冒険者という職業はない?
さすらう剣士と魔物憑きの舞台設定です。
本編と違い読みやすく、カタカナワードも多用しています。
人々の普段の仕事と呼べるものは、トアル辺境地域において狩猟や農耕に従事する者がほとんどです。日々の生活を支える産業と呼べるものは、同職協会を中心として賄われていますが、職業に従事している比率から言えばその数は微々たるものです。いわゆる商店街のような存在で、一部の職人による手工業により成り立っている設定です。工場のように大量生産する技術もなければ、それを売りさばけるだけのマーケットもありません。
国家を跨いで行なわれる商取引は、規模が小さな行商人と狩猟者協会を除いてほとんど認められていません。ある種、鎖国のようなもので経済的な交流は皆無に等しいのです。無論、お互いの国益を優先することは当然ですが、手を取り合い繁栄するより襲い奪うことのほうが、手っ取り早くて性に合うようです。
職業は明確化されていません。狩猟物を得て換金する狩人、農作物を作り売る農民、戦闘サービスを提供する傭兵や護衛として雇われる先生方、物の売買や作ったり直したりする商人や各種サービス職人などたくさん職種はありますが、兼業することも多く特別問題がなければ主な仕事を自称しているようです。
対価を発生しない戦士や剣士、魔法使いなど、それ時点では職業ではなく称号・資格のようなものです。騎士のように上位の支配階級から叙任を受けなければなれない職業権称号、神殿に属し厳しい修業に耐え体得しないとなれない聖職者などを除き、自分で稼ぎ食えなければ、自称冒険者などという住所不定無職になります。
ファンタジー作品によくある冒険者という職種はありません。強力な武装を身に付けているにもかかわらず、訓練も教育も組織的に徹底されていない者たち。多少の戒律があっても、物語のなかで平然と破られています。そんな彼らが社会的に信用を勝ち得るはずがありません。
その代わりにですが、個人を特定した称号などがそれに代わり、世間に広く認知される存在があります。いわゆる二つ名です。
戦士などの職種では、竜殺し。竜の乗り手。巨人を狩る者など。
魔法使いなら、塔の主人。千里眼。灰色の賢者など。
人類側にとって有益な人物なら仕官したときの報酬額が期待できます。スポットで雇われる場合でも、雇用報酬の交渉に優位に働くことでしょう。さらに、貴族と呼ばれる支配階級からも一目置かれます。やはり力ある存在は、どこの世界でも優遇されるものなのです。
勘違いしてはいけないことがあります。社会的に認知度があるかといって、万能に働くわけではありません。竜殺しだからといって、自動的にお金を貸してくれるわけではないのです。それは過去のことであって、未来の成果を裏付けるものではありません。竜殺しといっても人は人。お金を貸したら、返す前に死んじゃうかもしれないからです。
今のところレギオンは戦士を名乗り、剣士と称され、狩猟の対価で生計を立てていますから、職業とすると狩人といったところでしょうか?
目標としている剣豪「マスター・オブ・ソード」。
魔剣ライトニングの使い手。
いつの日か、あの称号を……
洗練されたファンタジー世界ではありません。
出来るだけ長くならないように、5分とかからず終わるようにしますので、お読みいただけるとうれしいです。




