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駄女神に信託を受けた俺、世界最強の流派で異世界を無双する!  作者: 雪月花
神が創りし至高のケモ耳
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第81話 守護成獣と一振りの剣

21時更新…あれは嘘だ!


冗談はさておき、少し遅れてしまいましたがなんとか2話投稿できました…



俺が追悼の意味を込めダークフェンリルへと喋りかけたら、何故か返事があった。


流石ファンタジー!神獣ともなると人間の言葉を話せるのか!と感動する暇もなく、ダークフェンリルが此方へと話しかけてくる。


(おい、お主聞いているのか?俺はまだ死んでいないが時期に息絶えるだろう…その前にやっておかねばならん事がある。お主に頼めないだろうか?)


(念話で話せるのか?頼みとはなんだ?俺にできる事ならなんでも言ってくれ!)


(おぉ、ありがたい…実は俺には子供がいてな…奴がこの森へやって来た時、何とか子供だけは隠し通したのだが…俺はもうダメだ…いや、お主らのせいでは無いぞ?元々自我も失われてたからな…死ぬ間際にこうして遺言を残せる事は予想だにしていなかった。だから我が子に遺言を頼む)


(そうか…何とかしてやりたかったがさっき言った通り貴方の身体は作り変えられてから日が経ち過ぎていて元に戻せそうに無い…遺言は必ず伝えると約束する)


(気にするな…全ての元凶はあの魔神族の男だ…それよりも、だ…長くは持ちそうに無い、遺言を伝えてもいいか?)


(あぁ、俺は瞬間記憶能力者だ。一言一句、全てをありのまま子供に伝えてみせる)


(お主何者だ…?まぁ、いいか…では…)



ダークフェンリルからの遺言はそれなりに長めの内容だった。


(コレを俺に伝えて大丈夫なのか?その…結構重要な内容聞いちゃったんだけど…)


(構わん、お主が我が秘宝を盗み取るなら俺の目が狂っていただけの話、我が子は秘宝の存在を知らぬ故気にする事はないだろう。だが、もしお主が我が子を貶めるようなことをすれば…直ぐに蘇って俺が直々に貴様を殺しに行くからな)


(怖いこと言うなよ!大丈夫だ、必ず伝えるさ…それに秘宝も俺には必要ないしな…)


(感謝する名も知らぬ神の代行者よ…我が名はリンネ…そして我が子の名はリンと言う…)


(リンネにリン…か…俺の名はユウキだ。向こうに行ったらイブによろしく言っといてくれ。あっ、後そのうち締めに行くとも伝えといてくれ)


(あ、あぁ…まさか死に行く俺に伝言を頼むとはな…そろそろ時間のようだ…我が子を頼んだぞユウキ殿…)


(あぁ、任せておけ…必ず守り抜くと誓おう)


(ふっ…あぁ、神よ…守護成獣の役目を全うできず申し訳ない…我が子リンよ…達者で暮らせ……)






斯くして、ダークフェンリル…いや、この森の守護獣リンネは息を引き取った。


悲しみに暮れている暇もない俺は、直ぐにリンネの亡骸を浄化し始める。


「き、貴様!!浄化魔法を使えるのか!?ちっ、お前らそこをどけぇぇぇえええ!!!!」


「ミスティ!ルビー!そいつを必ず抑えろ!」


「合点承知なのです!西音寺双剣術 乱舞二ノ型・螺旋双撃!なのですっ!」


「おー!パパの所には行かせないよー?こおり魔法〜氷結の呪縛〜」


「ぐっ!?がぁぁぁああっ!?!?」


ルビーが張った氷のフィールド…そこへ足を踏み入れた魔神族の男…リンネから伝えられた名は確かデルフィとか言ったな…


デルフィの身体に這う氷の鎖…それにより動きを封じ込められた奴の体を、ミスティの双剣が斬り裂く


「やるな2人とも…っと、こっちも終わったな…」


「ぎ、ぎざまら…許さん…許さんぞぉぉぉぉおおっっ!!我らが神よ!!怨敵を始末する力を俺にっ!!!」



その瞬間…太陽が雲に隠れ…辺りが闇に包まれる。まだ昼を回ったばかりで、夜になるには半日以上の時間が残されている。



だが、見渡す限りに光は無く…思わず背筋が凍る程の悪寒を感じ、上空を見つめる。



すると、雲の切れ間から何かが此方へと向かい飛んで来る。


「ミスティ!!ルビー!!こっちに来い!!」


「!?はいなのです!ルビー捕まるのです!」


「うんー、パパ怖いよーうぅ…」


怯えてしまったルビーを抱きしめながら空からゆっくりと降りて来たそれは一振りの剣…


「それは…?なんだその悍しい剣は…」


「くっく…はーはっはっは!!我が神が俺に答えてくれたっ!この剣は、かつて起こった大戦…その中で我らの神が創り出した魔剣…その名を邪神剣アイオライトと言うのだ…くっくっく…」


「アイオライトですって!?」


あまりに危険な気配を感じたのか、離れた場所に居たリリアとローズも俺の後ろへと避難して来ていた。


そのローズが奴が口にした剣の名を聞き驚愕しているのだが…そんな有名な剣なのか…?


「ローズは知ってるのか…?あの剣の名を…」


「えぇ、あなた…あの剣は神話大戦時にこの世界の勇者が与えられた剣…その勇者が魔神族に殺された際に奪われ、邪神によって魔剣へと創り変えられた聖剣よ…」


「ふんっ、そこの女はどうやら博識なようだな…その通り!!この剣はその時の物…俺はあの頃から生き続けているからな!!この剣の使い方はよく知っているんだ…くっくっく…万が一にもお前等が生き残る術は無くなったぞっ」


「一々煩いやつだな!もう少し声のボリューム抑えろや!!それよりも皆んなは避難していてくれ!今朝までいた拠点…彼処はさっき作った簡易的な結界とは違って、完璧に仕上げてある!そこまで走れ!」


「で、ですがユウキさんは?!またお一人で闘うのですか!?」


「あれはダークフェンリルとは違う…あの剣はまずいんだ…それに、2人は消耗してる。今度は俺が闘う番だろ?」


「大丈夫なのですリリア!マスターには私が付いてるのです!」


「あっ、ミスティも皆んなの護衛としてついて行ってくれ」


「えー!なのです!?じゃあマスターは何で闘うのです!?ま、まさかまたあの剣を!?」


「いや、使うのはさっき取り出したこいつだ…この刀はミスティが万が一使えなくなった時用に作った刀だからあの剣とも打ち合える…それに剣は伝説級でも扱う奴があいつだからな…俺が剣の扱いをその身教えてやろうかな…と」


「うぅ…あの剣じゃないなら許すのです…でも、本当にヤバくなったら呼ぶのですよ!?私は何処にいてもマスターのところに呼び出せるのですから!」


「あいよ、ミスティも3人の護衛頼んだぞ?ローズ、悪いがルビーの事は連れてってくれ、リリアは結界の維持を任せた。魔力供給さえ出来ればあの結界が破られることはないだろうからね」


「わかったわ」「了解です!」


「んじゃ、行動開始!!」



俺の合図を皮切りに、その場から全力で退くリリア達の気配に気を回しつつ、目の前に不適に佇むデルフィと対峙する。


「なんだ、不意打ちでもしてくるかと思ってたけど見逃してくれたんだ?」


「くっく…あいつ等は後で殺せばいいからなっ!まずはお前だ…俺の計画を尽く邪魔してくれた報いをここで受けてもらうぞ!!」


「やれるものならやってみなってなっ!!」




興味本位で立ち入った森…その森で行われていた魔神族の非道な行いを止めるべく始めた闘いは、思わぬ形となってユウキ達へと襲いかかった。


かつて人々を苦しめた邪神剣…その復活を許してしまったユウキは、自分のミスを自分自身で尻拭いする為…今ここに刀を携え立ち向かうのであった。






次の更新は明日or明後日の正午になります!


明日更新する場合は、夕方になると思いますのでいつもの時間ではないのでよろしくお願いします!

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