言の葉ギザギザ。
ポジティブとネガティブの言葉を適度に使える詩人になりたい
言葉って不思議だ
自分にとっての悪運を避けるために
悪い言葉を話すひととは離れなさい、と
最近、自己啓発本や昔の偉い書物によく言われる
「でも」
これも悪運を引き寄せる言葉だって言う
でも……。
本当に悲しみの中にあるひとの胸には
「大丈夫」とか「明るくいこう」とか
そんな言葉が無理に感じることだってある
まったくいやんなっちゃうよな、俺たちツイてないぜ!
そんな、共感を呼ぶ友の乱暴な言葉のほうが、
とてもとても悲しいこころが
ちょっとほっとするときだってある
ひとに届けるための言葉は
そりゃ、良い言葉の方がいいに決まっているし
悪口、良くないって分かっているけど
現実問題、嫌いな人や苦手な人がひとりもいないひとなんているのかな?
言葉には出さなくたって、そういう人を自分の都合で切り捨てて
ポジティブ言葉をつかうひとたちだけで集まって頷き合うのって
傷ついた人を見捨てるひどい人たちでもあるのじゃないのかな?
私も年を取って
そろそろ亡き父や、まだ若いと思いつつも年金暮らしになった母や
義父や義母の世代が
老境もいいころに差し掛かってくると
老人独特の文句が多いなあって
辟易もするときがあるけど
だからって
悪口をたくさん言う人だから
離れようってわけにはいかない
そんなときには
そっと
彼らのこころが休まりますようにと
明るすぎない前向きな言葉を
置いていくようにするんだ
ありがとう、とか
こんな楽しいことや好きなことがあったよ、とか
日々、その行動が
たぶん、私を
言葉を駆使する
作者、たらしめる




