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駄女神に信託を受けた俺、世界最強の流派で異世界を無双する!  作者: 雪月花
神が創りし至高のケモ耳
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第137話 戦いのその後 中

今日、もう1話夜に更新して第3章は終わりになります。





呼び止められた俺達は、サラリアン女王や他の国王が集まってる場所へと移動する。


「何故帰らせてくれんのだ…俺にはこの後予定があるんだぞ」


「それは知っているが…昨日我々で話し合った事を報告したくてな…」


アメジスティア国王が申し訳なさそうに言うもんだから、こっちが悪い事をしてる気分になる。


「いや、別に責めてるわけじゃないけど…早めに切り上げたいから、手短に頼むよ?」


「あ、あぁ…ユウキ殿、我々国家の代表で話し合った結果、これまで以上に各国力を合わせて戦わなくてはならない」


「まぁ、それは妥当だな…んで、それが俺達と何の関係が…?」


「そう、そこでだ!ユウキ殿には我々を纏める架け橋になって欲しいのだ!」


「魔導王…?架け橋ってどういう事ですか…?」


「それはそのままの意味だ…お主に我々の盟主になって欲しいのだ」


黙って聞いていた仲間達も驚きを隠せず、えっ!?と声に出てしまっていた。


斯く言う俺も動揺しているけどな…


「めっちゃ嫌なんですけどー」


「ちょっ!?ユウキさん!?」


俺の適当な物言いにリリアが焦りながら俺の口を手で塞ぐ。


「ふがっ!ふがふが!」


「ちょっと黙っててください!代わりに私が話しますから!」


なんとリリアが俺の代わりに話を聞いてくれるらしいので、俺は大人しく待つことにしよう。


「ユウキさんが盟主とはどう言う事ですか?私達は冒険者になったばかり…これから各地を旅する予定なのです。一箇所に止まる事は避けたいのですが?」


「ふむ、それは理解してるつもりだリリアよ…安心して欲しい、リリア達の邪魔をするつもりはない。これから我々は各国に対して同盟の参加を呼びかける。ユウキ殿には旅の途中で各王族にコンタクトを取って欲しいのだ」


「なるほど…ですが仮にも盟主に当てようとしてる方をそんなに扱き使ってもいいのですか?」


「大丈夫だとは言い切れないが、ユウキ殿なら皆認めてくれるさ!そう思うだろ?サフィア公王?」


「そ、そうだな…我が娘の事もある、ユウキ殿ならやれるだろうな…」


??娘の事もあるからなんで俺がやれるんだ…?謎だぞ……


「では、細かい事は皆さんがやってくれて、私達はこのまま冒険者を続けててもよろしいのですね?」


「「「「あぁ、それでいい」」」」


「では、この話引き受けましょう。ユウキさんいいですね?」


俺の意見なんて関係なくないか?と思ったが、一応きちんと頷いておいた。


「おぉ!よかった…ユウキ殿、これからよろしく頼む!」





その後、いつ頃から動き出すかの話をし、俺達は孤児院へと向かっていた。


「本当にクロト殿達も来て良かったのか?」


「勿論だ、本当は女王陛下も来たがっていたのだが、色々と動くことがあるのでな…私が代わりに来たと言う事だ」


「俺の所もそうだな。みんな似たような理由で来ている。全てが片付いたら大々的に追悼式を行うと言っていたから、今日は簡易的な物で良いぞ」


「そうなのか…了解した。本格的なのは各国に任せるよ」



しばらく雑談をしながら歩いていると、孤児院が見えて来た。


「あっ!ユウキ様!こんにちは!」


「はい、こんにちは…って、随分印象が変わったな…」


昨日保護された2人の女の子…その2人は昨日はボロボロの格好で傷心している様子だったのだが、一晩経ったおかげか2人は綺麗な服装に身を包み、身だしなみを整えていた。


うん、あいつらがこの2人を生かしておいた理由がわかったわ…


「あらら、2人とも可愛いですねぇ…猫族とうさぎ族ですか?」


「ケモ耳ロリ尊い…」


俺の発言に場がシーンと静まり返る。


「ごほんっ!2人とも…身体に違和感とかは無いか?」


「大丈夫!みんなともう会えないのは寂しいけど…」


「ぐすん…寂しいよお…」


こんな幼い子が悲しみを背負って前に進もうとしてるのに、俺がくよくよしてても仕方ないか…


「2人とも…この先どんな結末が待っていたとしても俺が…俺たちが悲しみの連鎖を止めてみせる。だから、前を向いて一緒に歩いて行こうな…」


「「ユウキ様…」」


「よく言ったユウキ殿!我々も共に歩ませてもらいますぞ!」


「ユウキさん!私も隣で歩み続けます!」


クロト殿やリリア達…この場に集まっていた騎士や冒険者達が俺の言葉に賛同してくれる。


「あはは、なんか恥ずかしいな…それよりも2人とも俺たちをみんなの元へと案内してくれないかな?」


「わかりました!こちらです!」


俺達は昨日訪れた時に亡骸を棺に入れ、浄化しておいたのだ。


そこへ2人に案内してもらった。



「こんなに多くの方があの2人に…許せないですね…」


「えぇ…ユウキくん達と同じ場所から来たとは思えない残虐差だわ…」



そうだよな…奴等は人を下に見下す事で自分の存在意義を得ていたのだろう。

そして、この世界に来て下にいると思っていたものが力を付け、自分たちがどれほど矮小な存在だったのかを知り、打ちのめされ…そして、裏切り者のレッテルを貼られる。


崖から突き落とされたような転落人生だな…


「おっす、もうみんな集まってたんだな」


「おっ、ソラ!それに神咲達も…来てくれたのか」


1人物思いに耽っているとクラスメイト達が顔を出

した。


「当たり前だよ!この人達はクラスメイトが殺してしまったんだもん…私は聖女として鎮魂歌を歌わせてもらって良いかな…?」


「それはありがたい…みんなもありがとう」


「な、何よ改まって…気持ち悪いわね!そういうのあんたには似合わないわよ?」


「いや、相変わらず辛辣だな一華さん…まぁ、感謝の気持ちは伝えておかないとな…いつ、誰がこうなるかわからないんだから」


俺の言葉にクラスメイト達が顔を俯ける。


人の死。

更にはその死をもたらしたのが同郷のクラスメイト達なのだ。


あまりにも現実離れした光景にみんなどうしたらいいのかわからないのだろう。


「よし、じゃあ始めるぞ!」


「うん!任せて!聖魔法…天使の鎮魂歌…」


俺は神咲の歌声を国中へと響かせるために魔法を使う。


この日、国中に神咲の歌声が響き渡り、全ての人が立ち止まり、空を見上げながら冥福を願った。



人は悲しみを背負い生きて行く。

それは過去も未来も変わらない…


俺たちはやがて来るであろう決戦の日…

その日に向け準備を整えなければならない。



盟主か……

この悲しき世界を救うためなら…


それぐらいお安い御用だ!

いざ行こう…次の目的地へと…




次の更新は本日21時ごろになります。

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― 新着の感想 ―
[一言] 予想、思いっきり外してました〜。
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