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駄女神に信託を受けた俺、世界最強の流派で異世界を無双する!  作者: 雪月花
蠢く小鬼と囚われの妖精
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第38話 天の声…?

こんにちは!本日も無事更新!





「ちっ…魔物が多すぎるぞ!?どっから湧いて来やがった!」


「ユ、ユウキさん!私も闘いますよ!?」


「くっそ!リリア悪い!リリアの風魔法で出来るだけ敵を削ってくれ!ルビーもリリアの援護を頼む!」


「わかりました!!」「お〜?がんばる〜!」


ここは森の中…俺の雷魔法や火魔法だと甚大な被害が出てしまうからな…

リリアの風魔法に頼る他ないが…やっぱ俺も風魔法練習しとくべきだったんだってリリアさん!!


「てゆうかおかしくね?なんだこの魔物の数…この森にこんなに魔物がいたのか?」


「いいえマスター、流石にこの数はおかしいのです…それよりもマスター!索敵スキルで魔物の動きを見て逃げるべきなのです!!」


「だよな!?でも索敵スキルにこいつらの反応が全く出ないんだよ!壊れたか!?」


「えぇ!?索敵スキルじゃなくてマスターが壊れたのではないのです!?」


「なんで俺が壊れてんねん…あれ、そういえばおかしいな…なんで俺がこんな危機を予知できなかった…?」


俺が自分の不調に気づいた時、その場に響く第三者の声が響き渡る。


「あはは〜!や〜っと気付いたんだ〜!!アメジスティアの英雄とか言われるけど〜、実際はただの間抜けだね〜!!あははははっ!!!」


「くっ!!なんだ…どこから聞こえる…?」


「あははっ!僕の術中にハマったら最後…この空間からは誰も逃げ出せないよ〜だ!!」


「術中…?そんな筈は…」


「ユ、ユウキさん!!早くムカつく声をなんとかしてください!!」


「だーっ!わかってるって!ちょっと考える時間をくれ!!ミスティ!すまないがリリア達に近づく魔物の処理を頼む!俺は胸糞悪い僕っ子をぶちのめす算段を考える!!」


「了解なのですっ!リリア!今行くのですっ!」


「あはは!!無駄無駄〜!考えたって僕の幻術は打ち破れるわけないよ〜だ!」


「…ちっ!ムカつくな本当に…しかもゴブリン共も無限に湧いてくるし!…待てよ?あいつ今幻術って言わなかったか…?」


謎の声は確かに言っていた。

これは幻術であると…


なるほど、通りで俺の索敵スキルに引っかからないわけだ…今思えばこいつら血飛沫はあっても、切った感触があまり無いな…


しかもこのゴブリンやフォレストウルフ達には全く無いものがあったのだ。



…こいつら、全く臭いがしないな…スタンピードの時のゴブリン共は斬り刻んだ時に独特な血生臭さがあったし、フォレストウルフは体毛に気に入った花の匂いを纏うために、花に身体を擦り付ける習性があるとローズが言っていたな確か…



これがただの幻術なら俺には効かない…なのに俺が術中にハマってるのを省みると…何かの魔導具か…?

しかもこれはミスティと同レベルの宝具以外でこんな芸当はできない筈…



「………なるほど、お前の正体はわかったぞ!!」


「は〜??この期に及んで正体が分かったからなんなのさ?それに当たってるとも限らないしね〜?いいよ?言ってみな?外してたら死ぬ程笑ってあげるから!ぷっ…あははははっ!!」


「もう笑ってんじゃねぇか!!……まぁ、いいよ…俺がお前の正体を言い当てた時…お前は死ぬからな…」


「ぶふーーーっ!!何それ!?僕を笑い殺すって事!?あははははっ!!ほんっとうにお腹痛くて死にそう!!あはははっ!うっ!ごほっ!ぶふっ…」


「ほざいてろ……我願う、この世の全てを見透す神の眼よ…我に仇なす者を根絶やしにする為の力を!!我が眼に宿せ!!神絶の眼…開眼っっ!」



その瞬間…世界が色褪せて見える。

時が止まったこの世界を見る者は神以外に有らず、全ての理を暴く、神による絶対の監視領域…


この眼に捕らえられた者は…定められた死からは逃れられない…


止まった時の中…俺は亜空間から一張の弓と一本の矢を取り出し、矢を全力で引き絞る。


「……見つけた…西音寺流弓術 奥伝…朱雀…お前の正体は魔神族…だろ?」


俺が敵の正体を暴いた瞬間…止まっていた時が再び動き出す…


「……え?なん、で…?」


俺が解き放った矢は1匹の鳥のように自由自在に木々の合間をすり抜け、敵の額に突き刺さっていた。


「お前が負けたのは、お前が弱かったからじゃ無い…ただ相性が悪かったんだよ…俺に幻術は効かない。その情報を知らなかったお前の負けだ…ラプラ…」


「あ、はは…つよ、すぎるよ…や、っかいな相手だ、な…」


この言葉を最後にラプラの腕は垂れ下がり瞳孔が開く。


ラプラが死んだ事を告げるように四方を囲っていた魔物の大群は幻のように消えてなくなってしまった。


「ユウキさん!やったのですね!って、うげ!矢が頭に突き刺さってます…ルビーちゃんは見ちゃいけません!」


「お、おぉ〜?リリア何も見えないよ〜?」


「マスター!助かったのです!…って、こいつ魔神族…なのです…?」


「あぁ、そうみたいだ…でもこれで俺の索敵スキルも復活する…は、ず…?あれ?おかしいな…まだ調子悪いわ」


「えぇ?結局原因がわからなかったのですか?とりあえずこの死体はどうしましょう?」


「おかしいな…まぁ、そんな事よりも早くローズさんの元に急がないとね!こいつは後で回収しにこよう!」


「了解なのです!さぁリリア!走るのですよ!」


「ちょっ!?2人とも待ってください〜!!」


ラプラの死体を放置したままローズの元へと先を急ぐ事を選択したユウキは、後にこの時ラプラの死体をよく確認しなかった事を後悔するのであった。





ユウキ達がラプラの襲撃を凌ぎ、妖精の里へ急行する中、ローズ達はピンチを迎えていた。


「くっ!!みんなブレスが来るわ!風魔法準備!一斉に魔法を討つわよ!!」


土竜の使う魔法は全て土属性の魔法であった為に、ローズ達は有利属性である風の魔法を駆使してなんとか竜の猛攻を凌いでいた。


ゴォァァァァアア!!!!


竜の咆哮が轟く。

その瞬間、土竜のブレスが炸裂し一息でローズ達の元へと届く。


「今よ!!放て!!」


「「「ウインドボール!!」」」

「「「ウインドカッター!!」」」

「「「テンペストブレイク!!!」」」


妖精達やその契約者である男達の使える最大級の風魔法がブレスと衝突する。


二つの強大な魔力の塊がぶつかりあったことにより、その場に風魔法で粉々に吹き飛ばされた土のブレスが飛来する。


「テンペストバリアー!…ふぅ、後何回凌ぎ切れるかしら…」


守りの要であるローズの超級魔法…嵐の壁という技により今尚誰も傷つく事なく凌ぎ切れていたのであった。


「ローズ!結界の方が心配だから私だけでも向こうの守りについてもいいか!?」


「アリンさん??向こうは安全だと言ったはずですが…」


「そんなのわからんだろう?あの結界は術者が死んでも張られ続けるのか?」


「…いえ、そのような確証はありませんわ…ですがユウキさんが死ぬなど…それこそ有り得ない事よ!?」


「この状況下ではわからんだろう!!こちらから逃げていった魔物共がきっと森の奥地に向け逃げ出してるはず!万が一そいつが死んだ時に長老と子どもだけではあの地は守りきれない!」


「…ユウキさんが死ぬなんて…でも…そうですね…万が一にもそうなった場合アリンさんの実力なら……お願いできますか?」


「最初から行くと言ってるだろう?あっちは私に任せておけ!この場所は頼んだぞローズ!」


「アリンさんもお気をつけて…」


「っ!?いいのですかローズさん!?アリンさんはもしかしたら逃げた可能性もありますよ?!」


「それは無いと思いたいわね…でも、万が一向こうにもあの結界を破る者が現れないとは限らないわ!アリンさんならうまくやってくれるはずよ!」



それに…ユウキさんが死ぬような敵なら、元々私たちに勝機は無いのだから…

どうかこの国の子ども達だけでも逃がせれば…


そう思った故のローズの判断であった。

この場からアリンが居なくなったのは正直言って痛手でしかない。


だが、もしもに備えないわけにもいかなかった。


ユウキさん…ルビー…みんな…どうか無事で…



離れた場所で必死に闘うローズは祈る事しかできない自分に歯痒さを感じていた。



そして…アリンを泉にある結界に向かわせたことにより、運命の歯車は徐々に…そう、本当に少しずつ狂い始めるのであった。




ユウキがローズの元へ辿り着くまで残り…5分…









ストーリーで初出となる弓…個人的に好きな武器なんでどっかで活躍させたいと思ってたので、無理やりねじ込みましたが、今後もっと活躍させます!


ヒロイン達の闘いも別視点としてこの後出てきますのでお楽しみに!


次回の更新は、明日の正午になります!


次回もよろしくお願いします!



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