黎明。そして、ウィルダネス
これだけ読んでもなんのこっちゃです。
本編「さすらう剣士と魔物憑き」の補足です。
主人公であろうレギオンが存在する世界は、
人による支配に甘んじることはありません。なぜなら定命かつ短命にもかかわらず、飽くなき欲に駆られ無闇に争いを引き起こし、自然との調和を軽んじる種族であるためです。
この地の主役はやはり、強大な力をもつ上位の魔物群。
崇高なる精神の結晶である大精霊。
そして、頂点捕食者として君臨する竜種。
ひとの中にも、嘗てはこの大陸に影響を色濃くする存在がありました。不死者と呼ばれ伝承に名を残す者たちです。この世界の均衡を保つために尽力したと伝わっていますが、今日では夢物語りとして吟遊詩人などに歌われているだけのようです。
「ただの破壊からは何も生まれぬ。が、調和の名の下に振るわれる剣ならば、救われる命もあるやもしれぬ」
《森の賢者マーリン》
「調律された音色のように。旋律を乱す者があれば鉄槌を下さねばなりません」
《正義の天秤ユースティティア》
人族以外で勢力を保つ存在も忘れてはいけません。亜人と呼ばれるエルフ族やドワーフ族なども独自の文化を築き、人とは相容れぬ価値観をもっています。やはり、親しき隣人である同じ【ひと】であっても、適度な距離感を保ち接しているようです。共に悪を誅し、共に焚き火を囲む頼もしい仲間。まぁ、たまには殺し合う事もありますが。
厳しい自然の気候風土と相まって、手付かずの実りある大地は、安閑と侵されることを阻みます。いつの世も、勇気ある開拓者のみがその沃土を手にすることでしょう。
領土をもつ者。
粘り強く未開の地を拓き、数多潜む魔物どもを残らず駆逐すれば、晴れて未開の地に入植を募ることが可能となります。ある者は興国を夢見る騎士であったり、またある者は成り上がろうとする荒くれ者であったりします。己の力量とたゆまぬ努力、そして多少の運。名を成す者たちは綺羅星のように眩しく目に映ることでしょう。
本編の主人公たちも、名を成す存在として活躍してくれるに違いありません。たぶん。
のんびり投稿ですが、これからも細々と綴っていきまーす。