第202話 説明不足?
すみません寝落ちしました……短いっす…
「で、さっきの技は何なのよ?倒してる所なんて見えなかったんだけど?」
「そうですよユウキさん!!しっかり見とけよ?とか言っておいてあれは無いです!」
一華とリリアに同意するようにフェイトも「うんうん」と頷いている。
「俺があの秘奥義を覚えるのにかかった時間は4年だからな。言葉で説明もされなかったし、俺も言葉で説明するつもりはない。あれは西音寺流の全ての技を完璧に使えるようになったら勝手に身体が動くようになるからな。それまで修行あるのみだ」
「「「………」」」
俺に説明する気が無いと思ったのだろう、3人はジト目で俺を見てくるが、本当に説明なんていらないんだよなぁ…
だって、この秘奥義は初級から秘伝までの全ての型を繋げただけなんだから…
まぁ、それ以外にも4つの奥義をマスターする必要があるが…
まだまだ仲間達が奥義を習得できるまでは時間がかかるだろうなぁ…
「説明することはできないからよく見とけって言ったのに…」
「そんな事言われても早すぎて見えなかったのよ!もっとゆっくり倒して欲しかったわ!」
「その通りです!」
ぷんぷん怒っている二人とは違い、フェイトは顎に手を当て何かを思案しているような様子……
俺は喧しい2人を強制的に休ませ(首トン)、フェイトと話す事にする。
「フェイト?何か考え事か?」
「悩み……というよりも先程仰っていた西音寺流の修行なのですが…私、受けてないなと思いまして…」
「あっ……確かにそうだな。フェイトのメイン武器が銃だったし、基本的な体術ができてたからすっかり忘れてたわ」
「……ですので、この機会にご主人様に教えを乞おうと思いまして…その、ダメでしょうか?」
ふむ…フェイトの頼みなら勿論叶えてやりたい。
だが、フェイトの動きは洗練されている為、西音寺流の動きを混ぜると弱体化する恐れもある。
「……フェイト、先に言っとくけどフェイトに銃以外の武器を使ってもらう機会は無い。そこでみんなの修行とは全く別のメニューになるけど…それでもいい?」
「はい。ご主人様に痛ぶ……鍛えてもらえるならそれに越した事はありませんので」
……ん?聞き間違いか?
最初痛ぶられるって言おうとしていた気がしたんだけど…
「フェイト…さっきいた「ではご主人様、私も休ませてもらいますね」あっ、はい…」
俺が聞こうとしたタイミングで自らの主張を被せて来たフェイトは、そのまま俺が出した簡易ベットに横になり、疲れていたのかすぐに寝息を立てていた。
上手く逃げられたか…まぁ、フェイトにはダンジョンなのか何なのか分からなくなったこの地から脱出したら、ガンファイトの戦い方をレクチャーしてやるかなぁ〜。
そんな事を考えながら、俺も眠りにつく。
このダンジョンに入ってからかれこれ6時間は経つからな…目覚めたら夕食を作って食べて、明日の朝まで武器や装備品のメンテナンスに取り組もう。
そしてダンジョンへ入って二日目の朝…
実際にスマホの画面で何時か確認しているので陽の光が無いダンジョン内でも正確な時間がわかるのだ。これは本当に助かる
「ご主人様、この安全地帯は捨てるのでしょうか?」
「いや、もしもの時の為にここを避難ポイントにしておこうか…」
「それがいいわね。このダンジョンは何が出てくるのか分からないのだし…」
「そうですね、それに昨日ユウキさんが言っていたようにガノンさんが犯人だとしても、私達をこのダンジョンへと連れて来た意味があるのかもしれないですし…」
昨晩、夕食を食べながら情報の整理をしている時に、俺の考えを4人に告げた。
「ご主人様、この事に関して創造神様は何もおっしゃられないのですか?」
「…そうなんだよね。いつもはどうでもいい時に話しかけてくるくせに、こういう時は何も言ってこないんだよなあの駄女神」
「本当つっかえないわね〜」
「ちょ!?一華さん流石にそれは言い過ぎですよ!?いくら本当の事だからと言って、何処で見られてるか分からないんですから!」
「いや、リリアも同じようなもんだけどな?」
なんとなくだけどこの光景を見てるイブがなんだとーっ!!って地団駄を踏んでる姿が脳裏によぎったが、きっと気のせいだろう。
「まぁ、とりあえず先へ進むぞ?早く最新部まで行って早く帰ろう」
「そうですね!みんな心配してるだろうし!」
「えぇ、探しに来られてみんなも出れなくなったら大変だものね」
「私はどこまでもお供します」
こうして俺たちは安全地帯を抜け出し、ダンジョンの最深部を目指し歩き出した。
んー、なるべく敵と出会わずに進めると楽なんだけどなぁ〜
と、無駄にフラグを立てながら……
次の更新は明後日の0時頃になります。




