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駄女神に信託を受けた俺、世界最強の流派で異世界を無双する!  作者: 雪月花
闇に染まった王国と幻想郷の再建
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第3話 やはり勇者はチートである

第3話 やはり勇者はチートである



「まず最初に今から用意する水晶に手をかざしていただきたい」


そう言うと国王は宰相と騎士団長を呼んだ、程なくして宰相達が部屋にやってきた。


なるほど、これを用意しに行っていたわけか、人の頭ほどある水晶を運ぶのに、人数分用意するとなると何度か往復しなくてはならなくなるだろう、それで騎士達を使ったという所だな、さっきディ団長が雪姉に後ほどと言ったのはこのことを知っていたからか


「うむ、ご苦労だったな、エルとアウリムだけ残れ」


そういうとアウリム団長は騎士団に目配せし、団員たちは一礼するとその場を後にした。


「ここからはこの2人にも手伝ってもらうことにしよう。では、水晶の使い方だが皆さん手をかざしていただきたい」


「こ、こうでしょうか?」


「うむ、見ていてくだされ」


なんと、陛下が手をかざしている水晶に光が灯った。もしかして魔力量とか測ってるのかな?



「これは、魔力量を図るために使うもので、この水晶に手をかざして、意識を集中させる。するとこのように淡い光が灯るのですが、光り方も人それぞれ、魔力量によっても光り方が変わってくるのですが、とりあえずやってみてくだされ」


「では、た、試してみます!!」


雪姉…そんな、意気込まなくても…

雪姉に触発されてか、クラスメイト達もおもむろに手を翳し始めた。


「ひ、光りました!!」



「おぉ〜流石勇者様方ですな、魔力量も宮廷魔術師を凌駕するほどの魔力を保有していると思われます、私も魔力の多さには定評がありましたが、ここまでの光は灯せないでしょう」



ふーん、エル宰相は魔法が得意なんだ…てか、今更ながらやはり魔法はあるんですね…剣と魔法のファンタジー!!素晴らしい!!



いや、待てよ?これ全力でやったら不味いだろ?俺は異世界に来たらやりたかったことがあるんだ、ここで全力でやってしまったら、後々影響が出るかもしれないし、手加減しないと、女神の名前が夢で聞いた名前と一致してるということは、あれは夢でなく現実。すなわち俺は夢の中でアホ女神に臨んだ能力が備わってるわけである。それなら…



とそんなことを考えていると残るは俺だけになったらしく、全員が俺に注目している



「さぁ、ユウキ殿で最後ですぞ」


「あ、あぁ、すみません」


そう言うと俺は水晶に手を伸ばす。イメージしろ、水晶にほんの少しだけ光を灯すイメージを、イメージするのは弱火だ。、まぁ、マッチ棒に灯る火ぐらいのイメージで…


「…これは?」


「え?全然光ってなくね?」


「何この弱々しい光」


「あはははは、あれだけ偉そうな事言っといて、くそ魔力しかねぇのかよ!!ダッセェ!!www」


みんな好き放題言ってやがるが、気にしない、これは自分で調整しただけであって俺の実力ではない。ないったらないのだ!!


「ま、まぁ、魔力が低くとも近接特化の職業の可能性もあるし、気にすることないぞ?」


あっ、陛下にまで気を使われてしまった…くっ、やはり手加減などせず全力を出すべきだったか?いや、それで計画がパーになっては意味がないからな、ここは大人しくしておくことにしよう


「き、気を取り直して職業のチェックをしようか、これは簡単で何も必要ない、ただ心の中でステータスオープンと念じれば目の前に表示されますぞ」


皆が各々にステータスオープンと念じ始める。すると目の前にA4サイズ程の透明な紙?みたいなものが現れた。どうやら他の人にも見られてしまうらしく、友人同士で自慢しあったりしている辺り、皆それぞれいい職業に着けたのだろうか?ちなみに俺のステータスはというと



職業:魔闘神


Lv.1 (経験値増量適用中)


適正魔法属性:火、水、風、土、光、闇、聖


スキル:経験値増量、魔力消費激減、剣術の極意、槍術の極意、弓術の極意、錬金術の極意、魔術の極意、命中補正、千里眼、気配察知、夜目、隠蔽、鑑定、神速、神盾、ハーレム王の素質、妄想の具現化、イブの加護、言語理解


P.S.やっほー、あなたの女神イブちゃんだよー!ゆうきくんの願った自分の想像した通りに、力を使える能力の事なんだけどー、いたずら心を込めて、妄想ってことにしておきました!!どお?面白いでしょ??いやー、我ながらいい仕事したわー、それと色々と妄想(笑)しながらだと大変かなと思ったので、いくつかのスキルをおまけしておいたよー!妄想(笑)するのが面倒くさそうなのをピックアップして適当につけときました!優しい女神様に感謝するのだ!ただ、極意系は元々付いてたものだね!ゆうきくん元の世界で武術はマスターしちゃってたみたいでさー、魔術と錬金術に関してはこっちが弄ったけどー、それ以外は基本的にノータッチです!!詳しい説明はスキルをタッチすれば見れるから!!それと最後に!!このメッセージは一度目を通したら消えちゃうから、心配しないでね♡あはは〜、それじゃあまったねー!!あっ、伝え忘れてたけどーステータスも隠蔽できるから、見られたくないものは隠蔽しておいた方がいいかも?んじゃ!!


byあなたの女神様より♡



「…………あんのくそ女神がっっ!!」


なんなんだこの神経を逆撫でするような馬鹿丸出しのメッセージは!!この世界滅びるべきだろ!!いや、俺がくそ女神をぶちのめして、滅ぼしてやろうか…あー、イライラするっ…だが、隠蔽スキルでステータスを隠せるのはでかいな、丁度陛下たちはほかの生徒達のステータスを確認しているようだし、今のうちに、隠蔽してっと…いや待て、隠蔽した後陛下たちが俺のステータスを確認に来るよな?ステータス画面に何も載っていなかったら流石に疑われるだろ…どうする、どうすればいい……あぁ、なんだ…簡単な事じゃないか…妄想の具現化を使えばいいんじゃん!えっと、職業はこうしてっと、あとは適当にありそうなのを載せておけば…よしっ、これなら違和感ないだろう



「次はユウキ殿のステータスを確認したいのだが、よろしいかな?」


「あぁ、はい…これで見えますか?」


「んむ?どれどれ…こ、これは…」


「何ともまぁ、なんて言っていいのやら」


「まぁ、有り体で言うと」


「「「普通」」」


「ですな」「ですね」「だな」


職業:剣士


Lv.1


適正魔法属性:火


スキル:剣術の心得、火魔法の心得、言語理解、健康



「どれどれ〜、ぶっっあははははwwなんだこいつ!!魔力もなけりゃ職業もスキルも普通過ぎるだろwwwやっぱゴミ野郎はどこに行ってもゴミだなwwwwぎゃははははww」


「そんな〜、本当のこと言っちゃ可愛そうっすよ高田くーんwwwそれにしても、カス過ぎるってwwwなんだよ健康ってwwけ、ん、こ、う…ぎゃははははww」


「おいおいww笑わせんなよ関根〜www」


盛大に笑われてしまった…この性格の破綻してそうな2人組は、うちのクラスでも特に威張り散らしていて、どうしょうもない奴らなんだが、周りがしらけた目を向けてるのに気付かないんだろうか?


「君たち、そんなに笑うことはないだろう?隠されたスキルなどが、鍛錬と共に解放されることもある。まぁ、あまり気落ちしないようにな」


「はい、俺は別に何も気にしてないんで、これで満足ですよ」


「そんな悲観するなよ西音寺〜ww哀れになってくるだろ??ww」


「同情してあげるなんて高田くんは優しいなぁwww」


「寄せよ…照れるじゃねーか」


「「ぷっ…ぎゃはははははwww」」


そんな2人俺は一切気にせず、高田と関根のことをこれでもかというぐらいに睨みつけている神咲とニヤニヤしながら見ていた天空の所に向かった


「2人はどうだったんだ?俺の予想だと、神咲が聖女で天空が勇者ってとこじゃないか?」


俺がいうと、神咲はきょとんっとした様子でこちらをまじまじと見た。おや、この様子だとどうやら当たりを引いたみたいだな、流石は俺達の女神様である。職業にまで影響を及ぼすほどの慈愛の心に満ちているのだろう…


「なんでわかったの??もしかして盗み見してた?」


「いや、神咲なら聖女が似合いそうだなぁと思ってな」


「だな、俺も最初聖女って聞いた時はやっぱりな…と思ったわ」


「似合いそうって…そんなことないよ?天空くんこそ勇者なんて凄いじゃんっ!あっ…ごめんね西音寺くん…別にそういう意味で言ったわけじゃ…」


「大丈夫、分かってる。神咲…俺はあいつらに言った通り余り気にしてないんだ、だから、俺に気を使う必要はないよ、それとさっきみたいにあまりに凄い形相で睨みつけてると、せっかくの可愛い顔が台無しだぞ?」


「ふぇっ!?か、かっ、可愛いなんて!そ、そんなことないよぉっ??」


「神咲こそあまり自分を過小評価するなよ、お前はどこからどう見ても美少女だろ?なぁ、天空?」


「おいおい、ここで俺に振るなよ…まぁ、神咲が美少女ってのには異論は無いが」


「も、もぉっ!2人ともあまりからかわないでよっ、もうっ知らないっ!!」


と言い神咲は仲のいい女子たちの元に行ってしまった。ん?なんだ?天空?何ニヤニヤしてんだ?あっ、そういえばさっきの仕返し(八つ当たり)がまだだったのを思い出す。


「……」


「なんだよ、ニヤニヤ」


俺は天空のことを無言で見つめ、おもむろに右手を天空の顔の前に持っていきそのまま天空のことを鷲掴みすると、アイアンクローを決め込む、ぎゃああああという断末魔の叫びと共に腕がタップされてる気がするが、気にせずに掴み続ける


「ちょっ…まじでぎ…ふっ…」


天空が昇天したのを見て手を離してやる。ふんっ、友人のピンチに笑い転げていたんだ、自業自得だな!


「「「…...…」」」


おや?何だか陛下たちこの国のトップ連中が揃って俺の事を、何か恐ろしいものを見てしまったような顔をしながら見ていた。これぐらい元の世界にいた時からのお約束みたいなものなんだが、こっちの世界には無いんかな?


「う、うーん?俺は?助かったのか?」


そんな事を考えていると天空の意識が戻ってしまった。ちっ…仕留め損ねたか…


「ちっ…仕留め損ねたか…」


「おい、西音寺…お前縁起でもないことを口に出すなよ…冗談だと分かってても恐ろしいわ!!!」


「はっはっはっ、冗談だと思ったか?残念だったな!俺は本気だ!!」


「なお悪いわ!!!」


「まぁ、冗談だよ。それよりもスキル見せろよ?勇者様?」


「からかうなよ…ほらよ」


と言い見せられたステータスを見てみると


職業:勇者


Lv.1


適正魔法属性:火、風、光、聖


スキル 剣術の極意、聖剣使い、気配察知、限界突破、鉄壁、勇者の光、言語理解、成長速度促進




うん、十分チートだな。俺のスキルを見た後じゃなけりゃ1発ぶん殴っていたかもしれないが、人の事を言えないので、ここは大人しくしておく


「おぉ、流石勇者様…随分なチート性能だな」



「へっへーん、どーだ俺が西音寺を超える時も近いということだな…ふっ…」


「馬鹿だな?俺がお前ごときに負けるはずなかろう…俺を倒したければ…魔王でも連れてくるがよいわ…ふふっはっはっはっ…あいてっ!?」



「はいはい、あんまりふざけないの」



「雪姉…何するんだよ、勇者の前に立ちはだかる、魔王の図を再現していたのに!!」


「はいはい、厨二病乙」


「ぐふっ…ふっ、やるな雪姉…的確に俺にダメージを与えるとは…まぁ、それはさておき天空、頑張れよ!応援してるからな」


「なんかその言い方だとお前は何もやらないように聞こえるんだが?」


「その通り何もやるつもりは無いな、どうせあいつらの言葉を借りるならクズスキルだからな、俺は気ままに異世界生活を謳歌してるよ」


「それでいいのか?あんなに憧れてた異世界だぞ?表舞台に立たなくてどうするよ」


「いや、それはマジで遠慮するわ…目立つの好きじゃないしな、陰キャラは陰キャラらしく影でコソコソと生きてゆくことにするよ」


と言い、俺は陛下に体を向ける



「陛下に折り入ってお願いがございます」


「お、おぉ?急にどうしたのだそのような話し方をして、私に叶えられるものなら叶えてあげるが…」



「では、単刀直入に申し上げます。私はこの城を去りたいと思います。ですので、少しばかりの路銀を頂きたいのですが、お願いできないでしょうか」


ここでスキル発動!妄想の具現化で催眠術スキルを創り出し、国王達にかける。やはり話をトントン拍子に進めるためには、スキルは有効活用するべきだからな!


ただ、ここで一つミスったのが、クラスメイト達にスキルを使わなかったって事だな、その結果…




「ちょっ、ちょっと待ってよ西音寺くん!!この城を出てくってどうゆうこと!?やっぱりさっきの事気にしてるの!?2人には謝らせるから、出ていくことはないじゃない!!」



「そ、そうよゆうちゃん!何も出ていかなくても私もスキルの練習とかなら付き合うからさ?考え直してみて?」



ご覧の有り様である。俺の事を思ってくれているだけに、あまり強い事は言えない。無理矢理にでも納得してもらうしかないだろう…



「いや、それは本当に気にしてないんだけど

…これは元の世界で決めていたことなんだ、もしも本当に異世界に行けたなら、俺は色々なところを見て回りたいと」


「そ、それならお城にいても行けるじゃない!」


「それじゃダメなんだよ、勇者一行として旅に出るのでは、俺は本当の意味で自由に旅をしてる訳じゃない、俺が欲しいのは自分自身で考え、自由気ままな異世界ライフを送ることだからな」


「そ、そんな…」


「……本当によろしいのかな?この城を出るという事は、それ以降のことは自己責任になってしまうが…」


「あぁ、それで構わない。もとより王国の後ろ盾なんて俺には必要の無いものだしな、とりあえず1週間分の路銀さえ貰えれば、今すぐにでも俺はこの城を出ていくことにします」


「…そうか、ではこちらが呼び出したのです。最低限の物資の提供はさせてもらおう。それでよいかな?」


「それはありがたい、できれば地図とコンパス何かも貰えると助かる」


「承知しました、では私が用意してまいりますので、陛下たちは正門でお待ちください」


「ちょっと!勝手に話を進めないで!!ゆうちゃん本気なの?外は危ないのよ?ましてや、お世辞にもいいスキルを手に入れたわけじゃないんでしょ?なら、尚更安全なお城から出ちゃダメよ!!」


「雪姉…何度も言うようだけど、これは俺が元々決めていたことだ、今更自分の意思を曲げるようなことはしない、俺は一度決めたことは貫き通すことに決めてるんでね、それは変えられそうにないよ」


すまんな雪姉…エルフや獣耳が俺を呼んでるんだ!!!


「本当に行くんだな?」


「あぁ、天空…雪姉の事頼んだぞ?お前だけが頼りだ、変な虫が付かないようにしっかり見ててやってくれ」


「おう!お前も頑張れよ!諦めたわけじゃないんだろ?俺もお前を追い越すつもりで鍛え上げとく、だからまた戻ってこいよ!」


「はんっ、口先だけは達者だな。俺がお前に負けるだと?上等だ、楽しみにしとくよ」


そうして俺と天空は、男と男の約束だ!!と言わんばかりにガッチリと握手を交わした。

ところで、ここまで俯いたまま黙っていた神咲だが、今にも泣きだしそうな顔で主人公を見つめ…


「…私もついていく…」


「ん?いや、それはいくら何でも無理だな」


「何で?私が着いてっちゃダメなの?西音寺くんは自分で戦う力も余り無いんじゃないの?なら、誰か着いてってあげなきゃ…私なら回復魔法が使えるでしょ?」


「神咲には役目があるだろ?お前の仕事はクラスメイトたちを守ることだ、聖女ってのはな、勇者と共に居るのが定石なんだわ、神咲には神咲にしか出来ないことがある、そんな人材を俺のような出来損ないについて行かせるわけには、召喚した側からしたら損でしかないからな、俺は1人で行く」


「そんなの知らない!!私も私の思うように生きる!!私が西音寺くんについて行きたい!!それだけじゃダメなの!?」


「ダメだな、神咲じゃ」


「じゃあ誰ならいいの!?」


少し考えるそぶり見せてから俺は答える。


「…少なくともこのクラスにはいないかな、分からないか?俺にとってお前らは…」


「…お前らは?」


「足で纏い…だろ?」


「おっ、流石天空!よくわかってんじゃん」


「足で纏い…?私が…?」


「あぁ、足で纏いだな」


「どう…して…?」


「どうしてか?それはだな、神咲は自分の身は自分で守れるか?何も知らないこの世界で、陛下の話だと魔物も居るはずだ、どこで誰に襲われるかもわからない、そんな世界に足で纏いを連れて行ける程俺は強くないんだ」


「足で纏いじゃなくなればいいの?」


「あぁ、足で纏いじゃなくなれば連れてってやる。だから、天空と共に自分自身を鍛えておけ。俺が顔を出した時にこれなら大丈夫だなって思わせるようになっていれば、その時は旅に同行させてやるかもな」


「本当?嘘じゃないよね?」


「あぁ、俺が神咲に嘘をついたことは無かったはずだが?違ったか?」


俺がそう問うと、神咲は俯きながらも首を横に振った


「なら、信じて待ってろ。もちろん待ってるだけじゃ連れてかないけど」


「……わかった、私頑張るよ!!!西音寺くんをぎゃふんって言わせられるようになって、連れていかなくてスミマセンでしたって謝らせてやるんだから!!」


と泣いて真っ赤にした目を袖で擦り、しっかりと芯の通った目で俺を見た


「ははっ、楽しみにしとくよ。天空がサボろうとしてたら尻を蹴っ飛ばしてでも特訓させといてくれ」


「それは任せて!毎日倒れるまで特訓させとくから!!」


「ちょぉぉおおおおっとぉぉぉおおお!!???何言ってくれちゃってるの!???」


「という事らしいから天空…死ぬなよ…」


「ははっ、ははは」


天空はそんな乾いた笑を浮かべているが、既に目は死んでいた


「…話はもうよいのかな?」


「はい、陛下お見苦しいところをお見せして申し訳ございませんでした!」


「俺からも済まなかった、こいつらの事よろしく頼みます」


「うむ、任されよ!!立派な戦士に鍛え上げておこう!!ユウキ殿も達者でな!スキルが悪いからといって悲観してはいかんぞ?努力は時として才能を上回る」


「あぁ、ありがとうアウリム団長」


「お待たせしました」


「エル宰相手間をかけさせてしまい申し訳ありませんでした」


「いえいえ、私に出来ることはこれくらいですから、お気になさらないでください」


三十分もしないうちに準備を終わらせてくれたらしい、俺の今すぐにでもという言葉を聞いて急いで準備してくれたみたいだな…ありがたい、早くこの場から去りたい…神咲はまた泣き出して雪姉に慰められてるし、クラスの男子からは俺を殺意の篭った目で睨みつけてきてるし…何よりも早く異世界を堪能したい!!かれこれ4〜5時間ほど経ったが未だに城の外に出ていないのだ、この世界の概要すらも把握出来てない。そんなこんなでクラスメイト達の視線を受け流しつつ、国王を先頭に城門まで案内してもらい、これからの事に想いを馳せながら歩いていると、城門までたどり着いた


「んじゃ、行くわ」


俺はそんな素っ気ない別れの挨拶をし、天空、神咲、雪姉の顔を最後に一目ずつ見てから城門の外へと踵を返す


「よし、計画通りだな!まずはエルフの国に向かって進もう」


さぁ!冒険の始まりだ!!





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