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魔女のいない世界で  作者: 海乃果
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ゼミ

話しているうちに西ヶ原駅に着く。


 ここからは大学のある市ヶ谷まで地下鉄南北線で15分ほどだ。


 蒸し暑かった屋外からすると地下鉄のホームは涼しくてちょっとっした楽園に思える。


 通勤・通学のラッシュからも少し外れており、地下鉄もそれほど混んではいない。



 市ヶ谷駅で降りて地上に出ると、またむあっとした熱気が体を包む。


 神木も木島も2年生までに順調に単位を取得しており3年で取らなければいけない単位は多くない。


 週に4日行けば十分だった。


 2人は授業の時間帯も合わせて取って、ほぼ同じ時間に大学に行き終わる時間も同じだ。


 アルバイトは凛が塾講師をしており、瞬は居酒屋でホールをしている。


 神木瞬は身長が175センチ、髪の毛は長髪にしており、痩せている。


 少し猫背気味なところもあるが女子には人気があり居酒屋でも客の女性からよく逆ナンされる。


 凛からすれば嬉しいような不安なような、そんな彼氏だった。


 アルバイトのシフトも合わせて、水曜日・木曜日・金曜日の3日にしていた。


 大学の授業が月曜から木曜日までだから、土日は2人とも完全にフリーな日となっていた。


 

 大学のロビーで別れてそれぞれの授業のある教室に向かう。


 瞬はゼミの予定だった。


 昨日まで調べた魔女に関する資料をノートパソコンにまとめている。


 ゼミには7人ほどの学生が集まっていた。


 研究している分野はそれぞれ異なっている。


 ゼミの学生は各々USBメモリーで教授に資料を提出する。


 教授は7本のUSBメモリーを受け取ると自分のパソコンにそのデータを移し替え、それが終わるとまたUSBメモリーを学生に返却していた。


 教授がデータチェックしているうちは何をしていても良いこととになっていた。もちろん音を出すようなことは許されないが。


 神木は提出したデータを改めて眺めていた。


 明治時代の新聞記事、衆人監視の中で突然消えた女性。


 その女性についての追跡取材と突然の取材打ち切り。


 その村で起こった多数の失踪事件。


 マップでその村の位置を調べてみる。


 山梨県にある丹波川村。


 自宅から丹波川村へのアクセスなどを調べているうちに教授のデータチェックが終わり、ゼミに集まった学生一人一人に指導を始める。


 授業の最後に神木の所に来た。


 「神木君はちょっと残ってくれるかな」


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