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俺の人生は巡る
俺の覚えている限りは、最初の生は普通の人間だった。
どこにでも居るただの男だ。
高校卒業と共に、小さな会社のサラリーマンとして就職。
仕事仕事の毎日で婚期を逃し、気付いたら50を超えたくたびれたおっさんになっていた。
いや、今は少し小綺麗になった。
気になる女性が出来たのだ。
いつぶりだろうか、こんな気持ちは。
俺は浮かれていた。
そう、浮かれていたんだ。
そんな最中のこと
俺は死んだ
それから幾度となく生まれては死んで、死んでは生まれ……
まるで無限ループのように俺は繰り返している。
いつになったら俺は解放されるんだ………