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リーズ提督2話

「リーズ……。 もうよさぬか」


 水軍大提督アレーがに言った。


「………」


「アレー提督。 部下の躾、きちんとしていただきたいものですな!」


 シャアプルはそういってボクを睨みながら言った。

 ガチス陛下は口を開いた。


「リーズの意見も一利あるがシャアプルの案を採用する。 騎士団は演習に備えよ」


「はは!」


「これにて評定は閉会する」


 重臣一同敬礼をし、我が主君の退場を見送った。

 アレー提督はボクに帰るぞと言い、水軍将はまとまってその場を後にした。

 その場にいたらシャアプルの厭味攻撃が始まるからである。


 ボクらは水軍本部カネル水砦に帰還した。

 アレー提督は帰還中口を閉ざしていたが、やっと口を開いた。


「ナストリーニはともかく、ウェンデスは危険であるのは間違えないであろう。 カネル水砦はウェンデス国境に接しているから我らは危険視できるが中央の騎士団や陛下には伝わらぬであろう。」


 アレー提督は地図を開く。


「ウェンデスに水軍はないはずであるから、洋上支援になるだろうな」


 アレー提督は目をとじ、


「我らだけでも備えるか」


「しかしそれは王命に反するのでは」


 水軍大夫エザックはいった。

 

「確かにな。 それに演習は我ら水軍も付き合わなければならぬであろう」


 アレー提督はため息をつく。


「エザックとルフテは演習のため闘艦の出港準備だ。 命令が着きしだい出港せよ」


 二人は敬礼をする。


「バセとクニラは哨戒を命じる」


 二人は敬礼する。


「リーズは水練指揮を命じる」


 ボクは敬礼した。


「以上、散会」


 アレー提督はそういって立ち上がった。


「あっと…。私も演習に参加するため、不在時はバセ副提督にカネル水砦の指揮を任せる」


 バセ副提督は再び敬礼した。



「リーズ水軍中夫」


 バセ副提督はボクを一瞥して


「あまり騎士団と揉め事を起こすな。 向こうからしたら我ら水軍は予算泥棒なんだからな」


「な…」


「水軍維持は莫大な戦費を使う。 騎士団のシャアプル殿に至っては水軍廃止の急先鋒だ。 むやみに確執を拡げる事は慎め」


「ですが、この長期に渡る安寧は我が水軍が制海権を握っているからであるはずです」


「ああ、そうだ。 だが、ファラスと敵対する国がなかったのも事実。 廃止はともかく縮小の危険もあることを頭に入れていろ」


「………はっ」


「では、任務に就け」


「はっ」


 ボクに下された任務は水練指揮。

 三軍の中で唯一軍団訓練をしていた。

 騎士団の演習に至っては演習と聞こえはいいが、先にも述べたとおりただのパレードにすぎない。

 ボクは水練指揮をしながら、ふとそんな事を思っていた。

 やがて闘艦艦隊が出港していく。

 演習に参加する艦隊だ。

 演習艦隊としてファラス軍艦16艦中、12艦が出港していった。


 今この基地にいるのはボクの艦長を勤める艦を含めて4艦。

 もし今、ウェンデスに攻められたらやばいだろうな……、と一抹の不安を抱きながら見送った。

 やがて、バセ副提督から通信が入る。

 マルコフォイの湾港都市にて海賊出現。

 水練を中止し迎撃に向かえと。


どうも、不治飯本時込です。とりあえず投稿にあたり執筆していた二つの話を投稿させていただきました。

携帯しか書く媒体がないぶん次話投稿に時間がかかるでしょうが、大目にみてくださいね(^-^;




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