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駄女神に信託を受けた俺、世界最強の流派で異世界を無双する!  作者: 雪月花
第5章 魔王との出会いは平穏な日々の終わり
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第214話 聖なる歌

活動報告見た人います……?

マジで寝ぼけてたらしくて、普通にメモに残ってました。


お騒がせしました…

 


「ミュウラ、条件さえ呑めるのなら俺がその壺を浄化してやってもいいぞ」


 頭を抱えて蹲っていたミュウラに俺は声をかける。


 殊更に恩を売りつける為には、聖魔法の一つや二つ惜しくないからな。


 それに、商人という生き物は恩には必ず報いる生き物だと死んだじいちゃんが言ってたからな(言ってない)



 俺の思惑はさておき、ミュウラは期待を隠しきれていない眼差しで俺を見ていた。



「俺が出す条件はただ一つ、これで試練を終わりにして欲しいんだよね。この先どれくらいの時間が残されているのか分からないのに、だらだらと一つの国に長居する訳にも行かないからさ」



 俺はブレインの街でずっと時間かけすぎじゃね?と思っていたのだ。



 最近は何故か魔神族の被害が減っている。

 普通であれば喜ぶべきところなのだろうが、俺が敵の立場であるなら、圧倒的な力の差を見せつけられた時、何かしら対策を立てたり、自分自身を鍛えまくるだろう。



 それに、あの時トドメをさせずに消えていった魔神族達がどこに行ったのかも結局不明のままだしな……



 最後に遭遇したラプアから聞き出した情報は少なくないが、消えた奴らがどこに行って何をしてるのかまではわからなかった。


 ラプア曰く…


「私はずっと研究してたからね〜!入ってくる情報は基本お姉ちゃんから聞いた事だし!魔神族化の薬もお姉ちゃんからレシピ教えてもらったからなぁ〜!ごめんよ!」



 めんご(てへぺろ)と、このような感じで軽く謝られた。


 軽すぎてイラッときたが知らないものは仕方ない。



 閑話休題……



「要するに次の魔神族との戦いがいつ始まるかわからないから早めに魔王城まで辿り着きたいんだよね」


 俺の言葉を聞き、目を閉じて頭の中で天秤にかけているのだろう。


 俺の話を呑みこの街の危険物資を取り除くか…


 もしくは、それはダメ!と突っぱねて自らの用意していた試練を施すか……




 カチ、カチ……



 この部屋に備え付けられている柱時計の針が文字盤を刻む音だけが室内に響く。



 ………後は泣き疲れて俺に抱きついたまま眠ってしまったルビーの寝息も聞こえるけどね。


 ミュウラが熟考しているので、チラッと視線を下に向けるとルビーが俺の服をぎゅっと握りしめ、すやぁ…という擬音が相応しいほどの愛らしい寝顔をしていた。



 一生見てられるわ。なんだこの可愛い生物。殺戮兵器ですか?(違う)



 そんなバカな事を考えていると、不意にミュウラが顔を上げ、俺を真っ直ぐ見てきた。



「ユウキはん……うちの街を救ってくれへんか?」

「お安い御用だ。そんじゃ早速取り掛かるとするかね」



 ミュウラが一歩横へと動き、それに合わせて俺は前に出る。


 そして、机の上に置かれた壺に手を当てて魔法名を唱える。



「……呪を消し払い、一筋の光明となれ。聖魔法 聖人の憂い」



 俺が聖句を唱えると聖魔法に反応を示したのか呪いの壺からドス黒いオーラが噴き出す。



 多分だけど俺の魔法を打ち消す為に必死なのだろう。


 こういう所からもこの壺がどれだけ呪いを溜め込んでいるのかが伺える。



 まぁ、ぶっちゃけこのままだとまずいので…


「双葉!」

「うん!任せて!結界魔法 聖者の安息地!」



 俺が名前を呼んだだけで、やって欲しい事を察した双葉が聖域を作ってくれる。


 流石は俺の嫁だぜ!っと、今は真面目にしないとな……



「さんきゅ!あんまり調子に乗んなよ壺の分際で……聖魔法 聖人の吐息」



 先程よりも高位の聖魔法を唱えると、音を発するはずの無い壺から断末魔の叫び声が聞こえる気がする。


 その音はみんなも聞こえてるらしく、不快極まりない音に耳を押さえ蹲っていた。



 ………こんな状態でも愛娘は熟睡中です。


 ローズ曰く、俺に抱っこされてるのがルビーにとって1番落ち着くらしいよ?


 世界中で1番安心できる場所らしい。


 愛おしすぎるぞ!?



「……マスター?まだなのです?」


「ん?お、おぉ…もうちょいって感じかな」



 ミスティに声をかけられて一気に現実へと引き戻されたな…


 頭の中でルビーを撫でくりまわしてたぞ…今日はいっぱい遊んであげようかなぁ……


 おっと、また思考が脱線し始めてた!それよりもさっさと終わらせて街に繰り出そう。



「……呪縛を解き、聖具へと変転せよ。聖魔法 聖人の讃美歌」



 〜〜〜♪



 聖句を唱え、魔法を発現させ、聖歌を歌う。



 この魔法は教会に古くから伝わる古の伝承を基に作り上げた魔法だ。



 遥か昔、勇者と共に行動した聖女が邪神によって犯された神器や宝具を元の美しい姿へと戻す為に、聖歌を歌ったとアメジスティア城の禁書エリアの一冊に書いてあった。



 まぁ、聖歌なんて知らないから今歌ってる曲は即興で作った適当な歌なんだけどな。



 まぁ、それでも効果はあったのだろう。


「あっ!ユウキさん壺が…」


「ん、綺麗になった」


「そうね。こう見るとさっきまでは魅了されてただけなのかもしれないわね」



 一華の言う通り、すげー壺だな!と思っていたのが人の手に渡るように仕組まれたこの壺の怨念のようなものだったのだろう。確証は無いけどね。



「まぁ、とりあえず終わったぞミュウラ。説明すると……この壺の呪いの部分は消して、偽りの詳細だった方が残るようにしておいたから確認してみてくれ」


「……うん、ユウキはんの言った通りになってるな!ほんまにおーきに!助かったで!」



 壺の効果を確認したミュウラは、俺の手を握りブンブン振りながらお礼を言ってくる。


 腕がもげる勢いなんだが?



「これくらいお安い御用だよ。それよりも約束は守ってもらえるよな?」


「もっちろんや!うちは約束を反故にするような商人やないで!ほれ、これがうちのミッションをクリアした者の証や!」



 そう言って胸の谷間から魔王国のマークが刻み込まれたクリスタルを渡された。



 因みにガノン殿からも貰ったのだが、ルビーに綺麗に刻印されていた為、愛娘の髪の毛を結っている根元に付けてあげた。




 そんなこんなで移動した初日に証をもらえるなんてラッキーだな!!と思いつつ、俺はある事に気付く。




 ………あれ?そういえばディアン殿の姿が無い。またどっかで遊び歩いてるのだろうか……一応名目上は俺たちの護衛のはずなのに…








次の更新は明日の0時予定です。



感想で誤字多いと言われました。

それに関してはすみません。としか言いようが無いのです…

忙しくて見直してる暇が無いので書き上げたらすぐ投稿してるので…


この場を借りてお礼を…

いつもサイレントで誤字報告してくれる方ありがとうございます!非常に助かっております!


今後ともよろしくお願いします!



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