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寝取られRPGゲームに転生ました〜NTRフラグをへし折り、推しカプのハッピーエンドを目指します!  作者: ましかり


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主人公、修行パート開始

一話更新

 翌朝、朝食のため食堂に集まった面々の反応は、大きく3つに分かれた。


 ロニ、シルトのぐっすり寝て何も知らない組。宿の朝食を美味しそうに頬張る彼女たちは、妙な緊張感のある今の雰囲気がわからないでいる。


 完全に開き直り、上機嫌でつやつやした肌のアデラ。愛するレジナルドとすごした熱い夜は最高だったと振り返りつつ、夜に消費したエネルギーを朝食で補給している様子は、幸せオーラが凄まじい。


 そして気まずいのがレジナルド、カイト、サリーナの三人だ。


 部屋を出て、顔を合わせるなり顔を真っ赤にしたサリーナの反応に、声が筒抜けだった事をレジナルドとアデラは悟る。部屋が隣のため当たり前といえば当たり前で、気が回らなかった事に彼は猛省するばかりである。


 こういった事に奥手なサリーナは、隣室が盛り上がっているから便乗するような真似をせず、布団を頭からかふって寝てしまい、カイトも興奮のまま襲うような性格でないため、二人の仲が進展することはなかった。


 しかし彼らも年若い夫婦。全く興味がないはずもなく、レジナルド夫婦の影響を今後も多いに受けるだろう。


 ゲームではフラグ管理がなされ、なにがあろうとカイトはサリーナに手出し出来なかったが、現実は違うのだから。


 そんな訳で妙な緊張感のまま朝食が終わってしまった。このままでは良くないと、カイトたちはアイコンタクトで意思を共有、空気の作り変えをはかる。


 言葉要らずなのは流石幼馴染といったところだ。


「今日から冒険者として魔物退治をするぞ。目的は闘技大会までのあいだに実戦経験を積むこと! だから報酬が悪くても気にせず受ける! ここまでは良いよな?」


「うん。王都の滞在費は問題なし。大会の参加費も、当日までの宿の費用も先払い済みだよ」


 村を出る前に決めていた事の再確認をし、アデラを含めて頷き合う。


「次は変更点だ。俺たちが冒険者活動中、アデラは町でポーション作りをして貰う予定だったけど、俺も町に残る。役割は二人の守り役だな」


「ロニちゃんが一緒でもポーション作りはできるから、日々の食費稼ぎは私たちに任せてくれていいわ。カイトさんが一番実力が伸びそうな依頼を受けてちょうだい」


「そのあたりは任せる。修行に専念できるのは本当にありがたいぜ」


「日帰りで出来ない依頼を受ける時は教えてくれよ。その時は俺たちも付いていくからさ」


「ポーション作りは王都じゃなくても出来るものね」


 別行動をしても合流しようと思えば合流できるように、というのが彼らの共通認識。問題が生じたときに最も必要で、頼りになるのは人数の力だと、田舎から出てきたレジナルドたちは身をもって知っていた。


 自分のせいで彼らの予定を変えてしまったと、肩身を狭く感じてしまうロニの様子にいち早く気づくのはアデラで、とても軽い口調で彼女に話しかける。


「あ、ロニちゃんにも手伝ってもらうつもりだから、覚悟しておいてね。薬草を洗ったり、すり潰したり、色々やることが多いから、助手役が欲しかったのよ」


「! は、はい! お手伝い、します!」


「ありがとう。ロニちゃんが手伝ってくれるなら予定よりたくさん作れるわ」


 ぱぁっと明るい笑みへと変わるロニを見る眼差しは優しい。なんとも微笑ましく、レジナルドたちは胸が温かくなる思いだった。


「レジナルド君。二人をお願いね」


「わかりました。サリーナさんもカイトをお願いします。シルトも頼んだよ。無鉄砲なことは止めて欲しい」


「はい♪」


「ん、わかった。」


 感情の起伏が薄い分、シルトの状況判断に忖度がない。サリーナの治癒魔法を考慮したうえで、本当に契約者カイトが危ない時は止めてくれるはずだと思い、彼女に託すことを決めた。


 原作ゲームにおける冒険者登録から闘技大会予選の開始日までは、メインシナリオに影響のないフリーシナリオばかりのレベリング期間である。


 とはいえ何もせずに当日を迎えれば敗北は必至。丁寧な事に、冒険者ギルドにはレベリング用のクエストがあり、順当にプレイすれば闘技大会を勝ち抜くために必要なレベリングができる仕様となっている。


 自由行動なだけに、適正レベル以上の魔物が生息するところにも行くことが可能なのだが、その際にシルトが。


『……このエリアの敵は強い。レベル、足りない』


 と、プレイヤーに警告してくれるのだ。


(大丈夫。彼らの努力を信じよう)


 関所での出来事をへて、レジナルドは戦いに関してカイトたちを全面的に信頼すると、方針を変えた。原作にイベントがあろうとなかろうと、敗北すれば身が危ういのに変わりはないと、改めて気付かされたからだ。


 レジナルドはカイトたちの努力を知っている。共に研鑽に励んだ日々を思い返せば、信じないほうが失礼だと言えるだろう。推しに対してだけでなく、友としても。


 故に彼が気にするのは、卑劣な搦め手をもちいてくる寝取り男たち。


 修行パート中、セクハラ系をはじめとする様々なイベントが町中にちりばめられているが、魔物討伐の依頼中に起こるものは敗北系を除けばない。


 それを無視するのなら、町の外を活動の中心とするサリーナとシルトより、町中での活動が中心のアデラとロニの方が危うい。レジナルドはそう判断した。

 

「信用ねえなぁ……」


「ごめんって。ちゃんとカイトも信頼してるよ。何があっても二人を守るってさ」


「なら良いんだけどよ。それじゃあ、俺たちは冒険者ギルドに行ってくる」


「俺たちは薬師ギルドだね。また夜に」 


「おう! 夕飯は一緒に食べよう。後でな! サリーナ、シルト、行こうぜ」


 二人を引き連れ先に宿を出ていくカイトたちの背中をレジナルドは見送る。レジナルドたちもまた、薬師ギルドに行くため宿を後にするのだった。

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