第09話 04 魔法の鍛錬
「『にゅ~』って感じで指先に集中して!」
シルフィーネの左手の人差し指に光が集まってきた。
「『やっ!』って感じで弾くの!」
そう言うと指先の光が光線となってカウンターの上にあった花瓶が割れた。
「・・・と、こんな感じで・・・」
シルフィーネが嬉しそうに言ってきた
ヴォルザードは困惑の苦笑いを浮かべ
「・・・いや・・・擬音で説明されても・・・・」
呆れた口調で言葉を返した。
今日は魔法の勉強との事だったが、いかんせん先生が超感覚的な指導を繰り広げるのでついていけない。
今日何度目だろうか、ヴォルザードは苦笑いした。
どれだけ頑張っても『にゅ~』がわからない・・・。
トン!
と、お腹のあたりに小突くような衝撃があった。
「えっ!」と声を出すと、
「お前はこっちだな。」
とレオンが指でヴォルザードのへその上あたりを指で小突いていた。
「ここに意識を集中して、小さな光をイメージしろ!」
言われたとおりに意識を集中して、イメージした。すると何やら体中から腹の中心に向けて絞るような感覚が出てきた。
「それが『にゅ~』だ・・・」
呆れた表情でレオンが言った。
「確かに・・・『にゅ~』・・・だ・・・」
ヴォルザードは納得した。
「その感覚を持ったまま、指先に光の玉をイメージしろ!」
言われたとおりに指先にイメージをした・・・すると・・・小さな光の玉が現れた。シルフィーネの光は少々青みがかった光だったが、自分の指先に現れた光は白というか黄色というか、黄金色をしていた。
レオンはその光を見て、一瞬怪訝な表情をしたが、
「それを目標に向かって弾くようなイメージ・・・それが、『やっ!』ってことだな・・・」
とアドバイスした。
「やっ!」
と掛け声のような声をヴォルザードが上げたが、光が光線にならずにポシュ!と小気味良い音を出しながら霧散した。
「目標へのイメージが足りなかったな・・・」
見下すような笑みを浮かべレオンが言った。
何回か試して光線を出す・・・というか、魔力の流れを覚えた。これが基本なのだろうとヴォルザードは感じた。そして初めての魔法の発動がヴォルザードにかなりの疲労感を感じさせた・・・しかしまだ頑張れるそう思っていると、嬉々とした表情でシルフィーネが
「今度は魔方陣を出してみましょう。」
と発言した。
「魔方陣はねぇ・・・」
弾んだ声でシルフィーネは説明を始めたヴォルザードは耳を傾けた。
「『みゅ~』って感じでね・・・」
ヴォルザードは苦笑した。




