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寝取られRPGゲームに転生ました〜NTRフラグをへし折り、推しカプのハッピーエンドを目指します!  作者: ましかり


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王都到着

一話更新

 王都に辿り着いたレジナルドたちは、何事もなく町の中へ入ることが出来た。警備の兵士が門の近くで待機しているものの、王都に訪れるのは各方面にある関所の検査を通過した者ばかりであり、明らかな不審者という風貌で無い限り彼らは呼び止める事をしない。


 アデラの案内で、彼女が家族と王都に来る際に使う宿に到着した一行は、二部屋借りてチェックインを済ませる。


 部屋割は相談の結果、カイト、サリーナ、シルトの三人と、レジナルド、アデラ、ロニの三人となり、おのおのが部屋へと入った。 


「それじゃあ下ろすよ」


「……ありがとうございます、おにーさん」


 アシホルに連れ去られるまで普通の村娘として暮らしていただけに、ロニは王都へ向かう道中で疲れ果て歩けなくなってしまった。


 そのためレジナルドは道中ずっとロニを背負ったまま歩いており、宿についてようやく下ろせるようになった。


 彼女の体重は軽く、背負い続けても問題はないが、軽鎧が破損し衣服のため、ロニの温もりを感じてしまう。


 女性らしい膨らみに乏しくとも女の子は女の子。レジナルドは下心を微塵も抱かないが、なんとなく良くない事をしているようで、勝手に気まずく感じていた。


 もっともアデラとロニは欠片も気にしていないようで、平常通りの会話をしている。


「レジナルドお疲れ様。ロニちゃん、大丈夫?」


「……はい。……アデラさん、迷惑かけてごめんなさい」


「いいのよ、気にしないで。体力を鍛えてないと歩き続けるのは大変なんだから。普通の人は他の村に行く時、馬車を使ってるでしょう?」


「うん……。お父さんも馬車、使ってました」


「そうでしょ。だから本当に気にしたら駄目よ?」


「はい……ありがとう、ございます」


 アデラからすればロニは庇護すべき対象という認識に変化しており、もう嫉妬の対象にはなりえない。


 ロニからすればレジナルドは地獄のようなところから救い出してくれた信頼できる人である。背負わせた申し訳なさを感じれど、触られて嫌という気持ちは芽生え無かった。


 そんな二人のやり取りを見ているレジナルドは、何故自分だけ『おにーさん』のままなのかと思う。カイトたちも全員名前にさん付けなのだが、レジナルドだけ『おにーさん』とロニは呼び続けている。


 理由は気になるも、ロニの呼びたいようにさせておこうと、彼は何も聞かずにいる。


「ロニさん。本当に宿で待ってるのかい? 闘技大会の受付と冒険者ギルドに登録へ行くから、戻って来るまでそれなりに時間がかかると思うよ」


「……はい。私は休憩してますから、気にしないで欲しいです。……その、まだ歩けないですし、町中でおんぶは恥ずかしくて……」


「そうだよね。なら宿から出ないで待っていてくれるかな。知らない人が来ても扉は開けないこと。いいかい?」


「……はい、わかりました」


 アデラが宿の中にもかかわらず連れ去られた事で警戒心が高まったレジナルドは、子供に言い聞かせるようロニに話す。


 実はアシホルに連れ去られているあいだに誕生日が過ぎてしまい、ロニは成人しているのだが、虐げられる日々を送っていたせいで大人になったという自覚が薄い。


 平穏に暮らしていた頃は早く大人になって一人前に扱われたいと思っていたが、今は子供のまま守られていたいと考え方が変化している。


 そのため子供扱いを受けてもかえって安心しており、大人しく頷くという反応をしていた。


「帰ってきたら服屋に行きましょう。ちゃんとした服を着たほうがいいですから」


 今のロニは元々着ていたボロボロの衣服ではなく、アデラが持っていた予備の服を簡易的に直したものを着ている。


 アデラの裁縫の腕もあり、ぱっと見おかしなところは無いが、それでもサイズがぴったりではなく、だぼっとした印象を与えてしまう格好だ。身長もスタイルも違うのだから仕方ない事だろう。


「……でも私、お金持ってないです。このままでも……」


「まだロニちゃんの故郷がどこかもわかっていないし、家に帰るまでずっとその格好のままじゃ良くないわ。きちんとした服じゃないと町に出る時困るでしょう? だから私に買わせて欲しいの。……いいかしら?」


「……わかりました。お願いします」


「ありがとう。可愛い服を選びましょうね」


「ふ、普通のでいいですよ……?」


「せっかくだからおしゃれさせたいなって。ロニちゃんは磨けば光りそうな気配がするのよねぇ」


「ほ、本当に普通ので! 普通がいいです!」


 アデラの脳内ではロニが着せ替え人形のようになっており、様々な服を想像してはどんな物が一番似合うか吟味する。


 初めて見せるアワアワした様子は小動物味があり、アデラは可愛い系統の衣服にしようと方向性を固める。時折王都に来ていただけにファッションに対する意識は、女性陣の中でアデラが最も高い。


 剣乙女の直感が働いたのか、普通をアピールするロニだが、アデラにはあまり効果が無いようだった。


 レジナルドから見れば微笑ましいやり取りであり、同じ赤系統の髪をしているのと、身長差とスタイル差から姉妹に見えなくもない。


 原作でロニがどうなったのかをレジナルドは知らない。関所の兵士長の剣乙女として登場し、カイトに倒されて以降は全くシナリオに姿を現さなかった。


 そんな彼女が同行者になったり、アデラが剣乙女になったりと、原作からの乖離は更に広がっている。


(まぁきっと良い方向に転んだよな。彼女たちが笑顔なんだから)


 きゃいきゃいとじゃれあう二人の様子に、レジナルドは胸に温かいものを感じるのだった。

剣乙女たちは仲良し

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