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触れるだけのキスだったのに、ヤバイくらい体が反応して、体中の血液が沸騰しそうだ。


グラリと体が揺れて、目眩でも起こしたのかと思った。

だけどそれは違って、胡桃さんに抱きしめられていることに気付く。


あったかい、大きな胸の中。

頭の上から私の名前を呼んでくれる。


自分の名前“つばさ”は、中性的で男に間違われることなんてしょっちゅうで、もっと可愛い女の子らしい名前がよかったのになんて思ったこともあった。

背も低いのが憧れで。

あと10センチ低かったら…なんて、何度思ったことか。


だけど、今までの悩みやコンプレックスが全部吹き飛ぶくらい、彼は私を幸せな気持ちにしてくれる。

幸せすぎて、ヤバイ。

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