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140字の戯言  作者:


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3/5

21~30

21 予知夢


退屈な昼下がり、テレビを見ながらうたた寝していた。

六つの数字が浮かんでは消えを繰り返すという変な夢を見た。ハッとして飛び起きた時には四つの数字しか記憶になかったが、その数字を使い数字選択式の宝くじを買うとすべてが四等に。

六つすべての数字を覚えて目覚めていたら今ごろは。




22 ポイント残高をチェック


「苦しい時の神頼みと言って神社へ来る人ばかりだな」

「神様は苦しい時に手を差し出す存在ですから」

「そんなことはない! 困った時だけ来たって知らないさ!」

そう言うと神様はお参りに来た人の日頃の行いで貯まるポイントを調べ、交換可能なポイントに達している人だけを助けると冷たく言った。




23 芝刈りにも洗濯にも行けない


ある所におじいさんとおばあさんが住んでいましたが、熊が出没するので山に芝刈りや川に洗濯に行けなくなりました。

おじいさんは安全に暮らすために仕留めようと考えましたが、都会からの抗議が殺到します。

仕留めてジビエ肉として都会に出荷すれば喜ぶくせにと、おじいさんは嘆き悲しみました。




24 娘の賢明な選択


幼い娘が朝からニコニコしながら妻に甘える。

「どうしてママには赤ちゃんができたの」

妻のお腹の新しい命がどうしてできたのかが不思議なようだ。

「パパと好き好きしてたらできたのよ」

「パパと好き好きしたら……」

娘は怪訝そうな表情で僕を見つめ、この日以降は近付いてこなくなった。




25 三〇年ほど昔を思い出し


幼稚園の和式水洗トイレは流されそうで怖く帰宅するまで我慢し、フライドチキンの店を「けーちゃんち」と呼んでいた息子が結婚する。

脳裏に浮かぶのはタキシードを着た息子ではなく、アリが列をなして歩く様に泣き叫ぶ姿。

妻は式では絶対に泣くと言っているが、私は笑いのツボにはまりそうで怖い。




26 起伏と平坦


昔から勉強も仕事も恋愛も必ず失敗して落ち込む時間が長く、無駄が多い人生だと友人は言うが、落ち込んだ時には二度と同じ失敗をしないように学び、いろいろな景色を見れて楽しい人生を歩んでいる。

落ち込む彼を鼻で笑っていたが、酷い失敗がない私は反省もせず同じ景色の退屈な道ばかり歩いている。




27 過去に何があった?


「若い頃は無茶ばかりしたよ」

酒席では必ず武勇伝を披露し始める上司。

「お前らは雁字搦めに縛られた人生を送っているが、俺が驚くような話を披露できるやつはいないか?」

私の話を聞き終わった上司は急に黙ってしまい、同僚たちも敬語で話してくる。

悪いけど話はまだ本題に入っていないのに。




28 鏡の世界


何もかもが嫌になり鏡の世界に飛び込んだ。

ここならば全てが逆になる、悪かったこともすべて好転するはずだ。

しかし鏡の世界に入っても左右が逆になる以外は何も変わらなかった。

嫌なことは嫌なままだし、周りの人の考えも逆にはなっていない。

欲にまみれた自分の考えも逆になることはなかった。




29 三毛猫


いつもツンとしていて素知らぬ顔。

用事がある時は顔を擦りつけるように近付いてきて、用事が済めばまたツンとして素知らぬ顔して離れてく。

機嫌が悪ければ話しかけても目も合わせないが、良ければ饒舌に話しかけてくる。

プライドは高いけどかまってちゃん。

三毛猫のような末っ子がまたツンとしている。




30 いつも雨


会社帰りにいつもの店で待ち合わせ。

「今日も雨だね」

「本当にいつも雨。でもあなたに会える気がするから雨の降る日は好きなんだ」

他愛のない話をして時間を潰し二人は店を出る。


店を出て一つ傘に収まり、一つになるために夜の帳へと消えて行く。

二人の左手薬指には指輪の跡だけが残っていた。

次回は31~40です……。

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