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お邪魔しま~す......
何となく恐る恐る中に入った瞬間、ふわっと木のいい香りがした。
ほおおおお!!と思わず変な声が漏れた。
広々としたリビングの中央にあるのは大きめのローテーブル。それを囲むように、身を投げ出しても余りそうなソファ。暖炉まである。
そして、上へと続く階段。どうやら二階もありそうだ。
キョロキョロとログハウスの中を見回していたら、また床がガタガタッと震えた。
「え、ちょっと待って、まだ何か出るの?」
床の一部がモコモコと盛り上がり、階段みたいなものがにょきにょき生えてきた。
ズズズズッ......!
「いやいやいや、何これ!?地下室!?
いや、中二階!?えっ!?」
あっという間に、家の中に妙に広い収納スペースができていた。 天井低めで、奥行きバカみたいにあるやつ。
「......え、これ、あの......ハウスメーカーのやつ?私、ログハウスなのに蔵作っちゃった!?めっちゃ憧れてたやつだけど......なんでもお見通しなの、逆にこわっ......」
こんなの、主婦の収納欲が刺激されてしまい、ニヤニヤしてしまうに決まってる。
そして、階段を上がると......あった。
北欧風のベッド。 天然木のフレームに、モスグリーンのリネン。
ふかふかのマットレスが「おいで」と言わんばかりに主張している。
ベッド脇にはスタンドライトだろうか、少し高さのあるそれは、風鈴花の形をしていてなんとも可愛らしい。
「ちょ、待って......IKEAの“新生活応援セット”じゃない?いや、さすがに違うかな。でもテイストがそっくり!」
ベッドを見たら最後、
急にどっと疲れが押し寄せてきて、あ、これもうダメなやつだ、と悟った。
私はもう逆らえなかった。
「......寝る。母ちゃん、今日はもう寝る。」
そのままベッドに倒れ込むと、 犬モンたちがわらわらと寄ってきて、 足元で丸くなった。
異世界初日、これにて終了。
蔵いいよねぇ憧れるよねぇ




