最終話
その後、仲間たちがいるキャンプに戻るとドラゴンたちまで合流。
俺たちは大所帯になってしまった。
そして俺はエリザベスに真実を話さねばならない。
お前の父親を殺したのだと。
「あ、ありがとう。婿殿。あのゴミを殺してくれて」
ほわっつ?
父親に対するセリフじゃないぜ。
「いやさー。父上ってさ、毛が生えてない女の子から20代までが好きでさあ。私も犯されそうだから、母上が男ってことにしたんだよねえ。妹も同じ理由で男ってことにしたし。いくら私でもさすがに父親はなあ。よかったよかった」
「なにその闇があふれた家族関係」
「なにを言っているんだ。君も私の家族さ。子猫ちゃん」
「まあな」
家族を殺した男だというのに俺を許したのだろう。……たぶん。
だから一応肯定してやった。デレてないぞ。絶対に違うからな!
「だから後ろをもうちょっと深く追求してみるというのはどうだろう?」
「触らないでくださーい。変態がうつるから触らないでー」
「ひどい! 妻にその仕打ち!」
そんな俺たちをのぞき見るものがいる。
クラスの連中だ。
いや正確に言おう。
あらゆる世界から集められ、クラスメイトだと思い込まされてる神の犠牲者たちだ。
俺のように記憶があるかは定かではないが、中身がおっさんとかもいるだろう。……たぶん。
だが追求しても始まらない。
他の世界はもう崩壊したのだ。
あとは神を殺すくらいだろう。……できるのならな。
「それで、みんなどうするよ?」
俺は聞いた。
「子作りに決まっているだろう。できてしまったらごり押ししてくれる!」
「エリサベスパイセン。パイセンには聞いてないッス」
「な……ッ! 私の体に飽きたのだな! この人でなし!」
おいおい、なんだその宇宙理論。
だがエリザベスパイセンは嘘泣きしながら女子に抱きつく。
「真鍋くーん! えっちゃんに謝りなよー!」
「そうだ! そうだー!」
え、なに? 悪いの俺なの?
逆レ●プで童貞と処女を同時に失ったんだけど、それも俺が悪いの?
つかなにその圧倒的なコミュニケーション能力。エリザベスはチート能力者なの? いやマジで。
俺があまりの超展開に怒りをためていると、福本がやって来る。
「おい、兵士に囲まれてる! バスに乗るんだ!」
俺たちは大急ぎでバスに乗る。
とうとう火炎放射器の出番だ。
「ふはははははははははー! 燃やせ! 燃やせえええええええええッ!」
蘇我の高笑いが響き、森が焼けていく。
起こしてはならなかったのだ。きょしんへ……じゃなくて蘇我を。放火魔を。
「くそ! 弓も槍も通じぬ! どうすればいいのだ!」
「いったん退け! 退けー!」
当然のように兵士たちは我先にと逃げ出す。
スピードが速い装甲車ってマジでチートだよね。
それに俺たちに命をかける価値があるのか?
人質のエリザベス殺されたら困るし。ちょっと戦って「働いたよ」アピールなんじゃないかなあ。
指揮だって王を殺して宮殿壊滅させたからガッタガッタだろうし。
要するに俺の行動が実を結んだのである。
俺たちはキャンプしてた森を抜け、道に出る。
「エリザベス。どこに行こうか?」
「そうだな。近くの砦に第二王子、妹がいる。合流してから、もう一度私の軍を傘下に置こう。そして王の座を狙う諸侯を討ち滅ぼして私が王になる。ふふふ、君の愛の奴隷だというのにな」
「パイセン。いちいち言うことがエロいです」
「なあ真鍋、獣人に助けを求めるのはどうよ?」
ナイスアイデア! 福本!
「へえ、天使様に聞いてたけど面白いことしてるね。いいよ。獣人の解放も約束しよう」
こうして俺たちは国を滅ぼすことになったのである。
一国を手中に収める。つまり他の国との永遠の闘争の始まりでもあった。
俺の初めての子ができるころには、俺たちは世界の7割を手中におさめたわけである。
さて……それじゃあ、俺たちの世界をくだらない理由で消しやがった神をどうしてくれようか?
なあみんなそう思うだろ?
なあに、ただじゃおかないさ。
「なあみんな! 神を殺しに行こうぜ!」
俺は仲間たちにそう宣言した。
ちょっと駆け足でしたがこれで完結です。
次回作もがんばります!




