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140字の戯言  作者:


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1/5

1~10

カクヨム、TALES、noteに投稿している「140字の戯言」を10篇

1 割り込み


ここ数日「買う物が少ないから」と言ってレジ待ちの列に割り込もうとするジジイによく遭遇する。

拒否したらでかい声で喚くから始末に悪い。

でもこれからは列に入れてあげて、精算が一人分遅くならないように私の買い物の精算も一緒にしてもらいwin-winな関係を築こうと思った。




2 夏と秋のせめぎ合い


夏が過ぎ去り朝晩は過ごしやすくなった。

真夏には貧弱すぎる電車の冷房だが、今の季節には強すぎて上着を羽織らないと寒くて風邪を引きそう。

でも今朝の電車は冷房オフで蒸し暑く、上着を着たままでは汗をかく。

毎年経験する夏と秋のせめぎ合いを今年も体感した。




3 私の悩みも


行きつけのバーで一人静かに飲んでいると見知らぬ女性が隣に座った。

気が合うのか話が弾みやがて仕事の話になった。

お客さんとの距離感が難しく、悩みを聞くことで心がいつも疲れていると言う。

そんな彼女の職業は心理カウンセラー。

いつも話を聞くばかりだから誰かに悩みを聞いてもらいたいそうだ。




4 一瞬で目覚めた朝


そこは知らない部屋だった。

横には見知らぬ女性が裸で寝ている。

昨夜は同僚と居酒屋で飲んだが、その後のことは何も覚えていない。

とにかく早く家に帰らなきゃとベッドでもがくうちに脇に落下。

目を覚まし顔を上げると呆れた顔をして妻が立っており、僕は思わず土下座して謝った。




5 逃亡した秋


10月になるとあちこちの学校から運動会の歓声が聞こえてきたが、今は春に聞くことが多くなった。

今の秋は夏だから仕方がないが、秋の運動会の楽しみだったきのこの炊き込みご飯のお弁当が食べられないのが残念。

いや、今はきのこも年中食べられるから、秋は出番をなくして逃亡しているのだろう。




6 遠距離のお月見


二人でお団子食べながらお月さまを見上げていた。

「昔もよく見上げていたわよね」

「横に並んでは見られなかったけど」

「今はくっついて一緒に見られるけど、離れていても近くにいる気がしたよ」

手を伸ばしても届かないけど、いつもそばにいるお月さま。

あの頃の二人とよく似ていると思った。




7 初恋は牛乳瓶の蓋


隣の席の女の子に誘われ、給食の瓶牛乳の紙蓋を集めてよく遊んだ。

女の子の家庭は神社へ出店する屋台を営んでいて、祭りとともに転校の繰り返しで蓋集めは一カ月弱で終わった。

五〇数年後の秋祭りの屋台で、笑いながらお支払いは牛乳瓶の蓋でと言われ、淡い初恋と蓋集めが脳裏に蘇った。




8 数十年担ぎ続けた肩の重荷を下ろす時


五年生の時、川柳を毛筆で書くという授業で「風呂の屁は体づたいに駆け上がり」と書いたところ先生がべた褒めしてくれ、卒業後も今に至るまで可愛がってくれた。

先日先生の告別式で手を合わせながら打ち明けてやっと肩の重荷を下せた。

あの川柳は雑誌からの盗作でした、ごめんなさい、先生。




9 人生を天秤にかけると


幸せは瞬間で不幸は長く続くものと思っていたが、何もない幸せを理解していないと言われた。

いつもと同じ平穏無事も幸せで、幸せと不幸を天秤にかけると釣り合うと言う。

欲に駆られると幸せを過小評価し天秤は釣り合わず、不幸な人生だと嘆き続ける。

僕の人生の天秤は釣り合っているのかな。




10 きっと末は大物


電車のシート上でお子様が靴を履いたまま飛び跳ねる。

周りは迷惑顔だが子持ち様はスマホに夢中で我関せず。

車内運動会を一人頑張るお子様をただじっと見ていたが、マナーとか周囲への迷惑なんて教わらないから善悪の判断もつかない、子持ち様以上の大物になるだろう。

きっと行く末は政治家だな。

11~20篇までは後日……。

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