お約束通りでは、花屋のスミレも枯れて
忘れないで友よ!
ケイ、お風呂入ってる。シャワーの音が聞こえる。
……やっぱりおへそ、ないのかな。……ちょっと、見てみたいよね。……やっぱ、ダメだよね。
「こういうときは、あれだよな」
そう、あれ。なんか、女の子が虫とか見つけて、キャーとかいって、なんだ! と飛び込んだら裸だったみたいな。そういうアレがあるはずだよね。
……
「お先にいただきました」
あれ? そうなの?
「なんかおじいさんが服も用意してくれてるみたいだよ。やさしいね、おじいさん」
「そうなのかよ、あのジジイ、チッ」
「?」
ああああ! カッコの使い方間違えた! ……いや、メッタな話は終わったんだった。
「な、なんでもないよ。……ってなにその服!?」
なんで新しい服も緑のパーカーなの!?
「えへ。お気に入りのと一緒の服、用意してくれてたみたい」
いや、それ、ほんとに、カエルみたいだから。カエルみたいっていうかカエルだから。捕食者だから。
「と、とりあえず俺もお風呂入ってくるね!」
さっさとお風呂に向かう俺。
頭を洗って、顔を洗って、体も洗って、あああぁ、気持ちいい。
一日ぶりのお風呂は気持ちよかった。
……なんで俺の服も同じ黒いズボンなの!? それでやっぱり上半身は裸なの!?
いや、まぁ、羽根があって着れないけどさぁ。
お風呂から出ると、ケイは寝てた。一応、ベッドは二つちゃんとありますよ。期待しちゃダメですよ。
……やっぱりその寝方なんだ……
ケイは、うつぶせで自分の腕を枕に、カエルみたいな格好で寝てる。
……
欲望が膨らむ。
……うん。
…………ダメだよ。
………………そんなことしちゃダメだよ。
「ひっくり返したい!」
ほら、アレじゃん。
こんなカエルみたいな格好で寝てられたら、ひっくり返したくなるに決まってるじゃん!
カエルがひっくり返った姿みたいじゃん!
……スカートだし、ダメだよな……
おとなしく寝よう。
ごきげんよう!
次話投稿予定>>暇なときにのせるよ!