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私と塩としょっぱい思い出

作者: ベルぜ

それはある秋のよく晴れた日だった。

朝に私の友人、Zが、

「腹痛いなぁ。」

とか言っていたり、朝、砂糖を見て持っていこうとしたのは何かの予兆だったのかもしれない。

そう、4時限目だった。

内容は家庭科の授業の大目玉(?)、調理実習。作るものは親子丼とすまし汁。さて、お分かりいただけただろうか。この後、私に起こったことを。

最初に器具を洗い、次に野菜や肉を切った。野菜を先に切り、肉を後に切る、これは普通だろう。これは私が実際にやった。問題はこのあとだった。

なんと!テンプレの調味料の量を間違える、をZはやったのだった。

本人曰く、

「え?これ計ってあったやつじゃないの?」

すぐにグループのやつからツッコミがくる。

「いやいや、自分達で計るんだってっ!」

もう、面白すぎである。

幸い、Zの担当してたのがすまし汁だけだったので、親子丼はまともなのができた。

すまし汁はもう悲惨だった。もはや豆腐と葱の入った食塩水だった。量は予定の倍。薄めようとしたが塩味だけはどうしようもなかった。

そして、実食。親子丼は美味しかった。だが、すまし汁は

「塩だね。」

「塩だな。」

グループみんなの感想がこれしか残らなかった。

もはや、塩スープ(笑)に名前を改編するべき代物だった。

そして、4時間目が終わり、私は給水機へ水を飲みにいった。勿論、口の中に残った塩味を消すためだ。

しかし、その塩味は、昼休みが終わっても消えなかったのであった。

そう、友人Zのしょっぱい思い出のように。



事実は小説より奇なり。

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