スチームパンクロッカーボブ
イカれたメンバーを紹介するぜ!
ボブじいさんの部屋は、すごかった。
このドワーフは、見た目と言動のとおり、ちょっとスチームパンクなじいさんだ。
階段を降りたその奥の部屋には、台所や寝室、お風呂やトイレまでそろっていたのだ!
全部蒸気機関で動いているみたい。寝室は違うけど。
「ワシは鉱山の石を見回らねばならんからの。この部屋は使ってよいぞ。ほぉ、っほ、っほ」
「ありがとう。・・・おじいさん、ずうっと地下で暮らしてるの?」
ケイ、それは聞いちゃだめな質問だ。なぜだかわからないけど、そんな気がするんだ。前回までに終わらせておくべき質問だった気がするんだ。
「ここは地下ではないぞ。第一クラスタじゃ」
まだ言うんだ……あ、でも一応聞いておかないと。
「ってことは、出口が近いってこと?」
「いやいや、このダンジョンは降りていくのじゃよ。第十クラスタに出口があるのじゃ」
そうなんだ……
ってここが一番強い魔物がいるってこと!?
「さてさて、ワシはそろそろ行くぞ。石が騒いでおるでの」
「本当にありがとう、おじいさん」
ケイがペコリと頭を下げると、緑のフードがぽふっと頭にかぶさる。ホントにカエルみたい。
……やめよう、ちょっとゾクっとする。
「ありがとう! ボブじいさん!」
教えてくれてありがとう、おじいさん、そしてアルムの森の木よ!
「ではの。メッタな話はここまでじゃ」
おじいさんは、ロッカーから出したリュックにツルハシだとかトンカチだとかいろいろ詰めていってしまった。
さてと。使っていいって言われたし、お風呂とか入りたいな。汚いし。
「ブンちゃん、私お風呂はいりたい……」
「あ、いいよ、先にどうぞ……」
ってケイと二人っきりでお風呂とかマズくない!?
……いや、マズくないか。いろいろ妄想しすぎだな、俺。
エアヘッドのボブ!
次話投稿予定>>2016/05/08 19:00 [お約束通りでは、花屋のスミレも枯れて]
乞うご期待!






