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散文 武具としての美しさを疎かにすべきではないのデス。
美しさと実用性は共存しないと聞き及ぶが、
武具において語られる美しさとはなにか? 武具本来の役目に不釣り合いな華美な装飾。金銀やら宝玉などをもって粧う得物が、はたして美しいと称することができるのか。
得物として幾代にも受け継がれ洗練されてきた佇まい、踏襲された形式美に余人が入り込める余地などない。否、すでにそれは武具ですらない。柄や鞘まで彩られる金銀、宝玉そして過分な目方は、その目方に等しい金の価値でしかないのだ。
武具としての本来の美しさは極限までに高められた機能美にある。その本来の役目を遂行されるに足る性能を有し、かつ無駄な贅肉を削ぎ落とした姿が真の美しさなのだ。
よって、
その見た目だけの武具をただ美しいと講ずる者は、役目を果たす武具としての美しさを理解できない者である。悲しいことながら、まやかしの美しさに惑わされるだけの者なのだ。




