表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
144/160

風でサクラが揺れている

風でサクラが揺れている


リズムをとってうえへしたへ


みぎへひだりへ自由自在


木というものは


どっしりと根をはって


うごかないものだと


いや、うごけないものとばかり


思っていたけれど


サクラの枝のそのさきの


ハナバナはいともかろやかに


青空のもとに舞うように


ふわっふわっと風に乗る


サクラは案外たくましく


花は短期で散るけれど


同じ花ではないけれど


ともあれ今年も満開だ


ソメイヨシノがやばいかもって


人工で育てられた趣の強い品種だから


病気や虫に弱いものだし


クローンみたいに遺伝子の似通った


木々が多いので、ひとつ虫や病気が流行ると


一気にダメになる可能性もある、とは


どこかの情報で知っている


だけども


ひともサクラという種も案外強いもので


1990年代に開発された


神代曙じんだいあけぼのという桜の種類は


病気に強い、品種という


30年後はそのサクラが


ソメイヨシノに変わって咲いているかもしれないと


自然の摂理は変容だ


この地球上で、いのちが始まってからずっと


いのちの根幹にかかわる微生物たちや


コケやシダや


シーラカンスみたいに


古いままあり続ける動植物は陸上には少ない


変容しゆく、自然とともに


ソメイヨシノがダメになるならば


そうでない神代曙を


そうやって、工夫してお世話をさせていただいて


ともにサクラと生きていく


生きものたちと、生きていく



きっと、それがひとびとのお役目




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ