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駄女神に信託を受けた俺、世界最強の流派で異世界を無双する!  作者: 雪月花
第5章 魔王との出会いは平穏な日々の終わり
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第218話 海

 



 夏、それはリア充の為の季節だと俺は思っていた。



 だが違った。



「ユウキさん?どうかしたんですか?」

「ん、お兄ちゃんぼーっとしてる」



 俺の事を心配そうに見上げてくる美少女2人……


 その姿はこの容赦無く照りつける陽光によって熱砂となった砂浜に舞い降りた天女のようである。



 普段ならこの夏の日差しが鬱陶しく、さっさと夏なんて終われ!!と叫ぶところだが今日は違った。




「すぅーーーーーーっ」



 俺は空気を思い切り吸い込み、視線の先…遥か彼方へと続くコバルトブルーの海へと思いの丈を叫ぶ。



「夏ッ!!!!ありがとうございますッッ!!!!!」



 俺の全力の叫びはきっと反対の大陸まで聞こえてるだろう。



「はぁ……何してんのよユウキ」

「ゆ、ユウキくん?どうしたの?」


 完全に呆れている一華と急な大声に驚いたのであろう、胸を押さえながら心配してくれる双葉の姿も女神のようだ。


「いや、唐突に夏に感謝したくなってな。2人とも水着似合ってるぞ!」


「あ、ありがとう…あまりスタイルには自信ないからジロジロ見ないで欲しいかも…」

「あら?何言ってるのかしら双葉?あなた最近また胸が大きくなったでしょ?」


 そう言いながら指をワキワキとさせながら双葉へとにじり寄る一華に顔を青ざめる双葉。


 2人の相対的な表情はまさに天国と地獄のようだ。



「お、お姉ちゃん……?」


「ぐへへ〜!覚悟ー!!」


「きゃーーっ!?」


「何やってんだか…」



 実に楽しそう?に鬼ごっこを始めた2人を見送り、リリアとリンの元へと戻る。


「あれ、もう気は晴れたんですか?」


「おかげさまでね」


「ん、おかえり。これフェイトお姉ちゃんが持ってきた」


「おっ、受け取っておいてくれてありがとうなリン」


「ん、大丈夫。それよりもどお?」



 リンが俺に自らの姿を見せびらかすようにクルリとその場で一回転する。



 もちろん可愛い。


 だがしかし、このリンの可愛さをどうやって表現しようか……



「………リン、俺のお嫁さんにならないか?」



 絞り出して考えた答えがこれかよ俺!!!?


「ん、最高の褒め言葉」


 だけどリンは俺の変な感想に満更でもない様子であった……



「ユウキさん!!私はどうですか!?」


「あー、可愛い可愛い」


「温度差!!!!おかしいです!!!」



 だって、ねぇ……?



「いや、リリアの水着ってそういえば見慣れてるよな?事あるごとに水着着て風呂に乱入してくるし、新鮮味が感じられない」


「ガーーーーン」


 俺の素直な感想に口を大きく開き落ち込んでる様子のリリアだったが、口で思いっきりガーンと言ってる辺り、自分でも自覚してるんだろうな…




「待ったかしら?」

「パパーー!あそぼーー!!」

「「ご主人様ー!」」

「ユウキ様!リルを見てください!」

「マスター!私を褒めるのですー!」

「つ、疲れました…着替えでこんなに疲れるなんて…」



 声のした方を振り返ると、ちみっ子達の着替えを手伝ってたローズとひまりがお姫様達を連れてこちらへと向かって来ていた。



「おぉ!みんな可愛いな!」



 やっぱうちの子達が世界で1番可愛いわ……



「パパ!見て〜♪うさぎさんだよー?かわいいでしょー!」


「どれどれ?おっ!本当だな!でも俺からしたらうさぎさんよりもルビーの方が可愛いぞ!」


「あら?あなた?私たちの事ももっと褒めてくれないかしら?」

「そうですよ先輩!ほらほら!可愛い後輩のビキニですよー?」



 ………なんて言えばいいんだろ。うん、エロい。



 黒いビキニを着てるローズと可愛らしい花柄のビキニを着ているひまりは仲間達の中でも何がとは言わないがデカい。



 それを強調させながら俺にアピールしてくるんだぞ!!信じられるか!?



 後ろの方から

「くそぉぉお!!なんでだ!!」

「なんで見えないんだ!?白い光がッ!!!」


 とクラスメイトの男達が血涙をながしながら頭を抱えながら叫んでいる声が聞こえてくる。



 そりゃ、俺の大切な家族を野郎共に見せるわけないだろう?


 神の力を最大限に使って、テレビでよくある謎の光がカットインするようにしました。



 その結果、うちの美少女達の水着を拝めなかった男連中がのたうち回ってるという阿鼻叫喚な絵面が広がっていた。



「お、おぉ……なんで神咲と雪先生の水着姿見えないのか不思議だったけど、ここ来て納得したわ」

「ユウキくんお待たせ!」

「ゆうちゃんの裸体……」


「おっ、ソラに紅葉!……それと雪姉も来たか!」



 若干雪姉の名前を呼ぶのを躊躇ったのは仕方のない事だよな…?



「西音寺に聞きたいんだけど、どうやったらこんな風に謎の光で見えないようにできるんだ?」


「ん?これの答えは簡単だぞ?単純に俺が渡した指輪を付けてると幻術で体が覆われるんだよね。もちろん俺達はお互いの姿が見えるけどな」


「相変わらず出鱈目な能力だな…」


「そうか?そんな事よりもソラ!!お前めっちゃ筋肉増えたな?しっかりトレーニングに励んでるみたいで安心したよ」


「だろ?俺自身もめっちゃ筋肉ついたなって思っててんだよな!!お前に言われるとなんだか嬉しいぜ!」




 いやいや、誰がどっから見ても筋肉ムキムキになってるだろ……



「それじゃあ最終日に俺と戦うか?」


「いいけどよ………負けても恨むなよ?


「ホザけ……ソラこそ1秒はもってくれよな?」




 イケメンの筋肉を見せつけられて脳がバグっていたのか、何故か模擬戦をやることになってしまった……



 まぁ、それも最終日の予定だしそれまで楽しませてもらいますかな!





次の更新は土曜日のお昼頃になると思います!

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― 新着の感想 ―
[一言] >テレビでよくある謎の光がカットインするようにしました。 逆に良からぬ妄想を巡らせる要因に・・・。(´・ω・`)
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