第3話・ごはん
「ひーめー!!ご飯!!」
「……パシリ?」
ゲーム(?)開始初日。
私はなぜかパシリぽっい。
まぁそれですむならいいんだけど…。
「ちがぁう。俺なりの愛情表現なの」
意味がわからん。
愛情表現って……。
むしろ迷惑だし。
「購買のパンでいいの?」
今から行ったら混んでて、たいしたものないだろうなぁ…。
「……いらないや♪」
一瞬なにかを考えたのか、間が空いてから答えをだした柳田奏太。
気まぐれすぎなんだよ!!
意味わかんないしっ。
「奏太、ご飯ないの?」
柳田奏太の周りに女子が多数集まっていた。
「ん。いらねーの」
にこりと笑顔を振りまいている。
「うちのあげよっか?」
女子の一人がパンをひとつ、柳田奏太の前に突き出した。
「ありがとー」
…いらないんじゃないんですかっ…!?
気分屋すぎだ。呆れる。
柳田奏太はパンを受け取って、食べだした。
「なんで、買いに行かなかったの?」
「……危ないじゃん」
柳田奏太はぼそっと呟いた。
「えー?あっ、この時間すごい混むもんね」
「そ」
―――なんだそりゃ…。
私のこと、心配だったから?
だから行かせなかったの?
――……なにコイツ。
「や…柳田…奏太…!」
私はパンを頬張っている柳田奏太に声をかけた。
「はぁい♪なんでしょう」
すると、すぐにこちらを向いた。
こんな……。
男前な顔してるのに、なんでこんなしゃべり方なんだろ。
私は心の端っこで思った。
――って!!
違う違う!!
そんなことではなくて……。
「……ありがと」
って。
なんで私がお礼言ってんだろ。
自分でもよくわからない。
「別にぃー。姫に怪我されちゃ困るからね」
「…………」
なに、この男。
なんでこんなにストレートなんだろう。
なんで……。
こんなにも
うらやましいんだろ。
「……姫ってお弁当自分で作ってるの?」
柳田奏太がパンを食べながら私に問いかけてきた。
「…うん、そう」
もしや……。
もしかすると……。
この展開は…!!
「俺の分もっ♪」
…………………。
予想が
当たってしまった。
「嫌よ」
なんでこんなやつにお弁当なんて作らなきゃいけないの!?
「ルール1♪覚えてるかなぁ?」
「………………」
ここで断ったら
私の負けに近づいてしまう。
そんなのは嫌だ。
コイツをなんとか私のそばからどけたい。
それには
指示に従うしかない…。
こうなったら…。
なんでも言うこと聞いてやるわよ……!!!!
その日、私の中で何かが切れました。
「……作ればいいんでしょ!?」
「やたぁ♪」
柳田奏太はニコリと私に笑顔を向けた。
ふふふ…。
思い切り焦げたやつとか入れてやるんだから!!
みてなさいよ。
私にお弁当を作らせたことを後悔させてあげる。
雛姫の
企みが始まりました笑




