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駄女神に信託を受けた俺、世界最強の流派で異世界を無双する!  作者: 雪月花
第5章 魔王との出会いは平穏な日々の終わり
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第231話 調教済み?

本日2話目です!

 



「それで?この大きなカブトムシはなんなのかしら?」

「ろ、ローズさん?」


「お姉ちゃん?説明は?」

「ふ、双葉!私は悪くないのよ?」


 ローズはリリアに双葉は一華に詰め寄り、事情を聞き出そうとしている。


 そんな中ちみっ子達はというと……


「「カッコいいー!(のですー!)」」


「り、リルはちょっぴり怖いです…」


 ルビーとミスティは瞳を輝かせながらカブトムシの背に登り始め、リルはそれを怖がりながら近くで見ている。


 って、危ないぞ!?こいつがなんなのかわからないうちから何してんの!?



「……おい、お前…暴れて2人を怪我させたら……コ○ス…」



 えぇ!?そんな理不尽な!?



 とでも言いたそうに此方を見たカブトムシは大人しく2人に遊ばれている。



「ん、お兄ちゃん流石」

「ですねぇ…先輩、ただいまです」


「おかえり2人とも、怪我は無いか?」



 俺がカブトムシに脅しを入れているとリンとひまりがそばに寄ってきたので頭を撫でてやる。


「ん、無傷」

「私も特に怪我はしてないですね」


「それなら良かったよ。それでこいつはなんなんだ?フォルムはセイントビートルっぽいけど……色が真逆だし……」



「ん、ひまりお姉ちゃんと一華お姉ちゃんがやった」


「おっとぉ!?リンちゃん!その言い方だと語弊が生まれますよ!?」



 リンがひまりと一華を指差しながら俺の腕にしがみついてくる。


 私は悪くないというアピールだろうか?



「ひまり、リリアと一華がそれぞれ怒られてて話にならんから代わりに説明してくれないか?」


「はぁ…仕方ないですね。この魔物は私と一華先輩で相手してたんですけど、途中でいきなり色が変化したんです」


「へぇ…戦闘中に亜種に生まれ変わったのか……現場は瘴気に覆われてたとかじゃないよな?」


「はい、瘴気自体は確かに存在してたんですけど、魔物を変貌させてしまうほどの濃さでは無かったです」



 なるほど……


 たまたまこの個体が進化の可能性を秘めていた。


 或いは第三者の手によって強制的に進化させられたのか……



「因みに他に魔物はいたのか?」


「はい!ちゃんと数を数えたわけではないですけど、ザッと500体くらいは居たと思いますよ!」


「ん、いっぱい倒した。褒めて?」


「よしよし、頑張ったな?……500体かぁ…進化したタイミングって魔物を殲滅してる時だろ?」


「んー、多分?私自身闘いに集中してたので詳しく覚えてないですけど……大体9割くらい魔物が減った時じゃないですかね?」


「あー、そしたら倒した魔物から魔素がコイツに流れ込んだんだろうな…それで亜種になったんだろう」


「なるほど!てっきり私達の攻撃に怒ってこうなったのかと思ってました!」



 ……それは理由には含まれてそうだけどな。



 魔物の進化の条件はいくつかある。


 ・自らの死を覚悟した時

 ・瘴気に長年晒されていた時

 ・魔物同士の争いで、死んだ魔物から魔素を吸収した時

 ・従魔として契約した相手の魔力量が増えた時



 ここら辺が進化の可能性として世界で提唱されているものだ。



 今回はこのうちの二つ、自らの死を覚悟した時と魔素の吸収が当てはまるな。



「まぁ、とにかくコイツの処分をどうするかだが……」


「ん、リリアお姉ちゃんは生捕にするって言ってたよ?」


「生捕…?何故に?」


「なんでもセイントビートルが高値で売れるなら、亜種であるこの個体はもっと高くなるのでは!?と言ってましたね」


「リリア………」



 リリアは良くも悪くも欲望に素直すぎるな……


 確かにお金は幾らあってもいいけども…俺達は冒険者としての活動で得たお金や、アメジスティア王国を筆頭に各国から貰ったお金もある。



 コイツを売り払うのは勿体ないな……


 見た目めっちゃかっこいいし…


 セイントビートルの亜種の名前ってヘルズビートルだったよな確か……



 俺は無言でヘルズビートルに近づく。


「先輩?どうされました?」


 娘達が無邪気にSSS級の魔物の背で遊ぶ姿を横目で見つつ、俺はヘルズビートルに語りかける。


「おい、お前俺の役に立てるか?」



 え?なんの話や?


 とでも言いたそうにキョトンとした表情を向けてくる。


 なんだコイツ…表現豊かか?



「俺達の仲間になるかって事だ。この中の誰かと従魔契約してもらう。断ればこの場でサヨナラだ。……意味、ワカルヨナ?」



 俺が優しく微笑みかける。


 すると……



 ガクガクと見るからに震え始めた。


「うわぁ……悪魔の微笑みってこの事を言うんですね…」


「ん、素敵な笑顔」


「え?」



 ドン引きしてるひまりに対し、リンはうっとりしている。


 2人の反応に差があるのはなんなんだ…?



 まぁ、そんなことよりも…


「お前……そんなに震える程嬉しいのか?まぁ、それはわかったが……うちの子達が落ちそうになってるんだが……?」



 ピタッ



 俺がもう一度笑みを向けたら、震えが一瞬で止んだ。



「もう調教されてますね……」

「ん、お利口さん」


「あははー!もう一回揺れて欲しいのですー!」

「楽しい〜♪」



 ミスティとルビーが楽しそうにしている。



「おい、2人が揺れろって言ってるだろ?揺れろ」



 え!?今止まれって言ったよね!?



 昆虫の魔物故に表情がわからないが、なんとなく涙目になってる様な気がする。


「うわぁ……理不尽すぎる…この人悪魔ですよ悪魔」


「ん、お兄ちゃんカッコいい」


「……リンちゃん?」



 とりあえずコイツに関しては後回しにして良さそうだが、どうしても無視出来ない事がある。



 それは……



「ユウキはん!助け出した村人達は全員無事やで!……せやけど、なんかよーわからんやつが混ざっとるんやけど…」


「あっ、そいつ縄で縛ってくれ。魔神族に精神支配されてるから」


「!?は、早く言うてや!!」



 さて、久しぶりの魔神族絡み…



 尋問のお時間です。






次の更新は明日の15時頃を予定してます!


明日でこの村は去るはず…!

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[一言] >そんなに震える程嬉しいのか? 否・震える程怯えてます。
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