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突然ですが、前世の記憶が乱入してきました

「僕たち!」

「私たち!」

「「卒業します!」」


中学卒業、義務教育を受けている者は誰でも必ずは通る道乗りであり大人への第一歩でもある


中学卒業したら働きに出る人もいれば、高校に入学することもある、もしかすると働きながら高校に通う人もいれば、家に引きこもる人もいる


わかりやすく言えば中学卒業はそれぞれの道に進むための第一歩だ


渡部「おい〜緑峰、中学卒業しても遊ぼうな!」


緑峰「おいおい、泣くなよまだ写真も撮ってねえぞ?」


渡部「だってよ、だってよぉ…!」


緑峰「ほらほら、鼻水まで出るじゃねえか…」


畑宮「そうだぜ、せっかく中学最後の青春だってのに締まらねえよ」


渡部「畑宮も卒業してもまた遊ぼうな…」


畑宮「はいはい…」


「畑宮先輩、渡部先輩、3年間ご苦労様でした!」


畑宮「おー、ありがとう」


渡部「みんなも、今日まで今までありがとうな、城沢あとは頼んだぞ…」


「はい!」


緑峰「そんじゃ、お前らの部活の後輩も来てくれたことだし写真をとるぞ畑瀬、渡部、お前らのケータイ貸せ」


畑宮「はいよー」


渡部「ありがとうな…っひぐ!」


緑峰「じゃあ行くぜー、はいチーズ!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


俺の名前は『緑峰みどりみね 翔太しょうた

見渡せばいる、ごく普通の男子中学生だ、といっても中学校を卒業しているのだが


「あー、かったりい…」


中学卒業してから三日過ぎて、友人はみんな忙しいため誰とも連絡が取れないため、少し無気力になる


「なんか、あったかな?」


ご飯を食べようと布団から体を起こし、布団から一歩出た瞬間、体がよろけてしまい棚に体をぶつけ派手に転び倒れ込んだ顔の先に大量の雑誌本が落ちてくる


「うわぁ!」


三日の間無気力だったおれは久しぶりに命の危険を覚え「やば!」が腹の底から出てきた


視界が真っ暗になったあと、テレビの画面に砂嵐がかかったような映像が脳内に伝わるように映る


「兄さん、一体何しているの?」


頭の中に思い浮かんだのは綺麗な黒髪の女の子だ、その女の子が俺であるが違う誰かに話しかける


「んあ、これか? ゲームだよ」


「けど、兄さんって格闘やレースみたいなソフトが好きだったよね?」


男の妹と思われる女の子は首を傾げて男に問いかける


「ああ、俺の友人がこの赤咲が攻略できないから俺にに頼んできたんだよ、攻略の仕方がわからんって嘆いていたよ」


男の答えに女の子は「ふーん」となんとなくで相槌、「私も一緒にやってもいい?」と聞いてきたのでこの人は「助かる、女の意見も聞きたかったからありがたい!」って答えた


「今度、プリンを作ってやるぜ」


「え、いいの?」


「ああ、あたもうよ」


「やったー、兄さんの作ったプリン大好き!」


ここまでが俺の見えたものだ

気がついた時には顔が本で埋もれ尽くされた状態だった

音もえげつない鈍い音だったのか母が自室まで心配しにきてくれていた


「翔太、今すごい音がしたけど大丈夫なの!?」


緑峰「母さん、大丈夫だよ少しこけただけ…」


「母さん? あんたいつもお袋って言うじゃない?」


緑峰「あ、そっか…悪い心配かけてごめん」


「そう、それならいいんだけど」


俺は雑誌を払い除けて散らばった雑誌を紐で縛り、部屋の隅に置きリビング向かった

俺はリビングの椅子に座り、手を顔に当ててゴシゴシしながらこう思った


緑峰(ただでさえ無気力でやばっちぃのに、妹がいる生活ってなんだよ何を想像してんだよ、俺もそろそろやばい頃かな…)


「翔太、本気に大丈夫…あんたさっきから様子が変だよ?」


緑峰「…あ、ああ、問題ない」


「病院行った方がいいんじゃない?」


緑峰「大丈夫、問題ないよ」


「…そう、それならいいんだけど」


母さんは俺の朝食を運びながら、俺に心配そうに声をかける、俺は片方を顔に当て もう片方はヒラヒラさせながら大丈夫と答える


「あと20日で、秀明高校に入学なんだから体には気をつけなさいよ?」


緑峰「は?」


今、これから入学する高校の名前を聞いた時、箸で摘んでいるウィンナーを口に運ぶ前に手を止めウィンナーを皿に落とす、この時の俺の顔は間抜けな顔だっただろう


緑峰「今なんて?」


「だから、あと20日で秀明高校に入学なんだから体には気をつけなさいよって言ったのよ」


緑峰「あ、ああ、気をつけるよ」


この時の俺は平然を装っていたけど食べるのを再開し、食べ終わったら皿を洗い、とっとと部屋にもどり椅子に座ると声にならない気持ちが溢れてきた


緑峰(え、え、ドユコト!?)


緑峰(なんで俺が乙女ゲーの世界にいんの、なんで俺が乙女ゲーのモブになってんの!?)


緑峰(え、異世界転生どころかゲーム世界に転生、まじ笑えないのだが!?)


緑峰(あー、考えれば考えるほどわけわからない)


この時の俺は平静をよそいながら、止まらない汗をかいて色んなことを考える、この時誰かがいたら完全にバレていただろう、なんせ箸が震えているのだもの


緑峰(え、今の俺ってどんな立場で喋ってんの!?)


緑峰(どんな状況で語ってんの!?)


緑峰(緑峰翔太が深見けんやの記憶を、いや、深見けんやがおれの中に…)


緑峰(あー、余計にわけからん!)


緑峰(とにかくここは日本だってのはわかったんだ、異世界や他国よりはマシだ)


緑峰(いや、よくねえよ、なんで俺は転生しちゃってんの!?)


緑峰「ご馳走様今日もめっちゃ美味かったよ、皿こっちに置いておくね」


「はーい、お粗末様です」


「…やっぱり変ねえ、あの子今まで美味しかったって言わなかったのに」


俺は足をガクガクしていたが音を立てずゆっくり正確に足場を確保しながら部屋に戻る、それほど危ない状況だったんだろう

この日、俺はこの事実をぐるぐるフル回転させて眠りについた


次の朝


「ふぁ…」


「おはよう母さん」


「おはよう翔太」


「飯できたからそれ食えよ」


「ああ…ありがとう」


「どうだ?」


「んー、美味しい」


「そうか」


「ありがとうしょ…」


「ん?」


「しょ、しょ、しょ、しょしょしょ、翔太!?」


緑峰「おう、なんだよさっさと食えよじゃないと皿洗えねえだろ、今日やることあんだよ」


「いきなりどうしたの?」


緑峰「俺にもわからん、今日は頭が冴えてるんだ」


「…そうなのね?」


俺が母に冴えているっていったのは嘘だ、昨日の夜悩みに悩んでたどり着いた結果、俺は緑峰翔太でもあり深見けんやでもあるという結果として無理やりそう思うことにした


それにこの事実を喋れば今度こそ母さんに病院に連れて行かれる、それだけは避けねば!


しかし何故だ、いつも通りに過ごそうと思えば思うほど前世と今世の記憶がごっちゃんになってしまう


どうするべきなのだ、どうするべきなんだ…教えてくれ元我が妹よ


記憶が蘇って二日目は、前世と今世の生活習慣が混ざり今までで一番疲れた一日中になった


緑峰「はぁ…疲れた今日はとりあえず寝る…」


俺にとって布団は天国だ疲れやストレスを全て吹っ飛ばしてくれる、これは前世も今世でも一緒だ

そう思いながら意識が飛ぶように寝る

こんな日を俺は十日間繰り返した

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