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俺の名前は山田雅。

いやにキラキラした名前をしているが、どこにでも居るただのおっさんだ。

名前負けしているから山田さんと呼んでくれ。


え?呼ばない?

そうか、まぁいい。


まず、説明させてほしい。

俺、山田雅は死んだようだ。


昔から漠然と働いて普通の女性と結婚して子供を作り平穏な日々を送って

85位で娘と孫、嫁に見送られて死ぬんだろう。


そんな、当たり障りない人生を送ると思っていた。

しかし現実は、ブラック企業に仕事をしこたまさせられ時間外なんて当たり前。

休み?なにそれ美味しいの?状態。

無駄に金だけが溜まり、だが使う場所も無く今は50を過ぎたおっさんになっていた。

くたびれている。

雅?なんて名前を付けてくれたんだオヤジ、おふくろ。


そんな俺にも遅い春がやってきた。

会社に入社した25歳年下の女性。

今は年の差婚とかあるし、大丈夫だろう。

俺は浮かれていた。

学生の時以来の恋に浮かれていたんだ。

今からきっと楽しくなる!

そんな時だった。


よく、覚えているんだ。

あのおじいちゃんの恐怖に染まる顔。

あぁ、高齢ドライバーのブレーキとアクセル踏み間違ったやつかな……

もちろん、その時の俺はそんなまったりと考えてなんかないよ?

今はそうだったんだなぁって思って。


世の中のじいちゃんばあちゃん

免許、返納した方がいいよ。

今は代わりの身分証発行してくれるし、タクシーチケットくれたりもあるし。

事故起こして残りの人生つまんないものにしない方がいいって。

やっぱ俺は大丈夫ってなるんだろうな、年は取りたくないね。


そんな感じで、俺は死んだ。

みほちゃん、ごめんな。





そして、次に意識が浮上した時

俺は沢山の機械からぷよん、ぷよんと冷たいトレイに勢いよく飛び出していた。


はっ!?

なんだ!?

一体なんなんだ!?


周りを見たら、俺がいた。

………………はっ!?


機械から出てくる沢山の俺。

不思議と全部に意識がある。

なんなんだこれは。

え?え??


黒く小さな丸い球体。

中には歪なものもある。

ぷにぷに、もちもち。

あまり味気ないが、あるものと合体させる事で存在感を増して主張する。





そう!1部の皆様に強い支持を受ける!!

あの!あの!!



タ!ピ!オ!カ!!!



いやいやいやいやいやいやいやいや

まてまてまてまてまて



くいもんじゃねぇか!



沢山の俺はレールに流され袋に吸い込まれていく。

ギュウギュウに押し込まれ空気を吸収してるのか圧迫がすごい。

あ、密封作業ですね、わかります。


あれ?これ出荷作業じゃね?


身動きがとれない!!

隣の俺と体がギュウギュウにくっついてる!!

え?これまじ?

弾力のある俺の体は窮屈だが辛くはないその不思議な感覚のまま、車で運ばれ飛行機に乗せられ

そしてどこかのテーマパーク、露店、スーパーや、ショッピングモール

海外にも沢山の俺達は運ばれ散り散りになった。







………………………………

そこからは地獄が繰り広げられている。

飲み物に沈められる俺。

人の手に渡る俺。

そんな俺を嬉しそうに………うれし………そうに…………





うまいですか………それは、よかったですね…………

タピオカ好きです笑

タピオカの製造過程か、完全にそうぞうです。

作り方知りませんのであしからず。

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