終戦の日に
76年前に
私たちの地獄は終わった
迫りくるB29
落とされる焼夷弾
あのイラク戦争のときの
劣化ウラン弾もそうだけれど
放たれるときは花火のように美しく
原爆の大きなきのこ雲でさえ
この世のものではない美しさを帯びてもいる
放たれた場所にいた者には
原爆を落とされた者には
恐怖以外の、なにものでもない
熱い、水が欲しい、家族は死んだか、それとも無事か
地上で右往左往をしながら大人も子どもも死に
それを記憶に刻み込んで
残された者は生きていくことになった
76年前
8月15日の、この日が訪れるまでに
私たちはさまざまなところで
ひとびとに地獄を与えた
それを
原爆を、空爆を、沖縄での激しい戦いを
私たちが忘れないように
決して過ちを繰り返さない、とするためには
攻め込み、領地としたところでの
私たちの過ちをも
忘れてはいけない
戦争をこの先ずっと起こさないためには
記憶し、継承し、語り継ぎ、歌に芝居に映画にと
残していくこと
世界的な山火事や地震や津波
洪水や土石流
まん延していく感染症
私たち地球に生きるひとつの人類が
これから戦っていくのは、そういうもののはず
軍隊が災害支援隊へと
ミサイル技術が宇宙への技術へと
平和のなかで変わって行く未来を
誰ひとり地球のなかで取り残されず
手を携えてやっていけるように
この8月15日に
そっと手を合わせて、願う