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ピエロ  作者: 劉・小狼
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 警視庁の上層部もそんな事実をまるで把握しておらず、

びっくりし、慌てふためいた。

 だが、基山の友達の警視庁のエリート警視らが

上層部に進言し、


 『ノートの内容が決して、公表しない!』


 という条件で宮間のいる警察署と警視庁で

事件の継続捜査をするという形を取ることで

自体の収拾を計った。

 その後にすぐに宮間のいる警察署にいる

警視庁第2課の田崎のもとにも警視庁で

決まった決定事項が携帯電話から告げられた。

 「どういうことですか?……」

 田崎は不満を漏らしたが説明を受け、

 「わ、わかりました!……」

 と電話を落ち込みながら、切ると

 「て、撤収だ!」

 部下の者らと共にその場を立ち去った。

 取り調べ室内から様子を疑っていた基山は田崎らが

戻っていったことを確認し、

 「行ったようです!……」

 宮間らに告げた。

 宮間はホッとし、吾郎のことを見ながら

 「一応、これでしらばらくは安心だ!……

また後で事件のことを聞くかもしれないが……」

 と吾郎に言った。

 「あ、ありがとうございます!」

 吾郎はこれで終わったとホッとしたと

同時に夏海のことを思い出し、

 「な、夏海は?……」

 慌てて、夏海のことを宮間に訊いた。

 宮間は再び、煙草を吹かしながら

 「彼女なら、大丈夫! 近くの病院に

運ばれたはずだ!……」

 と言い、吾郎に夏海が運ばれた病院を教えた。


 事件のことはまた後日、詳しく聞くことで警察署から

解放された吾郎は宮間から教えてもらった夏海が

運ばれた病院に向かうとすぐに夏海は手当てを終え、

病室のベットに寝かされていた。

 吾郎は夏海が寝かされているベットの横の椅子に腰掛け、


 『ごめんな! 巻き込んで……』


 ベットに寝かされている夏海に心の中で謝っていると

夏海は意識を取り戻った。

 吾郎は意識を取り戻した夏海を手をギュッと

握り締めながら

 「ごめんな! 巻き込んで……」

 改めて、夏海に謝った。

 夏海は哀しげな顔で吾郎のことを見詰め、

首を横に振ると

 「ううん…… 私こそ…… もっと早く、貴方に

彼女【茉里】のことを伝えていたら、こんなことに

なっていなかったのに…… ごめんなさい!」

 と言い、吾郎に謝った。

 吾郎は少し、夏海が落ち着いた頃を見計らって、

夏海が気を失った後のことを夏海に話した。

 夏海は哀しげな顔をし、

 「可哀想な人…… 私の父の実験のせいで……

貴方はこれからどうするの?」

 呟くように吾郎に今後のことを聞いてきた。


 『どうするって?……』


 吾郎はそんなことはまるで考えていなかった。

 「元に戻りたいなら、父の親友で同じ研究をしていた

大学の教授を知っているけど……」

 夏海は吾郎にそう聞いた。


 『え?……』


 吾郎は驚き、すぐには返答が出来なかった。


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