32/160
残暑夕べの散歩道
残暑夕べの散歩道
ほのかに香る
青稲穂
トンボが道の端で一休み
アキアカネ、シオカラトンボ
やがて来る秋の準備をしている
道の向こうに広がる空に
どろどろと黒雲が現れ
あれよあれよという間に
ざっと大粒の雨が降る
あっという間にずぶ濡れ
そういえば
休憩していたベンチのそばで
いつも働くアリンコたちが
今日は何故だかいなかった
しまったと思ったけれど
念のために
濡れてもいい恰好で
外へ出ていたから
それだけは助かった
家に戻ってシャワーを浴びて
涼しい扇風機の風にあたった




