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物語の背景 Ⅲ

さすらう剣士と魔物憑き、

本編の補足としてお読み下さい。


 貨幣制度について。

 白金貨を筆頭に金貨、銀貨、銅貨などがあります。栄華を極めたが幾代もの間に衰退し、やがては内部分裂で滅びた宗主国時代に鋳造されました。溶かした貨幣材を型に流しただけで精巧なものとはいえませんが、宗主国の王印を打刻したものが今も流通しています。現在では各国が独自の硬貨を主に国内用に発行していますが、他国に持ち込んだとしても使用は難しいため一般的ではないようです。


 飲食物に関して。

 大麦が主食として栽培され広く流通しています。生産が容易でそれほどの加工を必要としないためです。主にオートミールやパンにも利用されていますが、グルテンが無いため小麦も上流階級を中心に食されています。また、荒地でも収穫できるジャガイモなどを代表とするイモ類も栽培され、貴賎や地域に関わらず副食として広く利用されている設定です。


 飲料としてお茶がよく利用されています。香りのよい香草や森林などで生える薬草を煎り、ブレンドするなどして用いられることが多いのです。また、家畜の乳をたっぷり入れて飲むことも好まれるようです。


 嗜好品としてはアルコールが挙げられます。ふんだんにある大麦やイモ類を用いて醸造することが一般的で、廉価で提供されることもあって多くの人類に好まれ愛飲されています。特に、ドワーフと凡神には大好きな麦酒が痛飲されています。


 保存技術と輸送手段が本編の通り未発達で、長期の移送をするには当然不向きです。このことが比例して行動範囲を狭める要因にもなっています。遠路の軍事行動がほとんど発生しないことにも頷いて頂けると思います。


 奴隷制度。

 同族、異種族を問わず人族では古くから存在しています。ほとんどが貴族など上位階級の労働力として認識され、例外として性奴隷や愛玩奴隷なども存在しているようです。一部の地域では、奴隷の制度を廃止しようとする運動がありましたが、利権を損ねると称して、ある組織によって滅ぼされた過去がある設定です。


 貴族は地侍のようなもの。

 この世界の貴族は土豪のような存在で、道徳的に洗練されたものではなく、富と武力で強権的な手段を用いる自由気侭な存在です。もちろん例外もありますが、殺して奪うことが平然と行なわれる殺伐とした世界であるため、倫理観は読者や筆者とは多分に異なることだろうという設定にしてあります。


 登場する各国の軍隊について。

 主要な大都市には数万人もの住民が住み、その中から専業、または兼業の兵士が雇われ軍隊を構成しています。平時に保有する軍隊は意外と少なく、大都市でも数百人が関の山。戦時には徴兵や傭兵などの募集でまかなうようです。潤沢な資金源があっても、生産性のない軍隊は無用の長物。装備品や食糧・飲料水などの輜重を考えれば、おそろしいほどの戦費が負担になることでしょう。


 軍隊による情報の伝達手段が銅鑼や角笛、伝令や旗などしかなく、遠距離の場合は狼煙が使われます。魔法使いによる伝達手段もありますが一般的でありません。よって、読者さまには魔法使いの重要性がより認識されると思います。


 また、現在の軍隊のような設定はありません。小隊や中隊などといった三単位、四単位法などの固定的な編成もありません。複合諸兵科による混合部隊は指揮に困難をともなうため、迅速な通信手段がないこの世界では無理なようです。


 一人の指揮官がおおむね把握できる百人程度を軍団などと称しています。これは大声で命令して届く範囲を想定しています。複数の副官と伝令が命令の実行を補完することで、ようよう組織的な運用が可能となっています。

 

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この小説の本編「さすらう剣士と魔物憑き」URL :http://ncode.syosetu.com/n8866by/
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