第199話 ブレインの窮地?
短いです!
「突然ですがダンジョンに興味はありませんか?」
「ダンジョン?エメラルにあるような奴なら、それなりに行ったけど…突然どうしたんですか?」
知将ガノンに招待され、彼の屋敷に滞在する事になった俺達は、全員が集まって夕食を頂いている。
すると突如、ガノン殿がダンジョンに興味あるかと言い出したのだ。
「それがここ最近の話ではあるのですが、この街の近くにダンジョンが発見されまして…そのダンジョンに出る魔物のランクが最低Aランクという事もあり、誰も近寄れないのです」
「えぇっと…Aランクの魔物は最低でもBランク冒険者が3人で倒すのですよね?」
「確かそうね…でも、最低Aランクという事は…」
リリアとローズがチラリとガノン殿を見ると、彼はゆっくりと頷き口を開く。
「えぇ…S下級、それよりも上位の魔物も出現してるようです」
「それって中々やばいんじゃないか?最悪魔神族が絡んでる可能性も視野に入れないと」
最初言われた時は、ダンジョンは今はいいかな〜と思ったりしたが、これは無理をしてでも行くしかないな…
「えぇ、そこで魔神族を何人も相手にしているユウキ殿達にお願いできないかと思いまして…」
「ユウキ、どうするの?私は構わないわよ」
「そうだなぁ…行くは行くんだけどメンバーは少数精鋭で行こうと思う」
俺の発言に仲間達が首を傾げ、なんで全員で行かないの?と言いたげに俺の次の言葉を待っていた。
「もし、俺たちが全滅した時に魔神族への対抗手段が減るのは困るからな。という事で俺含めて4人パーティーで行く」
「私は行きますよ!」
真っ先に名乗りを上げたリリアに頷きを返し、他のみんなを見る。
「私が行きましょう。ご主人様のお世話をするのは私の役目ですので」
「ふーん、フェイトが行くなら私も行こうかしら?骨のある相手と戦いたかったのよね〜」
一応これで人数は定員か…
「理想的なメンバーだな…前衛のリリアに中衛のフェイト、そして全体的になんでもできる一華か…」
「ん、私も行きたかった」
「ルビーもー!パパと行きたいよー?」
決定という雰囲気の中、隣の席に座っていたリンが俺の袖をくいっと引っ張り行きたいと懇願してくる。
それに釣られるように、俺の膝の上に座っていたルビーも俺の顔を見上げて行きたいー!としがみついて来た。
「ん♪」
「ふみゅぅ」
俺は2人の頭をそっと撫でると、心配させないように優しい声で告げる。
「心配するな。もしやばいと思ったら転移で戻って来るからさ…」
「そうなのです!マスターには転移があるのです!無敵なのです!」
いやいやミスティさん?別に転移があるから無敵な訳じゃないからな?
「それに、俺は世界最強と自負しているからな!魔神族が何人束になった所で俺の足元にも及ばないから安心して」
俺の言葉にコクリと頷いた2人は、大人しく引いてくれた。
「それでローズ」
「はいはい、この子達の面倒を見てれば良いのよね?それくらい任せなさい」
俺の言わんとする事を理解していたのであろうローズが、俺が何かを言う前に口を開き、任せなさいと心強い返事を返してくれた。
「ありがとな…双葉も頼んだぞ?」
「うん、勿論だよ。気をつけて行って来てね」
「心配しないで双葉!私がちゃちゃっと片付けて帰ってくるわ!」
「……なんだか余計心配になって来ましたね」
「ひまり!?なんてこと言うのよこの子は!!」
「ちょっ!?一華さん!?食事中ですよ!!」
「ユウキ様、本当に気をつけてくださいね?リルは不安です…」
思わず口をついて出てしまったというようなひまりの独り言に隣の席であった一華がちょっかいを出しているとリルがそんな事を言って来たので「大丈夫だよ」と微笑みかけてあげる。それよりも一華とひまり……
君たちいつの間にそんな仲良くなったの…?
「と、言う訳で様子を見て来ますよ。こいつらの事お願いしても大丈夫ですか?」
「勿論です。こちらこそよろしくお願いします」
その晩、何故かちみっ子軍団だけじゃなく、全員が同じベッドで寝た。
そんな心配だったんかな…?
まぁ、こいつらを全員守り抜くのが俺の使命だ。
あまり長い時間ダンジョンに入っていると余計心配させると思った俺は、速攻終わらせて戻ってこよう。
そう心に誓い、俺は眠りについたのであった。
次の更新は今日中になります!
何時になるかは未定ですが今日更新は間違いないです!




