだ名はショタ

リスティ=シルタット>平民光魔法の使い手、神殿の巫女扱い。エミルの中のあだ名はビッチちゃん。

 5月。すっかり春の陽気になり、私は2年生に進級した。学園のクラスは能力と階級によって振り分けられており、私の学年はS、A~Eの6クラスだ。その年の入学してくる人数によってクラスの数が変わる。


クラスの内訳は大体こんな感じで、もちろん例外もある。

S:天才秀才または王族関係のエリートクラス。このクラスだけ人数少ない。

A~C:優秀者または貴族のクラス。

D以下:平凡または平民のクラス。


 私は1年生のときはCクラスだった。貴族と言うだけでなんとかCクラスに入れてもらった感じだ。入学基準となる魔力測定は、一定以上の魔力があるかないかで判断されているので、正確な魔力量を量ることができない。入学試験で魔法が使えたり、魔法以外の特技――例えば剣術とか賢い頭脳とか、があればそれも評価されてクラス分けに反映される。


 1年経てば個々の成長によって実力が変わるため、当然クラス変えが行われる。私が振り分けられたのはSクラス。昨年末から色々やらかしたわけだし、ある意味では当然と言うかなんというか。

決してSクラスが嫌と言うわけではないよ。上位クラスになればなるほど授業の選択の幅が増えるし、閲覧できる本とかも増えるしね。問題はクラスメイトなわけで、王族のカイシュや光の巫女のビッチちゃんやギルバルトやショタがいるのですよハイ……。とてもとても関わりたくないので、スルーして過ごそうと心に決めた。


 Sクラスの扉を開けて中へ入り、座席は決められていないため空いている席に座る。予鈴がなると先生が入ってきた。


「やぁ諸君進級おめでとう。今年も諸君らを担当する歴史担当のクラリスだ。よろしく頼むぞ」


 アニメの三世に出てくるフジコちゃんの様なナイスバディの先生が挨拶をする。格好はローブ系だが胸元が異常に開いている。見た目はエロいけど先生のさっぱりとしている物言いに不思議と性的な感じはしない。


「今年はこのクラスに1人増えて20人になった。新しくこのクラスに入ったのはエミル=ヴォルスト嬢だ。仲良くするように!」


 私は立ち上がり礼をして座る。一人だけ紹介されるのは結構……いやかなり恥ずかしいものがある。多数の視線を集めるのはやっぱり好きじゃないな。


「さて、連絡事項だ。来月は学校行事の校外実習が行われる。我がSクラスの校外実習は、例年通り西にある魔の森での魔物討伐実習だ」


 西の魔の森と言う言葉にクラスがざわめく。西の魔の森は王都周辺で最も危険な場所だ。むやみに人が立ち入らないように国が管理している。


「静かに!西の魔の森と言っても奥までは立ち入らないし、万が一に備えて騎士団の護衛もつく。もちろん学園(うち)の実技系教官も同行するから心配するな。まぁ私は野営地で諸君らの安全を祈っているがな」


 クラリス先生は、ふふんっと腰に手を当てて体を反り胸を大きく揺らす。クラスメイトは「ずるい」「くっそー」などと冗談半分に声を上げる。


「さて、これから実習のための班分けを行う。5人で1チームを組め。好きな者同士で組んでも良いし、能力を考えて戦いやすいチームを組んでもいい。はい、始めっ!」


 クラリス先生がパンッと手をたたくと、クラスメイトは一斉に立ち上がり次々とチームを作ってゆく。

……しまった。完全に出遅れた。と言うか、一部の生徒は知ってるかもしれないけど、私の力を知っている人はそう多くはないだろう。

初見の相手で正確も能力も分からない相手に命を預けることはできない。よて仲間にするわけがない。気づけば一人ポツーンですよ、恥ずかしい。

20人居て5人でチームを作る、と言うことは人が余るわけない。どこかのチームは空いているはずだ!


「あの、空いているチームはありませんか?」


 この状況で自ら声を掛けるとか恥ずかしいわ。ちょっとシーンとしているし……。


「エミルちゃん。うちのチームはあいてるよぉ!」


 ビッチちゃんからのお誘い入りましたー!避けようと思っていた矢先にこれか。これが神の試練か。ビッチちゃんチーム以外は既にチーム完成済みでこちらの様子を遠巻きに見ている。


「ビ……シルタット様、ご一緒させていただけると嬉しいですわ」

「もちろん!カイもギルもいいよね?」


 ビッチちゃんはカイシュとギルバルトから事後承諾を得る。ショタことクリストファーの承諾は得ないのか、そういえば舞踏会のときもショタいなかったなぁ。


「わーい!!エミルちゃんと一緒のチームだなんて嬉しいなー!」


 ビッチちゃんは私の腕に抱きつき、一人で盛り上がっている。いいから離れてくれませんかね?カイシュとギルバルトの視線が痛いんですが。女性に嫉妬するその心の狭さ、二人ともどうにかした方がいい。

絡まったビッチちゃんの腕を解き「ありがとうございます」と礼をして座席に座りなおす。


「よーし、決まったようだな。ほら、皆席に座れ。実習に伴う事前訓練は明日から行われるからな、怪我しないように死なないように励めよ!」


 そう言って、クラリス先生は教室を出て行った。

そろそろ更新頻度を戻せそうです。

10月は更新できなさすぎて申し訳ございません。

ブクマ1万超えありがとうございます。

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