メッタなことは言わないで!
とうさ~んが~
ケイもレベルが上がったみたいだ。
『声』は他人には聞こえないみたいだけど、これで俺もケイもレベルが2になったことになる。
「そろそろちょっと進んでみようか。」
ずっとケイに会った場所あたりにいたけど、さすがにそろそろ眠くなってきた。どこか休める場所を見つけないと。
俺たちが通路を進んでいくと、しばらくして左側に、小さな下へ降りる階段が見つかった。でも、大きな通路はまだ真っすぐ続いている。
ケイに聞いてみる。
「どうする? 降りてみる?」
「少し狭いから、休める場所があるかも」
たしかにそうだ、と俺たちは階段を降りる。
階段を降りると、扉のない部屋のような場所へ出た。人が立っている!
「……コバエじゃ、コバエがおる。」
失礼なっ! いや、ほんとにハエだけど。
白髪で白い鬚をはやしたドワーフみたいな老人が、ランプを照らしている。
「……女の子のコバエまでおるぞ」
「カエルですっ!!」
言ってからケイは、顔を真っ赤にしてお腹を隠している。服でおへそは見えないのに。
いや、服が無くても無いから見えないか……
「わしはボブじいさんじゃ」
自分でじいさんとか言っちゃうの?
とにかくボブじいさんは悪い人ではないみたいで、奥の休める場所へ案内してくれた。
でも、なんだか足を引きずっているみたいに見える。
「足、どうかしたんですか?」
俺が聞くと、ボブじいさんはニヤリと笑った。
「膝に矢を受けてしまってな……」
そうなのか、それは気の毒に……と思っていると、ボブじいさんは悲しそうに呟いた。
「……このクラスタにはわからんか……」
ん? 何? クラスタ?
「クラスタって何ですか?」
ナイス、ケイ!
「うむ、まあ、ええと、階層のことじゃ。ここは第一クラスタ、下が第二クラスタじゃ」
ほんとにそうなのか!?
かあさ~んが~
次話投稿予定>>暇なときにのせるよ!