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特別な猫の日に

こげんたちゃん、という猫がいた


ほんの子猫で、ひどいひとに


ひどくひどく痛くて辛い思いをさせられ、


その痛めつけられて死んでいく姿を


インターネットに拡散された



そんな扱いを受けて死んだ、子猫



今日は2022年2月22日、2(にゃん)が6つも並ぶ


スーパー猫の日



こげんたちゃんが死んだころは


猫が殺されてもそれは器物破損で


動物がひどくひどく、痛くて辛い思いをしても


なんら罪にならなかった時代だった



あれから時代は様変わりして



猫をいつくしむ画像がインターネットに溢れ


殺処分されていく猫もイヌも、動物たちも


無関心で放っておかれる


そんな時代ではなくなった



こげんたちゃん、


無残に殺されたちいさないのちは


その魂に与えられた「こげんた」の戒名をもらって


銀河鉄道エーテルトレインに乗って


窓の外を流れるお星さまやミルキーウェイを見ながら


銀河の中心、セントラルサンにたどり着いたことだろう



コスモス畑の花揺れる


光の差す園で



あのときにこげんたちゃんの死を悲しんだ


ひとびとのところへ、ときどき羽の生えた猫になって



寂しそうだったり、苦しそうだったりするひとのところへ



やって来て、透明なぷくぷくの肉球の手や


ちいさな舌を風に乗せて



声なき支えを今も、してくれている


そう、思いたい


ねこは、そんないきものだから



まだ、そんなことはできないくらい


つらい思いを抱えたままで


セントラルサンにまどろんでいるかもしれないけれど


それならば、ひだまりに眠ってくれていればいい


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