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楽園と呼ばれるところ

作者: 武田道子

楽園と呼ばれるところ



砂塵が上がり

果てしもなく遠いところで

緩やかな弧を描いている地平線

昼間には世界の果てのように

夜には煌めく何万何千の星を

両手で掬い上げることができそうな

それでいて深淵の見えない漆黒の宇宙の深さに

飲み込まれそうになる

そんなところで生まれた人は

宇宙を担うものは

神だと思った


どこまでも緑に包まれて

柔らかな風が葉を撫でるように吹くと

さらさらと光が枝枝からこぼれ落ち

甘い暖かな香りが大地を満たし

体の芯まで清めてくれる

知らず知らずに

大地を司るものは

神と呼ばれ崇められた


偉大なる宇宙

水を満たした青い星

延々と広がる砂漠

歩いても歩いても地平線までの距離は

縮まることなく

緑の大地は生き物たちを生かすために

風雨、竜巻、雪崩、地震など全てを

生命の一部とみなし

傷つけば傷が治るのを待ち

破壊されれば宇宙の時間の中で

気長に生き残る道を開拓しながら

止まることなはない


宇宙で死は再生であり永遠でもある

浮き沈む時間の流れの中で

それぞれの命あるもの達は

永遠を築くための

硬い硬い絆の一部

どんなところでも住めば

それぞれの楽園

自然と人と上手く交わり合いながら

住むところ




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