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駄女神に信託を受けた俺、世界最強の流派で異世界を無双する!  作者: 雪月花
神が創りし至高のケモ耳
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第94話 大会直前

導入回の為少し短め



パン、パパンッーー…



闘技場の裏手から花火が上がり、インカローズの街は出店や屋台が列を成し、溢れんばかりの人で埋め尽くされていた。



「う、うわぁ…こんなに人が集まる者なのですか…」


「そりゃ、年に一回しかない世界一を決める大会だしなぁ…」


「マスター!あっちの肉巻きが美味しそうなのです!買ってくるのです!」


「あっ、ちょっとミスティ!あー、ごめんローズ…ミスティのこと見ててくれないかな」


「しょうがない子ね〜、わかったわ…あなたとリリアちゃんは冒険者ギルドに顔を見せに行くのよね?」


「えぇ、その予定ですが…辿り着くのも時間かかりそう…」


「早めに出てきてよかったなっと…んじゃ、頼むね」


「任せてちょうだい。リンちゃん、ルビー行くわよ」


「ん、お兄ちゃん、リリアお姉ちゃん頑張って」


「パパ、迷子になったらだめだよー?リリアお姉ちゃんもだよー!」


「あはは、大丈夫だよ」


「皆さんも気をつけてくださいね!!」


今からふんすっと闘志を燃やしているリリア…


気負いすぎじゃないか?まぁ、気合が入ってる事はいい事だな。昨日の夜もぐっすり眠れてたし、まず大丈夫だろう。



そういえば昨日の夜といえばまた神咲と雪姉が部屋にとつげ…遊びに来たんだよなぁ…


アウリム団長を引き連れて…



預けた魔神族とインカローズ国王との面会の日程を告げに来たと言っていたが、あの2人がめんどくさいから押し付けに来たのだろう…


案の定、リンというケモ耳美少女がパーティーに追加されてた事、そして丁度その時に自作のドライヤーと櫛で髪の毛を乾かしてやってる時に来たのだ。


「昨日の夜、リリアはなんとも無かったけど俺は疲れたよ…」


「あ、あはは…あの2人は本当にユウキさんの事好きですよねぇ…」


「笑えないぞ…?1番納得いかないのが、誤解を解いた後にリンの事を可愛い!って言って揉みくちゃにしてた事だな」


「え、なんでそこなんですか?」


「だって、俺だって恐れ多くて触れないもふもふの尻尾をなんも気にせずもふってたんだぞ!?許せない!」


「…少し緊張してたんですけど、ユウキさんの事見てたら緊張が解れました…」


「え、なんで?」



こんな他愛無い話をしていたらいつの間にかギルドへと到着していた。



「モンドさんおはようございます!イリヤさんいますか?」


「おっ、お前たちか!おはよう!今日は頑張れよ!」


「ありがとうございます!頑張りますっ!」


「おう!その意気だ!今ギルマスの事呼んでくるから、ちょっと待っててくれ!」



そう言い残し奥へと引っ込んで行くモンドさん。


今日はギルド内に人が少ないなぁ…まぁ、こんな日に仕事に行く奴はなかなかいないか…



「おっ待たせ〜!デルタくん、アルファちゃん…うん、本人だね…他のみんなはまた別行動?」


「えぇ…露店巡りをしてますよ…それよりイリヤさんは今日はギルドで仕事なんですか?」


「そんな事ないよ?僕は大会の解説を任されてるからね…後で会場の方行くから、2人の活躍を期待してるよ?」


「おっ、そうなんですね…変なこと言わないでくださいよ?」


「それはフリだと思っていいのかな?」


「いや、違うけどな?」


「あはは〜!冗談だって!そうだ!何かお菓子をちょうだいよ!」


「唐突だな本当に…まぁ、用意してきましたけどね…ほら」


「いやったー!今日は…なんだいコレ?」


「コレはバームクーヘンと言って、俺のいた世界で食べられていたお菓子です」


「これ美味しいんですよ?少し分けてください!!」


「だめだよ!?コレは僕が貰ったんだから!」



リリアさん…?昨日の夜散々食べてましたよね?


「……!?や、やはり要りません!」


じとーっとリリアを見つめていると、その視線に気付いたのか慌てて要らないとかぶりを振る。


「よ、よかった…それじゃ僕は準備あるから!2人も開会式に遅れないようねー」



イリヤは俺の手土産を嬉しそうに抱きしめながら奥へと戻って行った。その様子をよだれを垂らしながら見ている受付嬢達が俺の視線に気付いたのか、こほんっと咳払いして仕事に戻る。



「ここの受付嬢はショタコンばっかかよ…」


「しょたこん?それよりユウキさん!私も出店を見て回りたいのですが!」


「あー、まだ時間あるしそうするか…一先ずローズ達に合流しないとな」


スキルで居場所は分かっているのだが、その場所に辿り着くのは骨が折れそうだ…






無事合流を果たした俺たちは、みんなで出店を回り、大会の会場までやって来ていた。


「おぉ…近くから見ると壮観だな…コロッセオを思い出すわ」


「コロッケ?美味しいですよね…」


…違うからな?突っ込むのもめんどくさいのでスルーに徹する事にし、受け付けへと足を運ぶ。


「すみません、参加者のデルタとアルファです」


「あっ、どうぞこちらへ…後ろの方達はお連れさまですか?」


「あっ、そうです…イリヤさんに聞いたところこの子達を特別観覧席で見させてくれるって事だったので、連れて来ました」


「あー!お話は伺ってますよ!あなた方がイリヤさん推薦の…では、お二人はこちらの通路から進んで下さい。お連れの方々は係のものに案内させますので」


「わかりました。じゃあ、みんな後でね」


「ん、お兄ちゃん、リリアお姉ちゃん頑張って」


「マスターファイトなのです!リリアも負けたら今日の夕飯は私が貰うのです!」


「酷くないですか!?で、でも夕飯のために負けられません!頑張ってきます!」


「パパ、リリアお姉ちゃん怪我しないでねー」


「うふふ、2人とも大丈夫よ…でも、気をつけてね?」


「了解っと、そんじゃ」


「みなさーん!また後ほど!」


「「「「頑張ってー!」」」」



こうして俺たちは二手に分かれ、会場へと足を踏み入れた。




ここに、最強という称号を求めた強者が揃う…





次の更新は明日の正午になります!


明日は大会スタートという事もあって、複数話更新する予定です!


あっ、皆さまハッピーハロウィン♪

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