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駄女神に信託を受けた俺、世界最強の流派で異世界を無双する!  作者: 雪月花
神が創りし至高のケモ耳
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第103話 双葉の戦い

第0話がエピローグでは無くプロローグでは?と指摘を受けました。確かに


という事で修正しました…何故今まで気付かなかったんだ…


ガチャ…


窓際で観戦していた俺達はドアノブが回される音が聞こえ、其方を窺う。


ドアを開いて部屋に入って来たのは、先程まで舞台で闘っていたリリアであった。


でも、なんか知らんけど泣きそうなんだが…?



「おっ、リリアおかえり〜、どうしたそんな顔して」


「リリアお疲れなのです!カッコよかったのです!!見直したのですよ!」


「リリアお姉ちゃん凄かったー♪」


「ん、この前見た時より凄かった」


「そうね…私も負けてられないわね…」


「うぅ…よかった…ちゃんと見てくれてた…」


「いや、どうした本当に…」


その後リリアから試合が始まる前にチラッと見た時に誰も見えなくて、私に興味なんてないんだ…と悲観的になっていたと聞かされた。


緊張してたのは分かってたけどここまでだったとは…


「まぁ、気にすんなって!ほら、リリアお腹空いただろ?お昼食べながら観戦するとしようか」


「うぅ…食べたく…唐揚げ食べます…」


一瞬食べたくないって言おうとしたのか途中まで出かかった言葉は、唐揚げを目にした瞬間変わった。流石です。



「パパー?次は誰が出てくるのー?」


お昼を食べながら雑談していると、ルビーが早くも次の試合が待ち遠しいのかうずうずしていた。


「んーと、次は俺の友人の双葉の試合だな…相手は…あー、予選決勝でリリアに吹っ飛ばされたやつだな…名前はユリアス、使う得物は槍…か…」


「うへぇ…確か双葉さんって薙刀を使ってましたよね?」


「そうだ、形状が似てる武器だなぁ…どっちも中距離だから試合がどう転ぶか見ものだな!」


「あなた?その双葉って子は大丈夫なのかしら…2人の試合を見てて決勝トーナメントに出てくる人は猛者揃いよ?」


「ん、みんな負けてたけど私より強い」


「んー、微妙なところだな…それよりもリリアに吹っ飛ばされた3人で運良く残った可能性もあるし…」


「す、すみません…」


リリアがまたしょんぼりしているので隣に座らせて肩を抱き寄せてやる。


「ゆ、ユウキさん…?」


「あまり深く考え過ぎんなよ?俺たちはリリアを責めたりしないし、それにリリアの事を嫌いになったりしないさ」


「そうなのです!リリアの事は好きなのですよ?でも、そこを変わりやがれです!」


「えぇそうね…私もリリアちゃんの事は妹みたいに思ってるわよ?でも、そこを変わってもらっていいかしら?」


「ん、リリアお姉ちゃん優しいから好き…私もごにょごにょ…」


「パパー?ルビーも撫でてー?」


女性陣の争いの火種になるつもりは毛頭ないので、最後に頭をポンポンと撫で、リリアを解放する。


俺の膝の上でご飯を食べていたルビーはくるっと反転して上目遣いで撫で撫でを所望する。


是非も無いので撫でてやる。




そんな事をしているとどうやらステージの整備が終わったらしい。


「リリアが盛大にぶっ壊したから大分時間かかったな?」


「んぐっ…そ、それは言わないでください!」


結界も貼り直し、無闇矢鱈に結界を壊すなと実況席からアナウンスがあった。すみません問題児で…



「さて、リリア?腕直してやるから前に座って観戦してくれ」


「あっ、ありがとうございます…気づいてたんですね」


「そりゃ気づくも何もみんなわかってたぞ?」


「え!?そんなにわかりやすかったですか?誤魔化せてると思ってたのですが…」


「ん、バレバレ」


「そうねぇ…いつもなら両手に持った串で唐揚げを食べるのに、今日は片手だったものね…」


「リリアが両手で食べないのはおかしいのです!」


「え!?そこでわかったんですか!?そこだけ聞いたら食いしん坊みたいじゃ無いですか!!もうっ!」


え?食いしん坊だろ…


喉まででかかった言葉を飲み込み、回復魔法を唱える。


「聖魔法…パーフェクトヒール」


「ほわぁ…ありがとうございますぅ…」


観戦モードに入った俺たちは舞台を見下ろす。



頑張れよ双葉…




〜〜side双葉〜〜




とうとう私の番が来ちゃった…うぅ、なんで私この大会に出てるんだろう…



当初私は、自分の修行の成果を確認したら直ぐに降参して、姉と共に観戦する予定だった。


「それもこれも全部ユウキ君が悪いんだもん…」


そう、大会出場者の中に私の想い人がいなければ…そしてその人の仲間に女の子がいなければ…


私は当初の予定通りの行動をしていたのだろう…


「でも、負けられないんだもん…」


好きな人に振り向いて貰いたい。

私のこの大会にかける想いはそれしかなかった。


私の前の試合…例の女の子は物凄く凄かった…きっと今の私では勝てない。


でも、後2回勝てばあの子と戦う事になる。

なるべく力を温存しておきたいな…



「これより、アメジスティア王国代表フタバとサフィア公国代表ユリアスの試合を始める!準備はよろしいか!」


「は、はい!大丈夫で、す…」


「ふんっ、私は早く汚名返上しなくてはならぬのだ!早くコールをしろ!」


な、なんでこの人はずっと不機嫌なんだろう…やりにくいよぉ…


「では、始め!」


うわわわ!もう始まっちゃった…


私は慌てて薙刀を構える。

相手の人は槍使い見たい…騎士団の人にも槍使いはいたから慣れてるからよかった…



「参る!サフィア流…クイックランスッ!セィッ!!」



あれ?そんなにスピードは無いのかな?



「えっと…えいっ!」


薔薇園流心名切羽…うぅ、絶対こんな技名言えない…お姉ちゃんのばか!


姉である一華によって名付けられた技名はどれも厨二病全開…


こんな恥ずかしい技名は口に出せない。

これを聞いたらユウキは自殺するかもしれない。


そして双葉の攻撃を避ける事なく喰らったユリアスはそのまま倒れてしまった。



シーン…



会場が沈黙する。

何万人もの観客が一斉に黙り込んでしまった。


まさかの開始5秒程で試合終了…


「……はっ!しょ、勝者アメジスティア王国代表、フタバ!」


「え、えっと…そのぉ…ごめんなさいっ!」


審判がはっ!と我に帰り勝者の名を告げる。


それと同時に、私は居た堪れなくなってその場から逃げるように去る。



あ、あの人すっごく弱かったよぉ…変に目立っちゃって恥ずかしいっ…



こうして決勝トーナメント3回戦が終了したのであった…





明日の更新は正午になります!


明日でトーナメント1回戦は全員分終わらせるので、2話更新になります!

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― 新着の感想 ―
[一言] すごく弱かったとバッサリ言い捨てられたユリアス… 哀れ、強く生きてね…
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