月光
月が、嫌いなわけではないです(笑)
たやすく陰に蝕まれては 日ごとにその姿を変える
天使と悪魔の例えじゃないぜ
せめぎあいに けりがつかないだけ
内なるなんぞやのほとばしりなら
くすみに覆い尽くされることもあるまいに
夜空をころがるだけの でかい石ころじゃ このざまさ
おおきな輝きに見えて
その実ただの もらい灯りかよ
失望するのは おれこそ勝手だけど
ちっぽけでも自分の光で 夜空に立ち位置を
守るやつらと同じステージの 真ん中を渡る
あんたがなんだか 滑稽に思える
どうにか陰を追い払っては 毎晩その形を変える
白か黒かの次元じゃないが
灰色には混じり合わないだけ
身に 纏うなんぞやをはためかせたら
くすみを覆い尽くすことさえできように
片側に羽織るだけの 薄い布きれじゃ このざまさ
くっきり輪郭を見せて
出どころはなんと もらい灯りかよ
がっくりくるのは おれの身勝手だけど
瞬きでも自分の光で 夜空に星座まで
描くやつらと 同じステージで 女王様きどる
あんたがいっそう 愛おしく思える
むしろ、好きだから。
これだけ、イジっちゃうんだと思います。